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しかし、希望はすぐに、打ち砕かれる。淡々と集団制御に努めていたミッチェルトン・スコットから、突如としてアスタナが主導権を奪い取ったのだ。8人全員でプロトン前線に競り上がると、残り83km、猛烈なテンポを刻み始めた。たった5km追走しただけで、差が3分も縮まるほどの、とてつもないハイスピードだった!
当然ながらすぐに吸収してしまうつもりもなかった。アスタナはその後もひたすら先頭を引きつつ、延々と3分程度の差を保ちつづけた。逃げ集団内ではどうにか抵抗しようと、いくつもの悪あがきが見られた。しかしステージも残り25kmを切り、カザフ軍団が一段階スピードを上げると、差はみるみると縮まっていく。ただ若きイバン・ガルシアだけは、最後の力を振り絞って独走に打って出たが、残り8kmで後方へと引きずり降ろされた。
なにしろ全長11.7kmのコバドンガの山道に入ってからも、アスタナの猛威は衰えなかった。登坂口直後の勾配10%超ゾーンで、メイン集団から次々と有力選手が脱落していった。あっという間に先頭は1ダースほどに絞り込まれた。
「今日は僕らチームの強さを示したかったし、実際に見せつけられた。僕らにだってプロトンを痛めつけることができるんだ、と証明した。難しいステージの残る3週目に向けて、これは励みになるよね」(ロペス)
そして自らが破壊したメイン集団から、残り7.7km、総合4位ミゲル・アンヘル・ロペスが飛び出した。ついに総合本命たちの戦いのゴングが鳴らされた。
追走の役目を負ったのは、リカルド・カラパスだった。5月のイタリアでは他選手に一切協力しようとはせず、ひたすらロペスと仁義なき一騎打ちを繰り広げたものだが、ブエルタでのカラパスは、チームの大先輩のために精力的に牽引を行った。そして残り6.8kmでロペスへと追いついたところで、モヴィスターの最終アシストは仕事を終えた。
もはや先頭に残るのは「チームエース」のみ。改めてロペスが加速を試み、3位ナイロ・キンタナが真っ先に潰しに走った。一瞬のちに総合首位イェーツ、5位ステフェン・クライスヴァイク、8位エンリク・マスも追いかけ、一方でモヴィスターの2人目のエース、総合2位アレハンドロ・バルベルデは密かに最後尾へと姿を潜めていた。
「横目で状況を眺めてみたんだ。僕より総合上位の選手たちは、互いに激しくマークしあっていた。僕は総合で少し遅れていたから、彼らにとっては直接的に危険な存在ではないはずだった。だから僕がアタックしても、おそらく誰も追いかけてこないだろう。そんな予想を立てた」(ピノ)
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