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野球 コラム 2018年8月22日

エンゼルスの大谷翔平は、メジャー・デビューと同じ敵地でのアスレチックス戦で復帰する?

Do ya love Baseball? by ナガオ勝司
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現地メディアによると、エンゼルスの大谷翔平投手が現地8月20日、アリゾナ州テンピのキャンプ施設で右肘の故障後初めて実戦形式の登板に臨み、2人のマイナーリーガーに対して計29球を投げたという。

味方の選手とは言え、打者と対峙したのは6月6日のロイヤルズ戦以来、約2カ月半ぶりのことだった。残念ながらメディアには非公開で行われたので、どの程度の内容だったのかは不明だが、見守った球団関係者は「投手・大谷」のメジャー復帰に向けて好評価したようだ。

通常ならば、味方のメジャー打者相手の実戦形式の登板を経て、傘下のマイナーで調整登板をすることになるが、それは「投手専門」、「打者専門」の選手の場合だ。

マイナーで調整登板をするには10日間の故障者リスト(DL)に入れなければならないので、「打者・大谷」がメジャーの試合に出場できなくなってしまう。

エンゼルスが「打者・大谷」を起用しながら、「投手・大谷」の復帰を進めるのなら、傘下のマイナー選手相手に実戦形式の登板をさせて球数を増やし、開幕直後のように週1回の登板を考えながら、その合間にも投球練習をしていくことになる。

そして、マイナーで調整登板する代わりに、最終的には味方のメジャー打者相手に実戦形式の登板を行うのではないか。

その時点では3イニング50球ぐらいは普通に投げられる状態であるはずだし、エンゼルスが「先発」に固執するなら、再びアリゾナでマイナー選手を相手に5イニング75球投げることも可能だ。

オープン戦終盤なら先発投手が5イニング75球を投げられれば、「開幕の準備は整った」と見なされるし、故障からの復帰を目指す「投手・大谷」にとっても、それは同じ。「5イニング75球」投げられるなら、いつでも先発として復帰できる。

エンゼルスが「先発」に固執しないなら、傘下のマイナー選手を相手に3イニング50球程度投げられる状態になった後、メジャーで1イニング限定の「救援」として登板し、6月6日以来の「投手・大谷」復活となるかも知れない。

幸か不幸か、エンゼルスはすでに優勝争いからもワイルドカード争いからも外れているので、オープン戦序盤のように「先発」して2イニング30球程度のみ登板する可能性もある。チームが勝とうが負けようが関係ないので、むしろそうなる可能性の方が高いような気もする。

ヤンキースの田中将大投手は2014年、大谷と同じようにやはり、自身の血小板を患部に注射して靭帯組織の修復などを図る「PRP注射」を受け、実戦形式の登板から約3週間経った24日後にメジャーに復帰している。

大谷が8月20日の実戦形式登板から約3週間後に復帰するとしたら、それは9月9日の敵地でのホワイトソックス戦か、翌日のホームでのレンジャーズ戦だ。ただし、大谷は中4日や中5日で先発登板をこなす普通の先発投手ではなく、「打者・大谷」を兼任する「中6日が普通になっている特殊な先発投手」だ。そんなに性急に復帰させる理由が見当たらない。

ペナントレースに無関係なエンゼルスならなおさら、残りの6週間をフルに使って万全を期すのではないかと思う。

大谷は8月20日から中6日を経た27日に2回目の実戦形式の投球、それから中6日の9月3日に3回目の実戦形式の投球で、限りなく3イニング50球に近い球数をこなしているのではないかと思う。そこからさらに中6日の9月10日は時期尚早、さらに中6日の17日はチームが休みなので、休み明けの9月18日の敵地でのアスレチックス戦ぐらいになると、メジャーに復帰していてもおかしくはない。

8月20日の最初の実戦形式登板から数えて、9月18日は29日目だ。そこでメジャー復帰なら、最後のホーム・シリーズが始まる25日のレンジャーズ戦でも登板が可能になる。

前述のように短いイニングからメジャー復帰を目指すならもう少し早くなるが、伝統的な先発投手の「復帰第1戦」に準えて「先発して5イニング」を目標とするなら、残された先発登板の機会はそう多くない。

「現時点ではそう遠くない時期に投げられるんじゃないかなという自信は持っている」

実戦形式の登板を果たした翌21日、大谷は遠征先のフェニックスで話したそうだが、9月下旬に2試合、先発登板することができれば充分ではないかと思う。

ナガオ勝司

ナガオ勝司

1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員

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