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昨年優勝のENEOS
プロ野球ドラフト会議で2021年、22年とも社会人球界から15名が指名されている。2023年春のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では源田壮亮、中野拓夢ら、都市対抗出身の野手が世界一に貢献した。今回は第94回都市対抗野球大会に出場する野手、捕手から注目選手を紹介したい。
紹介をするなら誰を置いてもまず度会隆輝(ENEOS)だ。父の度会博文氏はヤクルトで15年に渡ってプレーした元プロ野球選手で、兄の度会基輝もJPアセット証券でプレーしている「野球一家」の出身だ。
183センチ・83キロの左打者で、19歳で迎えた昨夏の都市対抗では打率.429、4本塁打、11本塁打と大活躍。ENEOSの優勝に貢献するともに、個人としてもMVPに相当する橋戸賞に加え、打撃賞と若獅子賞も受賞した。「コンパクトに強く振れる」「ボールへ正確にコンタクトできる」スイングは天性のもの。高卒3年目でドラフトの対象となった今秋には、上位指名を受けるだろう。
横浜高校時代はプロ志望届を出しつつ、ドラフト会議で指名漏れ。しかし、社会人1年目からチームの主力となるなど、その後の台頭は目覚ましい。高校時代は二塁が定位置だったが、今は主にライトを任されている。売りは圧倒的に打撃だが、アスリート性や守備力や高レベル。昨年の決勝後のインタビューで有名になったが、前向きで明るいキャラも魅力だ。
社会人野球は大卒の多いカテゴリーで、強豪ならレベルもNPBの二軍と同等以上。そのため、高卒選手が入社直後から台頭する例は少ない。しかし、今大会は度会以外にもドラフト解禁となる「高卒3年目」の面白い野手が複数いる。
大西蓮(JR東日本東北)は183センチ・88キロで右打ちの内野手。履正社高校出身で1年目は代打起用が主だったものの、2年目からは4番に定着している。JABA所属の若手が選抜チームで臨んだ、昨年の「第4回 WBSC U-23ワールドカップ」では打率5割を記録して首位打者賞を獲得、今年もJABA大会、都市対抗予選で通算3割台の好打率を残している。昨年に比べて三振が減り、四死球が増えているところも成長を感じさせる部分だ。
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