ラグビー愛好日記

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2015/09

S M T W T F S
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB(センター)、FB(フルバック)。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)、「ハルのゆく道」(道友社)、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」(あかね書房)などがある。

2015年09月05日

TLプレシーズンリーグ、9月5日の結果

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
  • Line

5日の土曜日は、大阪・長居のヤンマースタジアムに行っていた。トップリーグのプレシーズンリーグの2試合を取材した。第1試合は、地元の近鉄ライナーズが、サントリーサンゴリアスを迎え撃った。

立ち上がりからサントリーが連続アタックを仕掛けると、近鉄が好タックルを連発して守る展開が続いた。サントリーは日本代表のバックアップメンバー垣永真之介が先発してスクラムの要となり、WTB塚本健太、中靏隆彰、FB竹下祥平らがスピードをつけて次々に走り込む。対する近鉄は、タウファ統悦、大隈隆明の両FLと、急成長のCTB東郷拓也がハードタックルを連発、ルーキーのPR浅岡勇輝らFW陣がボールに絡み、ブレイクダウンで圧力をかけた。前半30分には大隈がトライを奪い、前半は13-3で近鉄がリード。

「ブレイクダウンを改善すれば、トライになる感触はあった」とサントリーのキャプテンを務めたCTB村田大志。その言葉通り、後半は徐々にディフェンスを崩し始める。20分過ぎには、NO8竹本隼太郎、SH流大らを投入し、さらにテンポアップ。26分、中靏のトライで17-16と逆転し、CTB中村亮土がPGを加えると、そのまま逃げ切った。このディフェンスの崩れについて、近鉄の豊田大樹キャプテンは「サントリーのアタックは順目のイメージがあって、その先入観で順目にディフェンスしたところ、逆をつかれたところがあった」と話し、ディフェンスの規律を守れなかったことを悔やんだ。

サントリーは日本代表、南アフリカ代表、サモア代表などワールドカップに多数のメンバーを送り出しており、負傷者も含めると現在プレーできる選手は29名だという。その中で我慢の勝利。アンディ・フレンドヘッドコーチは、「若い選手が自分たちのスタイルを信じて、プレーしてくれた。すごくハッピーです」と笑顔を見せた。試合終盤には、SH流、SO中村という帝京大学コンビがHB団を組む時間帯もあった。

第2試合は、神戸製鋼コベルコスティーラーズとクボタスピアーズが対戦。互いに激しくコンタクトし合って、前半は拮抗した展開。クボタが、6-5と1点差リードで折り返す。後半に入っても一進一退の攻防が続いたが、7分、11分と、神戸製鋼のCTB南橋直哉が好サポートから連続トライをあげて、19-9とリードを広げた。その後はクボタも反撃に出るが、つなぎのミスが出てトライは取りきれず。逆に神戸製鋼は、30分、SO田邊秀樹がPGを追加して22-9とし、そのまま勝利した。

クボタの石倉監督は、「我々はプレーシーズンとは関係なく、トップリーグの開幕ととらえてベストメンバーで戦いました。ミスなどでトライが取りきれなかったのは残念ですが、セットプレーは良かったので、そこは収穫です」とコメント。後藤満久キャプテンは、「予想通り、神戸製鋼は強かったです。キックの使い方、ブレイクダウンも上手かった」と相手を称えた。神戸製鋼のアリスター・クッツェーヘッドコーチは、初めての記者会見に笑顔で臨んだ。「この機会を与えていただき、感謝しています。両チームともクオリティーの高いラグビーをしました。まず勝ったことを喜んでいます。トップリーグに向かって勢いをつけるという意味では良かった。前半はナーバスなところもありましたが、ハーフタイムで立て直すことができました。ディフェンスは際立って良かった。特に22-9でリードしている状態でラインブレイクされた時、あきらめずに守り、トライを許さなかった。我々のキャラクターを示せたと思います。前半にペナルティーが多くなったのは、選手が気負いすぎた面もあったでしょう。選手のフィジカルの強さ、ワークレートの高さはハッピーです」

実際にはもっとたくさん一気に話した。あとを引き継いだ橋本キャプテンが「クッツェーさんが全部言ってくれたので」と話すと会見場は爆笑。クッツェーヘッドコーチが、キャプテンの肩を「ごめ~ん」という感じで叩く場面も。いい人オーラ全開のクッツェーヘッドコーチだった。

■トップリーグ プレシーズンリーグ2015第1節
9月5日(土)
▽岩手・盛岡南公園球技場
トヨタ自動車ヴェルブリッツ○34-25●NECグリーンロケッツ(前半17-18)
東芝ブレイブルーパス○35-24●リコーブラックラムズ(前半14-5)
▽東京・秩父宮ラグビー場
キヤノンイーグルス△14-14△豊田自動織機シャトルズ(前半7-14)
パナソニック ワイルドナイツ○39-20●Honda HEAT(前半17-10)
▽大阪・ヤンマースタジアム長居
近鉄ライナーズ●16-20○サントリーサンゴリアス(前半13-3)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○22-9●クボタスピアーズ(前半5-6)
▽福岡・レベルファイブスタジアム
コカ・コーラレッドスパークス●5-41○ヤマハ発動機ジュビロ(前半0-14)

  • Line