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野球 コラム 2024年11月29日

【広島好き】「第二のチェコ」「第二のフランスア」はいるのか!? アカデミー出身3投手の評価

野球好きコラム by 前原淳
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広島東洋カープ

今月20日に打ち上げられた秋季キャンプでは、アカデミー出身のラミレスが注目を集めた。粗削りながらも秘めたパワーは、得点力不足にあるチームの光のように映ったのかもしれない。

ロベルトを含め、アカデミー出身の野手が注目された一方、アカデミー出身の投手はあまりメディアに取り上げられなかった。今秋、来日した練習生4人のうち、3人が投手だった。右投げのブリトー、左投げのデロスサントスとオルティスだ。

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ブリトーはドミニカアカデミーの中で、もっとも制球力があると評価されている。クイックやけん制なども器用にこなす。球種はカーブ、スライダー、チェンジアップ、スプリットと豊富。球速が140キロ半ばと、球威が課題とされる。

デロスサントスはパワーピッチャーの左腕で、最速は秋季キャンプで更新した154キロ。球種はスライダー、チェンジアップ、フォーク。クイックなど細かい技術は課題として残る。

オルティスも最速152キロの左腕で、150キロ前後の球速を安定して出せる。球種はスライダーのようなカーブとチェンジアップ。ブルペンでは制球良く投げるも、実戦になるとばらつく。年齢はブリトーとデロスサントスよりも2歳上の26歳。

一軍首脳陣を前にした実戦では、好結果を残せなかった。ただ今秋、初来日したばかりの彼らに求められたのは結果ではない。ドミニカアカデミーでは実戦が少ない。この秋は彼らの現在地と可能性を知る機会。秋季キャンプを終えて、彼らの評価を菊地原コーチに聞いた。

「デロスサントスは球が強く、スライダーもギュッと曲がる。オルティスは球が伸びてくる感じ。球速はもっと出るんじゃないかな。ブリトーはフォームが一番まとまっているね」。

もちろん、課題もあるだろうが、それぞれの長所を教えてくれた。永川一軍投手コーチにも聞いた。

「三者三様だね。一番球が強いのはデロスサントスだけど、コントロールするのに苦労している。オルティスは真面目。角度のある変化球を投げるけど、彼も制球に苦しむときがある。ブリトーは一番まとまっているけど、球速が日本人の投手と同じくらい。現時点では本当、評価が難しい」

外国人投手に求められるもののひとつに球速があるとすると、現状ではブリトーは物足りないのか……。菊地原コーチはかぶりを振る。
「制球が良くなるように、球速も速くなることだってある」。

日本で成長したアカデミー出身投手の姿を思い出したのだろう。アカデミーでは球速が140キロ前後で、制球難。14年9月の初来日から独立リーグでの武者修行などをへて、育成選手契約まで4年かかった。だが、一気に支配下選手登録された同年、チーム翌年以降も広島ブルペンを支えたフランスアだ。

「フランスアも当時はあそこまで速い球を投げていなかった。投げて覚えていったところもある。彼らも投げながら覚えていけることはある」

彼らは即戦力ではない。まだ課題も多い。それでも磨けば、金の卵となる。彼らが望むジャパニーズ・ドリームは、一朝一夕ではたどり着けない。彼らはその1歩を踏み出したに過ぎない。

文:前原淳

前原淳

前原淳

カープ取材歴18年。03年に地元福岡の大学を卒業後、上京。編集プロダクションで4年間の下積みをへて、07年に広島の出版社に入社。14年12月にフリー転身。現在は日刊スポーツの契約ライターとして広島担当。日刊スポーツだけでなく、NumberWebにて「一筆入魂」を隔週連載するなど幅広いメディアに原稿を執筆するカープライター。X → @mae_junjun

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