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横浜大洋時代の1987年は、広島で黄金時代を築いた名将・古葉竹織監督を迎えましたが、結果はやはり5位。当時の目玉だったスーパーカートリオの1人である屋鋪要が盗塁王、『スーパーマリオ』カルロス・ポンセが打点王に輝き、ポンセはベストナインにも選出。
投手陣では、韓国プロ野球から復帰した新浦壽夫が11勝でカムバック賞を受賞しています。古葉体制1年目は古巣の広島相手に11連敗の後、9連勝して13勝13敗と意地を見せましたが、シーズンで結果を残すことはできませんでした。
球団初の連覇が期待された1999年は3位。Aクラスには入りましたが、マシンガン打線に大魔神・佐々木主浩も健在で優勝候補の大本命だっただけに、残念なシーズンと言えるでしょう。この年は球団史上最高の外国人選手と言われるロバート・ローズが153打点、192安打と大爆発して打点王と最多安打、石井琢朗が2年連続となる盗塁王のタイトルを獲得し、それぞれベストナインに選ばれています。
投手陣は川村丈夫が17勝、斎藤隆が14勝、現監督の三浦大輔も9勝をマークしましたが、守護神の佐々木がシーズン途中で故障離脱して19セーブに終わり、優勝した中日に10ゲーム離される結果となってしまいました。
そして直近の卯年である2011年は最下位の6位。横浜ベイスターズ最後のシーズンとなったこの年は、尾花高夫監督2年目で、タイトルホルダー、ベストナインともゼロ。投手陣では34セーブを記録した山口俊と20本塁打の村田修一がオールスターに出場しましたが、4月末に最下位に転落すると、そのまま浮上することなくシーズン終了。
前年オフにFAでソフトバンクに移籍した内川聖一がパ・リーグMVPと大活躍し、この年のオフには村田がFAで巨人に移籍と、まさに『暗黒』と呼ぶべき時代でした。
このように、今ひとつ成績の芳しくない卯年ですが、今季は戦力的にも優勝候補の一角に挙げられています。ジンクスを覆す期待を込めて、春季キャンプからチームを見守っていきたいと思います。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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