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2016年1月2日は、秩父宮ラグビー場に行っていた。メインスタンドの自由席が満席で、縦から見るスタンドが少し空いている程度の大観衆(18,293人)。第1試合は、明治がWTB成田のトライで先制すると、東海もWTB石井がトライを返し、白熱した展開に。前半は明治が19-7とリードして折り返したのだが、後半6分、東海はSH湯本が俊足をとばしてトライを返し、その後は後半14分に投入されたU20日本代表のNO8テビタ・タタフが爆発的な突進力で活躍し、逆転、そして突き放す2トライをあげた。タタフは、左ひざの靭帯断裂の大けがから復活。少ない時間のプレーだったが、非凡な才能を披露した。東海大は6大会ぶりの決勝進出となる。明治は試合開始早々にFB田村煕が負傷退場したのが痛かった。
第2試合は、王者・帝京大に大東文化大が挑んだ。立ち上がりは、帝京が怪我の坂手キャプテンに代わって出場のHO堀越の先制トライを手始めに3連続トライで19-0とリード。一方的になるかと思われたが、大東大も「とにかく攻撃的にやろう」(青柳監督)と、自陣から仕掛け、CTB戸室、NO8アマト・ファカタヴァらがトライを返し、見せ場を作った。しかし、帝京大は横に縦にボールを動かしながら効率よくトライを重ね、最終的には10トライ。CTB石垣が3トライ、WTB竹山が4トライと決定力の違いを見せつけた。
大差になったが、見どころの多い試合だった気がする。竹山、アマト・ファカタヴァの個人技は見事だったし、互いに攻め合ったことで、それを防ぐ激しいタックルも見ごたえがあった。帝京の岩出監督は次のようにコメントした。「大東大のリーグ戦の戦いぶりと、選手権に入ってからの戦いを見ると、ディフェンスが大きく変わっていました。青柳監督の人柄なのか、まじめに、丁寧にチームを作っているという印象があり、油断できない相手だと思っていました」
坂手キャプテンは、決勝戦には間に合いそうだが、ゲームキャプテンを務めたCTB金田は言った。「いつもチームのことを考えてきてくれたのは坂手です。坂手を決勝戦の舞台へ、優勝スピーチの舞台へ連れて行こうと皆で話しました。坂手からかけられたのは、『たのむぞ』の一言でした」。
決勝戦は、1月10日、秩父宮ラグビー場で行われる。
■第52回全国大学選手権大会・準決勝結果
東京・秩父宮ラグビー場
明治大学●19-28○東海大学(前半19-7)
帝京大学○68-33●大東文化大学(前半40-21)
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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