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【山形中央】アグレッシブなディフェンスと五十嵐のビッグプレーが決め手となって逆転勝利 | ウインターカップ2022
ウインターカップコラム by 青木 崇五十嵐羽琉(山形中央)
山形中央の司令塔で、1年生の時から先発で起用されている五十嵐羽琉は、松江商との1Qで3ファウルという事態に直面する。マンツーマンでアグレッシブにディフェンスできなくなった山形中央は、3−2のゾーン・ディフェンスで流れを変えようとした。しかし、松江商がゾーンの上から3Pショットを決めたことあり、3Q中盤で37対57とリードを広げられてしまう。
「自分が(1Qで)3つファウルをしてしまって、ディフェンスもチームとしてハードワークできていなかったんです」
五十嵐がこう振り返るほどの内容であっても、山形中央には追撃する時間が十分に残されていた。ディフェンスはアグレッシブなゾーンプレスで松江商から何度もターンオーバーを誘発させ、そこから簡単なショットやドライブで攻める形で得点を重ねると、4Q残り5分35秒に五十嵐がドライブからフィニッシュしたことで58対62まで詰め寄る。
「昨日は(みんなで)スラムダンクを見てきたけど、ゲームの出だしが全然ダメで、硬くてスラムダンク効果の欠片もなかった。展開的に“スラムダンクみたいになってきたぞ”と言ったら、すごく豹変してくれた感じで、見ていてよかったです」と茂木卓矢コーチが振り返ったように、猛追で自信を掴んだ山形中央は、3分45秒に菅井美聡が3Pプレーとなるレイアップを決めて64対64の同点に追いつく。一度松江商に勝ち越されたものの、厳しいマークにあいながらも攻め続けた五十嵐が、右ウイングから3Pを決めて67対66と逆転に成功する。
「最後の3ポイントはそうですね。シューティングはフォームも固まっていい感じになってきていたので、努力の成果が出たと思います」
茂木コーチがこう語ったように、五十嵐は正にエースと呼ぶに値するビッグショットを決めたのだ。松江商のディフェンスがクローズアウトしていた状態であっても、五十嵐が躊躇することなく打っての3Pを決められたのは、山形中央がチームとして取り組んできたワンハンド・ショットの成果。ディフェンスに目を向ければ、3Q中盤まで松江商の3Pが当たっていたものの、クローズアウトをより厳しく行うことで試投数を減らすことに成功していた。“ワンハンドだと打たれてもツーハンドなら打たれない”とことをしっかり認識してディフェンスをやり続けたことも、逆転劇に繋がった要因と言える。
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