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野球 コラム 2025年5月9日

【中日好き】序盤の山場・9連戦の振り返りと5月中旬の展望:ゴールデンルーキー金丸夢斗がデビュー

野球好きコラム by 加賀 一輝
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デビューを果たした金丸夢斗

大型連休はほとんどの日が行楽日和になり、夏日を記録する場所もあった。プロ野球界は多くの球場で満員のファンが座席を埋め、チームの動向に一喜一憂したことだろう。

井上一樹監督率いる中日ドラゴンズは、4月末から5月上旬まで9連戦を戦った。本稿では序盤の山場となった9連戦の振り返りと今後の展望を綴っていきたい。

◆4連勝4連敗からの1勝

まずは9連戦の振り返りから。本拠地で阪神、ビジターで広島、本拠地でDeNAとそれぞれ3試合ずつ顔を合わせた。

J SPORTS STADIUM2025

・4月29日(火):◯4-1 阪神
・4月30日(水):◯5-4 阪神
・5月01日(木):◯3-2 阪神

上位を走る阪神相手にスイープ達成。3試合のうち2試合が1点差と、接戦をものにした。

初戦は今季初先発の涌井秀章が6回1失点の好投で、ルーキーイヤーから21年連続勝利をマーク。2戦目は延長11回にオルランド・カリステの犠飛で、今季初のサヨナラ勝ちを飾った。3戦目は移籍後初登板初先発の三浦瑞樹が、うれしいプロ初勝利。その後は4人の継投でリードを守り切った。

・5月2日(金):◯4-2 広島
・5月3日(土):●0-2 広島
・5月4日(日):●4-9 広島

敵地・マツダスタジアムに乗り込んでの広島戦は、1勝2敗の負け越しとなった。


初戦は高橋宏斗が7回2失点で2勝目。ジェイソン・ボスラーとカリステの両助っ人が全4得点を叩き出した。この日でチームは4連勝&貯金1。約1年ぶりの貯金生活に入った。だが、次戦からは連敗。4日の第3戦で、岡田俊哉が3年ぶりの一軍登板を果たしている。

・5月5日(月):●1-2 横浜DeNA
・5月6日(火):●0-3 横浜DeNA
・5月7日(水):◯2-1 横浜DeNA

本拠地に戻っての横浜DeNA戦も1勝2敗。4連勝、4連敗からの1勝で9連戦を終えた。

初戦はドラフト1位ルーキー・金丸夢斗がついに一軍デビュー。6回2失点8奪三振の力投も、打線の援護に恵まれず敗戦投手になった。2戦目は相手投手陣のパワーピッチにやられ零封負け。3戦目は上林誠知の先制2ランが、そのまま決勝点に。ベテラン・大野雄大が6回無失点の好投で今季初勝利を挙げている。

◆「松山抜き」で勝利、阪神戦がベストゲーム

9連戦のベストゲームは5月1日の阪神戦だ。この日は首脳陣の腹の括り方と、それに応える投手陣にジーンときた。というのも、抑えの松山晋也を使わずに1点差ゲームをモノにしたのだ。

先発の三浦が5イニングで降板。そこから近藤廉、橋本侑樹、藤嶋健人、マルテが1イニングずつ投げて無失点リレーを遂行した。

三浦はソフトバンク戦力外から育成での加入を経て再び支配下へ。近藤は2年前の1イニング10失点の悔しさを乗り越え、マルテはこの日が来日初のセーブシチュエーション。それぞれプレッシャーに晒される状況だったが、自らの仕事を見事に果たした。

長いペナントレース、今後も連戦が続くと重要な投手が使えない試合が出てくるかもしれない。そんな時はこの日の「成功体験」を思い出すと良いだろう。

また、9連戦のMVPは上林で文句ないはずだ。期間中は全ての試合で3番に座り、広島戦では2度の猛打賞。7日の横浜DeNA戦では決勝2ランでお立ち台に立った。左翼が主だった守備は、細川成也の離脱後に右翼へコンバート。持ち前の強肩をより活かせるポジションへ移った。

今の中日は上林抜きには考えられない。くれぐれもケガだけはしないように…。

J SPORTS STADIUM2025

◆5月中旬の展望は?

9連戦明けの予定は以下の通り。

・5月09日(金)~11日(日):vs. 阪神(甲子園球場)
・5月13日(火)~14日(水):vs. 東京ヤクルト(豊橋市民球場、バンテリンドームナゴヤ)
・5月16日(金)~18日(日):vs. 巨人(東京ドーム)

阪神には前回の名古屋で3連勝こそしているものの、苦手・甲子園ではどうなるか。猛打を振るう森下翔太や、佐藤輝明を抑えられるかに注目だ。

東京ヤクルトとの第1戦は年に1度の豊橋でのゲーム。かつてのナゴヤ球場のような熱狂を竜ナインが届けられるか。そして、東京ドームでは今季まだ勝利を挙げられていない。まずは1勝だ。

今後の戦いぶりを見る上でポイントは3つ。「細川離脱後の打線」「高橋宏斗の復調」「金丸の次回登板」だ。

細川は6日の試合で右ハムストリングスを痛め、1ヶ月半程度の離脱が濃厚。2年連続20本塁打の主砲抜きでどうやって点を取るのか。これまで以上に足や小技を使い、地道に1点を取りに行くことが考えられる。

高橋宏は広島戦でHQS(ハイ・クオリティ・スタート/7回自責点2以下)を達成。昨季の無双状態に近いボールが少しずつ出てきた。開幕から良い内容と悪い内容を繰り返す中、9日の阪神戦で好投すれば、いよいよ復調への道が開きそうだ。

そして、強烈なインパクトを残した金丸が、いつ2試合目のマウンドに立つのか。最短で16日(金)に再登録ができるものの、金・土は順当にいけば高橋宏と松葉が先発。18日(日)に背番号21の勇姿が見られると予想するが、果たして。

※追記:9日の試合が雨天中止になったため、先発ローテの再編が予想される。

文:加賀一輝

加賀 一輝

加賀 一輝

1988年3月6日、愛知県生まれ。2016年~23年まで『スポーツナビ』にて編集・編成を担当。在職中に五輪・パラリンピックへの派遣、『Number』『文春オンライン』等への寄稿を経験。24年より独立。スポーツに関するライティング、編集、MCなど幅広く活動する。趣味は草野球で、1週間で20イニング投げることも。Xアカウント

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