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野球 コラム 2018年9月4日

田中将大投手のもっとも新しいチームメイトは、ヤンキースが大好きな元MVP

Do ya love Baseball? by ナガオ勝司
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ウェイバー公示を経てトレードが行われるウェイバー・トレードは、8月31日までに取引が成立した選手のみにプレーオフへの出場資格が与えられるため、7月末のノンウェイバー・トレード期限ほどではないにしろ、それなりにいろんなドラマが生まれる。

ご記憶の方も多いと思うが、昨季はタイガースで2度のノーヒッターを成し遂げ、2011年にはサイヤング賞とア・リーグMVPの同時受賞をしたジャスティン・バーランダー投手がアストロズに移籍した。

当時のアストロズはすでにペナントレース=ア・リーグ西地区を独走中だったものの、バーランダーは移籍後、5勝無敗、防御率1.06と圧倒的な数字を残し、ヤンキースとのア・リーグ優勝決定シリーズでは第2戦の完投勝利を含む2勝無敗、防御率0.56でチーム史上初のワールドシリーズ進出、さらに初優勝に貢献した。

そういう選手は過去にも何人かいる。

たとえば2004年の8月にロッキーズからカージナルスに移籍して、プレーオフで6本塁打11打点を記録してチームのワールドシリーズ進出に貢献したラリー・ウォーカー外野手。

たとえば1987年の8月にブレーブスからタイガースに移籍後、11試合に登板して9勝無敗、防御率1.53と「助っ人」効果を発揮してチームを地区優勝に導いたドイル・アレクサンダー投手……等々。

今年はブルージェイズの2013年のア・リーグMVPジョッシュ・ドナルドソン三塁手がインディアンスへ。

フィリーズ時代にワールドシリーズ優勝を果たしているナショナルズの救援ライアン・マッドソン投手がドジャースへ。

ナショナルズのダニエル・マーフィー内野手が、かつてナ・リーグ優勝決定シリーズで4本塁打6打点と打ちまくって同シリーズMVPを獲得した時の対戦相手カブスへ。

通算325セーブ(現地9月1日)を挙げているツインズの救援フェルナンド・ロドニー投手がアスレチックスへ。

そしてパイレーツ時代の2013年、ナ・リーグMVPに輝いたジャイアンツのアンドリュー・マカッチェン外野手がヤンキースへ移籍した。

ヤンキースはすでに、マーリンズ時代の昨季、59本塁打132打点の二冠王でナ・リーグMVPになったジャンカルロ・スタントン外野手という元MVP選手を抱えている。

彼らがシーズン中に元MVP選手を獲得したのは、イヴァン・ロドリゲス捕手の獲得以来だ。

後に殿堂入り捕手となるロドリゲスはレンジャーズ時代の1999年、レッドソックス時代に23勝4敗、防御率2.07でサイヤング賞投手となった同じく殿堂入り選手のペドロ・マルティネス投手を僅差(252ポイント対239ポイント)で退け、MVPになった。彼がヤンキースにやって来たのは2008年のウェイバー・トレード期限で、正捕手のホルヘ・ポサダが故障に泣いたシーズンの半ばだった。

公式サイトによると、シーズン中に限らなければ、ヤンキースが過去50年の間に元MVP選手を獲得したのは、これで10人目だという。

レジー・ジャクソン外野手(1973年、アスレチックス)、ドン・ベイラー外野手(1979年エンゼルス)、ロジャー・クレメンス投手(1996年レッドソックス)、ホゼ・カンセコ外野手(1988年アスレチックス)、前述のロドリゲス捕手(1999年レンジャーズ)、ジェイソン・ジオムビ一塁手(2000年)、イチロー(2001年マリナーズ)、アレックス・ロドリゲス(2003年)、前述のスタントン外野手(2017年)、そしてマカッチェン外野手(2013年パイレーツ)だ。

ア・リーグ東地区でレッドソックスの背中が遠くになる中、ワイルドカード争いでは2位アスレチックスに4ゲーム半差を付けているヤンキース。彼らの視線はすでに一発勝負のワイルドカード・ゲームや、(おそらく)レッドソックス相手の地区シリーズに向いているのかも知れない―。

ナガオ勝司

ナガオ勝司

1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員

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