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■混戦種目の男子複、保木/小林は前回レースの反省生かす
男子ダブルスは、保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸)に期待
他の日本勢は、五輪出場権の確保とともに、メダルの有力候補に名乗りを挙げる成長が期待される。注目は、初の五輪を目指す新たな力だ。男子ダブルスは、保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸)に期待。前回は日本勢3番手だったが、今回は日本のエース格。小林は「メディアの方に(五輪レースと)言われると、いよいよ始まるんだという気持ちが増えていく。もう少し練習したいなと記者会見の最中に考えたりもした」と緊張感を漂わせた。21年はBWFワールドツアーファイナルズや世界選手権を制して大躍進。22年から成績が伸び悩んでいるが、保木は「21年(の快進撃)は奇跡。そこを考えず、コンスタントに行くのが五輪レースを戦う中で一番大事。勝って満足していたら、あっという間にレースが終わっている。それが東京五輪だった。(19年の)前半戦、インドネシアOPでベスト4、世界選手権で2位になって、どこかで安心して、そこから急激に結果が出なくなった。勝っても、負けても、もう1回という気持ちが大事」と冷静に状況を分析。今後も続くであろう浮き沈みへの心構えを示した。既存勢力が健在の上、インドの長身ペアや、中国の若手ペアなどが続々と台頭し、最も混戦模様の種目。安定してベスト8以上の成績を重ね、ベースアップすることが期待される。
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■激戦の女子複、シード確保の志田/松山が初出場狙う
力をつけているのが女子ダブルスの志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)
同じく五輪初出場を目指し、力をつけているのが女子ダブルスの志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)と、男子シングルスの奈良岡功大(FWDグループ)だ。ただし、この2種目については、世界との戦いだけでなく、日本勢同士の争いも激化が予想される。女子ダブルスは、東京五輪でベスト8だった福島由紀/廣田彩花(丸杉)、松本麻佑/永原和可那(北都銀行)が健在。ともに五輪後は負傷が続いてコンスタントな大会出場ができていなかったが、要所で好成績を残して世界ランク上位をキープしている。そこに加わり1カ国最大2枠の五輪出場権を争う志田/松山は、厳しい戦いに臨む準備で、一歩先んじた。志田は「五輪レースが始まるまでに、世界ランクを4位以上に上げようという目標は、クリアできて良かった。しっかり準備できたかなと思う」と明かした。国際大会は、都度、最新の世界ランクを元に出場者やシードを決める。上位シードは、ランク上位者との早期対決を避けて成績を安定させるための大きな手がかりだ。22年は自国開催の世界選手権やダイハツヨネックスジャパンOPで早期敗退を喫するなど、大舞台のプレッシャーの中で実力を発揮し切れない課題も出たが、松山は「22年は、良い自分たちも悪い自分たちもすべて経験できた。今年のレースでしっかりと生かせたら強いのではないかと思う」と悔しさを成長の糧とする姿勢を示した。日本が最も厚い選手層を誇る種目で、3組の動向から目が離せない。
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