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“10月の大谷翔平”をみたいエンゼルス大谷翔平はメジャー6年目で初のポストシーズン進出を目指している
まだまだシーズン序盤。しかし、エンゼルスにはある種の“危機感”があるかもしれない。昨年のこの時期には、ポストシーズン争いから早々に脱落していたからだ。5月25日から6月8日まで球団ワーストの14連敗。それだけに2014年以来、9年ぶりのポストシーズン進出に向け、少し早い正念場を迎えている。そして、今季の戦いぶりに大谷翔平投手(28)は希望を抱いているようだ。
「まずノーチャスで負ける試合が少ないと思うので、そこが一番いいんじゃないかなと思います。最後まで接戦であきらめない姿勢が出ているのはやっぱり、いい雰囲気だから」
5月21日、ツインズ戦に先発した試合後にチームの現状をそう語っている(6回1失点で自身の勝敗はつかずもチームは4-2で勝利)。ア・リーグ中地区で首位に立つチームに2勝1敗と勝ち越したのは、今後に向けて手応えを得たはずだ。ツインズの先発投手陣はリーグ2位の防御率3.15を誇る(21日時点)。しかも、この3連戦には6勝(1敗)のジョー・ライアン投手、さらにエース、パブロ・ロペス投手の両右腕が先発し、2投手の投げた試合で勝利しているだけに前向きな材料と捉えてもいいはずだ。
だからこそ、大谷は試合後の会見で自らとチームメートに言い聞かせるように「まだまだ全然、チャンスはある」と力強かった。昨季は、オールスターを迎える前からポストシーズン進出の可能性が日に日に低くなる日々で後半戦以降はモチベーションを高く保つのが難しかった。
もちろん、今季はまだ162試合の1/4ほどの消化にすぎない。それでも、メジャー移籍6年目にして、初めて“10月の大谷”をみられるかもしれない、という期待感がある。
だが、楽観はできない。今季から交流戦が増え、全チームと必ず1カードは対戦するスケジュールが組まれた。そのため例年、最激戦区といわれるア・リーグ東地区は1位から最下位(5位)まで勝率は5割以上。その分の“しわ寄せ”が他の地区の勝率に影響している。ポストシーズン進出には、各地区優勝チームに加え、2位以降で勝率の高い順番に3球団がワイルドカード枠で進むことができる。この場合、所属の地区は関係ない。
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