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バスケット ボール コラム 2025年3月28日

【バスケットボール・スプリングマッチ2025:福岡第一・宮本聡、耀】日本一奪回の鍵を握る双子は、同級生である控えガード2人の成長が大きな刺激

バスケットボールコラム by 青木 崇
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福岡第一の宮本聡、耀

2023年のウインターカップを制した崎濱秀斗と山口瑛司の後を継ぎ、昨年から福岡第一の先発ガード陣を構成した双子の宮本聡と耀。インターハイもウインターカップも3位という結果に終わったが、宮本兄弟の成長=チーム力の向上という成果を得た。今年の福岡第一は、3年生となる2人を軸に日本一奪回を目指すことになる。

大学生とのスプリングマッチでは、東洋大に2OTの末に競り勝つなど、チームとして戦えるという実感を得た。しかし、井手口孝コーチの評価は厳しい。偉大なOBである河村勇輝や小川麻斗と比較したくなることを考慮したとしても、宮本兄弟への期待度が高い証でもある。

「ミスが多いですよね。思うように行かない中でいかにどうするか?というのが、大学生と試合をすることはないけど、たとえば高校生の試合でもだれかがファウルトラブルになったとか、今回の(留学生の)ケガが出たとか、何か起こるわけですよ。体調が悪いとか、その中でも勝ち切る、なんとかしなきゃいけないということには、やはり経験の場だと思うんです。2人とももっと点を取る、シュートを決めてくれないと…」

スプリングマッチの初戦が東海大だったこともあり、いきなりフィジカルの差を実感させられた宮本兄弟。しかし、その後の試合では当たりの強さにも慣れ、速攻やスピードを武器にしての得点、スティールなど持ち味を発揮する機会も増えていった。

ポイントガードとして得点機会のクリエイトが得意とする宮本聡は、「初めの東海戦と日体戦はなかなか相手が関東1部の上位チームというのもあって、なかなかピックをうまく使えなかったんです。その後の東洋、中央拓殖早稲田というところに対しては、ピックを使えましたし、それを利用してプレーすることができたかなと思います」と、大学生と試合を重ねるごとに自身のプレーに対する手応えを感じていた。

強気なアタックが持ち味の宮本耀は、「1オン1でどんどんアタックすることを意識していたんですけど、抜ききれないことも多かったです。それでも、アタックしてフィニッシュまで持っていくことはできたりしていたので、そこは良かったと思います」と振り返る。

より3Pショットの成功数を増やしたいという聡に対し、ポイントガードとしてプレーメイキングの質を上げることを課題とした耀。2人がよりレベルアップすることが福岡第一の成功に欠かせないが、井手口コーチが「寿と銀もだいぶ力をつけてきた」と語ったように、ベンチから出てくる崎濱秀寿と山口銀之丞が東洋大戦で勝利に大きく貢献するなど、スプリングカップで一回り成長。宮本兄弟にとっては、普段の練習における競争レベルが上がるという点でもプラスになる。

「本当に練習から他の高校生とやるよりも自分たちのチーム内で競争する方がレベルが高いと思っています。今後もしっかり競い合って、インターハイ、トップリーグ、ウインターカップに向かっていきたいです」(宮本聡)

「本当に毎日刺激を受けています。銀と寿がいるということで、(彼らは)去年からセカンド(ユニット)で出ているんですけど、本当に僕らがダメでも寿がアタックしてチームを鼓舞してくれます。それを見ると、自分たちスターターがもっとやらなければいけないと思います。練習ではライバルですけど、試合では仲間としてしっかりコミュニケーションをとってやっています」(宮本耀)

双子ならではの阿吽の呼吸で創出されるコンビプレーにより磨きをかけると同時に、昨年の経験を活かしてリーダーシップを発揮することが期待される宮本兄弟。2016年にウインターカップを制した重富友希と周希のように、ツインズとして福岡第一を頂点に導くことができるのか?2人の活躍は、2025年の高校バスケットボール界で最も注目に値する要素の一つと言っていいだろう。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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