ラグビー愛好日記

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このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB(センター)、FB(フルバック)。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)、「ハルのゆく道」(道友社)、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」(あかね書房)などがある。

試合レポート 2007年10月20日

3位決定戦結果

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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いま、3位決定戦が終わったところだ。正直なところ、ちょっと驚いている。可能の方はぜひ試合を見ていただきたいので、詳細は省きたいが、アルゼンチンのトライは見事なつなぎばかり。今大会を席巻した低いタックル、2番手、3番手の選手の素速い集散は健在。準決勝の不調がうそのように、よく動いた。

リードを奪われたフランスは、ゴール前のチャンスで何度もモールを組んでトライを狙ったが、アルゼンチンの粘り強さの前に、ついに我慢しきれずボールを出してはチャンスをつぶした。素晴らしいチームを作り上げたロフレダ監督は、イングランドのレスタータイガースのヘッドコーチに就任するため、アルゼンチン代表を率いるのはこれが最後。「プライド、ハート、メンタリティー、タフネスを見せた偉大な選手達を誇りに思う。スーパーゲームだ。1位には届かなかったが、きょうは勝つことが大事だった。結果はハッピーだ」。いつもは冷静な監督も、きょうは試合を楽しんでいるように見えた。最終スコアは、34-10。開催国に開幕戦に続いて連勝とは、驚かされる。

マン・オブ・ザ・マッチは、この試合で代表引退となるSHピチョット。「南アフリカに敗れたのは残念だけど、歴史は作れました」。試合後の表彰式では、アルゼンチンの選手達に一人一人にブロンズ・メダルが贈られた。敗れたフランス代表にはIRB役員との握手以外は何も無し。3位と4位の明暗はくっきりとしていた。

フランスはすっかり引き立て役になってしまった。フランスらしいボールつなぎが最後には出たが、試合を通しては見ることができず残念だった。「我々はチャンスにスコアできず、アルゼンチンはスコアしたということ」(HOイバニェス)。この大会をいいプレーで終わりたいという気持ちも、アルゼンチンが上回っていたように見えた。選手達が信頼し合う、いいチームだったということだろう。IRB主要8カ国以外が3位という結果を残したことは、ラグビーの歴史のなかで意義あることだ。これから上位進出を狙う国々に勇気を与えたことも間違いない。アルゼンチン代表に感謝したいし、敬意を表したい。

追記◎パリのストライキは、2日間にわたっている。どうやらサルコジ大統領の年金改革に対するストライキらしい。鉄道職員の年金が優遇されてるので、他の公務員同様にするという政策が反発をかったようだ。きょうは国際放送センターからの実況・解説だったのだが、たどりつけるか心配になるくらいパリの中心部は大渋滞だった。日本ではここまでのストライキは経験したことがないなぁ。土曜日も完全には動かないようだ。

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