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■男子シングルスは初出場の奈良岡に注目
男子種目では、シングルスで初出場を果たす、第7シードの奈良岡功大(IMG)が注目選手となる。22年後半に日本A代表に昇格後、国際大会で安定して上位に入り、世界ランクを6位まで上昇させて期待を高めている21歳。全英OPと同格で1月に行われたマレーシアOPでは、世界王者のビクター・アクセルセン(デンマーク)に敗れたが、決勝に進出した。前週のドイツOPを1回戦で棄権しているのが気がかりだが、力を発揮できれば再び王者に挑む権利を得る可能性はある。この種目は、アクセルセンが絶対王者だが、以下は混戦模様。1月のインドOP決勝では、22年世界選手権の銀メダリストで若手の代表格であるクンラウット・ヴィジサーン(タイ)が王者を撃破。今大会の1回戦では、クンラウットと桃田賢斗(NTT東日本)が激突する。22年夏のジャパンOPでワールドツアー初優勝を飾った西本拳太(ジェイテクト)や、東京五輪代表の常山幹太(トナミ運輸)も上位を狙う。
■男子ダブルス、エースの「ホキコバ」ペア浮上なるか
男子ダブルスは、世界ランク4位の保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸)が、日本のエース。21年に世界選手権と年間成績上位8組が出場するBWFワールドツアーファイナルズを制した2人だが、コロナ禍による各国の不参加がなくなった22年は、やや苦戦を強いられた。しかし、それも期待が高まった証拠。タイOP(スーパー500)やマレーシアOP(スーパー750)では優勝しており、トップレベルで戦える実力を備えていることは確かだ。初戦で竹内義憲/松居圭一郎(日立情報通信エンジニアリング)と日本勢対決になるが、五輪レースに向けて勢いをつけたいところ。日本勢2番手で世界ランク25位の古賀輝/齋藤太一(NTT東日本)は、五輪レース前に世界ランクを上げるポイントをどこまで稼げるか。
どの種目も、優勝や連覇などの結果が求められるだけでなく、五輪レースに向けた状態の把握や自信の獲得という点で試合内容も注目される。五輪レースへ、誰が大きな手応えをつかむのか。最終日の3月19日まで目が離せない6日間となる。
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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