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沖縄出身と言えば、広島の「御大」である安仁屋宗八さんもいることですし、チームに馴染むのはそう難しくないように思えます。今季限りで現役引退した一岡竜司はFA補償選手での移籍からの躍進でしたが、現役ドラフトでも内間が「掘り出し物」となるかもしれません。
逆に今回の現役ドラフトでカープから埼玉西武に移籍したのが中村祐太です。2013年ドラフト5位で関東一高から入団した中村は、プロ4年目の2017年にプロ初登板、初先発でプロ初勝利をマークし、同年は5勝を挙げました。
その後は先発ローテーションの一角として毎年のように期待されましたが、結果を残せず、2018年と20年に3勝ずつ挙げたのみと、伸び悩みが続きました。2018年の日本シリーズでは中継ぎ登板もありましたが、2022年は一軍デビュー以降、初めて一軍登板なしでシーズンを終えています。
中村はウエスタン・リーグでは本塁打を記録し、一軍でも2017、18、20年に打点を記録するなど打撃センスも高く、投球スタイルや高卒右腕という経歴などから前田健太二世と称されることもありました。
今季はリリーフのみで5試合、7イニング登板で勝敗、ホールド、セーブもなしでしたが、ファームでは28試合登板で防御率1.08と好投しており、リーグも変わり、環境が変われば、再ブレイクの可能性もあると期待されています。
ちなみに今季、現役ドラフトでカープに移籍してきた戸根千明は、開幕一軍から7試合連続無失点で移籍後初ホールド、初勝利をマークするなど、24試合に登板して1勝5ホールド、防御率4.64を記録しています。後半は息切れした感もありますが、貴重なリリーフ左腕として、来季以降も戦力になりそうです。
対照的にカープから東北楽天に移籍した正隨優弥は、一軍出場が1試合のみに終わり、1年で戦力外となっています。同制度で躍進した大竹耕太郎(阪神)や細川成也(中日)など、言い方は悪いですが「当たり外れ」が激しい現役ドラフト。内間と中村祐が来年どうなっているのか、興味深いところです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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