ラグビー愛好日記

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このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB(センター)、FB(フルバック)。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)、「ハルのゆく道」(道友社)、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」(あかね書房)などがある。

日記 2013年09月24日

本の紹介『夢みるちから』、『オールアウト!!』

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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きょうは本の紹介を2冊。まずは、『夢みるちから: 仲間がいるからがんばれる』(神谷考柄著、新評論刊、本体1800円+税)。僕が、2011年に書いた『仲間を信じて』(岩波ジュニア新書)で紹介した、奇跡の弱視ラガーマン、神谷考柄君が自ら執筆した本です。ボールをキャッチするのも難しい弱視ながら、彼は高校3年間、全公式戦に出場しました。

201309231

今回、帯(オビ)に推薦文を書かせてもらいました。それをそのまま紹介文とします。とにかく、ご両親や学校の先生が彼にかけた言葉が素晴らしいのです。神谷君に「いい本になったね」とメールを送ったら、「みなさまのおかげで完成した本です!」と返信がありました。いろんな人に感謝して、神谷君は今も元気に夢を追いかけています。

推薦文:【4歳で視力を失った神谷考柄は、ある鍼灸師との出会いによって小さな光を取り戻す。そのわずかな視力で彼は明るく、逞しく成長する。格闘球技「ラグビー」との出会いは、考柄の人生を鮮やかで豊かなものにした。弱視であることで経験する数々の試練。そのたび彼を勇気づけたのは、厳しくも温かい大人たちと信じられる仲間だった。「あんた、あほちゃうか、それはイジメやなくて、ケンカや」(母)、「目が悪いとか、パスが獲れなくてミスをしてしまうとかは関係ないから、なんも気にせんと一緒にラグビーがんばろ」(高校ラグビー部キャプテン)。ラグビーには、どんな体型、性格の選手にも最適のポジションがあり、ボールを持たなくてもチームの力になるプレーがある。考柄は自分にできることを見つけ、仲間のために献身的にプレーした。「あきらめない」、「感謝」、「恩返し」、それらが人生のテーマとなる。宿命とも言える病で生死の境をさまよったとき、彼は思う。「恩返しをできないまま死んでしまうのが、一番の後悔や」。自らが執筆した本書は、人を信じることの大切さ、優しさ、思いやりとは何か、様々なことを教えてくれる。生き方に悩む人の道しるべとなるだろう。】

書店には、9月下旬、10月初旬に並ぶと思います。現在、Amazonでも予約受付中です。

201309232

続いて、『ALL OUT!!(オールアウト!!)』(雨瀬シオリ作、講談社刊、本体552円+税)。月刊モーニング・ツーという漫画誌で連載されている高校ラグビー漫画の単行本第2弾です。早稲田大学ラグビー部出身の編集者・竹本さんの存在もあってでしょう。細部にラグビーの魅力がちりばめられています。試合で相手をかわすときの細やかな動きも分かりやすく描かれていて、大きな選手や小さな選手、さまざまな性格の選手が混在して、自然にラグビーの特性を学ぶこともできます。

オビには、ラグビー芸人・中川家礼二さんの「これを読まないと、ノット・リリース・ザ・ボール!ペナルティ!」のコメントが。あのレフリーの物まねが思い浮かびますが、本を読まない場合の反則名は、ちょっと違うような…。

2019年、日本開催のラグビーワールドカップに向けて、さまざまな角度からラグビーに関心を持つ層を開拓することが不可欠。この漫画も長く続いてほしいです。ぜひ、ご一読を。

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