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トッテナムを解雇された後、マウリシオ・ポチェッティーノは故郷アルゼンチンでノンビリしている。「自分を見つめ直すための時間が必要だった。古い友人と話し、気持ちをリセットしたかった」と、胸の内を明かしている。
ただ、トッテナムをチャンピオンズリーグの常連に育て、昨シーズンは決勝まで導いた名将を、ヨーロッパの強豪が放置しておくはずがない。バイエルン・ミュンヘン、マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、ナポリといった有名どころが、すでにオファーを届けたとの情報もあるほどだ。
そのなかから、バイエルンが撤退したという。ハンシ・フリック暫定監督がチームを建て直しつつあること、シーズン中に二度の指揮官交代はリスクが大きすぎることなどから、ポチェッティーノの招聘を見送ったようだ。カールハインツ・ルムメニゲ代表も、「今シーズン終了まではフリックに任せる」と語っていた。
アーセナル着任は難しすぎる。18年前、トッテナムからアーセナルに移籍したソル・キャンベルは、ボディカードを雇うほど神経を遣っていた。ノースロンドンにおける敵対関係の凄まじさを物語るエピソードである。フレディ・ユングベリ体制(暫定)も1分1敗とつまずき、一刻も早く有能な監督のもとでリ・スタートを図りたいアーセナルだが、ポチェッティーノという選択肢は多くの混乱を招きかねなない。ファンの感情がエスカレートした場合にも備え、ここではセキュリティを重視すべきだ。
また、コラムや情報番組などで指摘してきたように、トッテナムのダニエル・レヴィ会長がいくつかの〈縛り〉を突きつけている公算が大きい。「違約金を支払うのだから、少なくとも今シーズンいっぱいはプレミアリーグの監督にはなるな」といった具合である。したがって、ユナイテッドも選択肢から消える。ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長は、独善を絵に描いたような男だ。ポチェッティーノとの対立は目に見えている。いや、ナポリの権力者とうまくやっていける者が、この世には存在しないのだ。
「ありがたいことに、魅力的なオファーをいただいている。いずれはヨーロッパに戻るだろう」
ポチェッティーノは現場復帰の意向を明らかにしているものの、本稿執筆時点で具体的な話は進んでいないようだ。しかも、トッテナムが設定したとされる違約金は、ポチェッティーノのスタッフ分も含めて約45億円といわれている。冬の補強プランの見直しを迫られる金額だ。
しばらくの間、充電してもいいだろう。来シーズンになれば、ポチェッティーノのプライドを刺激するクラブがすり寄って来る。マドリードの二枠が空くことも考えられなくはない。急がばまわれ──。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
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