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広島東洋カープ
西川龍馬がFA権利を行使してオリックスに移籍した今オフ、新戦力はほぼ総入れ替え状態の新外国人と、即戦力と評価の高い常廣羽也斗(青山学院大学)などのドラフト組のみと、目立った補強はありません。そんな中、8日に行われた現役ドラフトで新たに投手が1人、チームに加わることになりました。
カープが獲得したのは東北楽天の内間拓馬。今季、プロ3年目のシーズンを終えた本格派右腕です。沖縄県出身の内間は、宜野座高校では目立った活躍がありませんでしたが、進学した亜細亜大学でその才能が開花。4年間通算でリーグ通算30試合に登板し、7勝6敗、防御率3.13の成績を残し、3年時には大学日本代表に選出されています。
20年ドラフト4位で東北楽天に入団した内間は、ルーキーイヤーからリリーフとして一軍で11試合に登板。10回2/3の投球回数で16奪三振と高い奪三振率を見せています。2年目の2022年は一軍登板が1試合のみに終わりましたが、イースタン・リーグで25試合に登板して3勝0敗1セーブ。防御率は5.40でしたが、25イニングで26奪三振と投球回数を超える奪三振数を記録しています。
今季は一軍登板ゼロに終わりましたが、ファームでは先発でも起用され、17試合登板で3勝をマーク。53回1/3で33奪三振と、奪三振率は落ちていますが、防御率3.88とまずまず安定した成績を残しています。
179センチ、86キロとがっしり体格から繰り出す150キロ超の速球と、大きく割れるカーブが武器の本格派で、潜在能力の高さに伸びしろも十分あると評価されています。先発、リリーフどちらもこなせるタイプで、化ければ大きな戦力となる可能性もありそうです。
カープには亜細亜大学出身の投手は九里亜蓮がおり、今季限りで退団した薮田和樹も同じ大学の出身でした。来季から一軍投手コーチとなる永川勝浩コーチも亜大学出身で、野手では矢野雅哉が同期でともにプレーしていました。
沖縄出身と言えば、広島の「御大」である安仁屋宗八さんもいることですし、チームに馴染むのはそう難しくないように思えます。今季限りで現役引退した一岡竜司はFA補償選手での移籍からの躍進でしたが、現役ドラフトでも内間が「掘り出し物」となるかもしれません。
逆に今回の現役ドラフトでカープから埼玉西武に移籍したのが中村祐太です。2013年ドラフト5位で関東一高から入団した中村は、プロ4年目の2017年にプロ初登板、初先発でプロ初勝利をマークし、同年は5勝を挙げました。
その後は先発ローテーションの一角として毎年のように期待されましたが、結果を残せず、2018年と20年に3勝ずつ挙げたのみと、伸び悩みが続きました。2018年の日本シリーズでは中継ぎ登板もありましたが、2022年は一軍デビュー以降、初めて一軍登板なしでシーズンを終えています。
中村はウエスタン・リーグでは本塁打を記録し、一軍でも2017、18、20年に打点を記録するなど打撃センスも高く、投球スタイルや高卒右腕という経歴などから前田健太二世と称されることもありました。
今季はリリーフのみで5試合、7イニング登板で勝敗、ホールド、セーブもなしでしたが、ファームでは28試合登板で防御率1.08と好投しており、リーグも変わり、環境が変われば、再ブレイクの可能性もあると期待されています。
ちなみに今季、現役ドラフトでカープに移籍してきた戸根千明は、開幕一軍から7試合連続無失点で移籍後初ホールド、初勝利をマークするなど、24試合に登板して1勝5ホールド、防御率4.64を記録しています。後半は息切れした感もありますが、貴重なリリーフ左腕として、来季以降も戦力になりそうです。
対照的にカープから東北楽天に移籍した正隨優弥は、一軍出場が1試合のみに終わり、1年で戦力外となっています。同制度で躍進した大竹耕太郎(阪神)や細川成也(中日)など、言い方は悪いですが「当たり外れ」が激しい現役ドラフト。内間と中村祐が来年どうなっているのか、興味深いところです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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