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野球 コラム 2018年10月23日

前田健太のいるドジャースにネットで賭けて儲けるワールドシリーズ?

Do ya love Baseball? by ナガオ勝司
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レッドソックスは強かった。まさか、アストロズの投手陣がこんなにボコボコにされるとは思わなかった―。

それがア・リーグ優勝決定シリーズの正直な感想である。

サイン盗み疑惑だとか何だとかはどうでもいい。そんなことは大なり小なりどのチームもやってることであり、ベースボールの一部なのだから、そんな「小言」は聞きたくない。5試合で29得点を奪っての4勝1敗だから、ここは素直に脱帽するしかない。

一方、ワールドシリーズでア・リーグ王者のレッドソックスと対戦するナ・リーグ王者のドジャースは、ナ・リーグ優勝決定シリーズでブルワーズ相手に最後の第7戦まで死闘を繰り広げた。

ブルワーズの健闘はある程度、想定内(全米が望むレッドソックス対ドジャース 参照)なので、ブルワーズのタフな救援投手陣を相手に7試合で23得点しか奪えず、レッドソックスのように圧勝したイメージはない。

メジャーリーグ屈指の東西人気2球団の対決になったのだから、全米中継の視聴率を考えればこれ以上はない組み合わせだ。中継テレビ局の笑いは止まらないだろう。

世間の注目度が上がって喜んでいるのはテレビ局だけではない。ラスベガスを中心としたスポーツ・ベティング(賭け)の関係者も同じだ。

ネットにおける「賭け」が普通に行われているアメリカ合衆国では、「ドジャース対レッドソックス」が決まった直後から「オッズ」が発表されている(bovada.lv参照)。

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レッドソックス +135 (27/20)
ドジャース   -165 (20/33)

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紙幅がないので説明を省くが、これはつまり、レッドソックスに100ドル賭ければ、60.61ドルの換金=39.39ドル損をする。ドジャースに100ドル賭ければ、135ドルの換金=35ドル儲かることを意味している。賭け金が1000ドルなら393.9ドルの損と350ドルの儲けになるのだから、なかなかの「格差」だ。

シリーズの対戦成績となると、もっと「金」が動くことになる。

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レッドソックスの4勝0敗 +1000
ドジャースの4勝0敗   +1500

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これはもう単純に、レッドソックスのスウィープに100ドルを賭ければ1000ドルの儲け。ドジャースなら1500ドルの儲けになる可能性があることを示している(もちろん、実際の賭けは人気によって配当が変わるので、そう簡単にはいかないと思うけれど)

ちょっと興味深いのは「誰がワールドシリーズの最優秀選手(MVP)になるのか?」だ。

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ブラッドリー・Jr.外野手 +3000
ベリンジャー外野手   +1500

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ア・リーグ優勝決定シリーズMVPのブラッドリーとナ・リーグ同シリーズMVPのベリンジャーは共に打率2割ちょうどながら、前者はシリーズ第2戦の逆転3点適時二塁打や第3戦の満塁本塁打、後者はシリーズ第4戦のサヨナラ適時打、第7戦の逆転2点本塁打と「効果的な一打」で栄誉を獲得している。

その両者の間に「格差」があるのは公式戦の成績を考慮されてのものだろう(公式戦でブラッドリーは打率.234,13本塁打、59打点。ベリンジャーは打率.260、25本塁打、76打点)。

もっとも配当が大きいのは、出場機会が限定されている控え選手たちで、レオン捕手(レッドソックス)、グランドル捕手(ドジャース)、そしてドージアー内野手(ドジャース)の3人が+5000で並んでいる。100ドル賭ければ5000ドルが転がり込んでくる。

リーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズで連続してMVPを獲得している選手が、今はドジャースでプレーする2011年のデイビッド・フリース内野手(当時カージナルス)や2014年の左腕マディソン・バムガーナー投手(ジャイアンツ)ら、そう多くないことから他の選手の配当の方が大きい。そう考えればヌーネス内野手やモアランド内野手の+4000に次ぐブラッドリーの配当は大きい方で、ベリンジャーは低い方だ。

反対に主力のスター選手たちに賭けた時の配当は少なく、儲けが少ない順に書けばこうなる。

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セール投手(レッドソックス)        +550
ベッツ外野手(レッドソックス)       +600
カーショウ投手(ドジャース)        +700
マルティネス外野手/指名打者(レッドソックス) +700
マチャド内野手(ドジャース)        +800

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配当が少ない上位にレッドソックスの選手たちが多いのも、オッズを決める側が「レッドソックス有利」と見ている証かも知れない。だから、儲けるつもりならドジャースの選手たちか、レッドソックスの中で調子を崩している選手になる。

プレーオフ7試合で防御率7点台のキンブレル投手(レッドソックス)や、11試合で1本塁打4打点と持ち前の長打力を発揮できないターナー内野手(ドジャース)はともに+1200。ドジャースの守護神ジャンセン投手は+1400、人気者プイーグ外野手は+1500である。

狙い目はその辺りの選手に加え、今年メジャー通算40本塁打中35本塁打を放って大ブレイクしたドジャースのマンシー一塁手(+2500)やレッドソックスのボガーツ遊撃手(+3000)かも知れない。

マンシーは今年のプレーオフ11試合で打率.182(33打数6安打)ながら2本塁打5打点と長打力だけは発揮しており、ボガーツの方は同9試合の出場で打率.278(36打数10安打)、1本塁打5打点と安定している。

前出のフリース(+2200)も今年のプレーオフでは9試合に出場して10打数3安打、1本塁打5打点と勝負強さを発揮している。控え選手なので毎日、活躍するのは難しいので、そういう意味では出場10試合で打率.360(25打数9安打)のテイラー外野手/内野手(+2200)も面白い。

ナガオ勝司

ナガオ勝司

1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員

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