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ラグビー コラム 2011年2月6日

日本選手権1回戦結果

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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日曜日は日本選手権が開幕。僕は近鉄花園ラグビー場にいた。きょうは、最近のラグビー観戦のなかでは暖かく感じたお客さんが多かったような気がする。

第1試合は、トヨタ自動車ヴェルブリッツ対神戸製鋼コベルコスティーラーズの戦い。昨年の日本選手権1回戦の同じカードでは、トヨタ自動車が快勝。神戸製鋼はタックルが決まらず不甲斐ない負けをした。「その映像を見て、こんな悔しい負け方はしないでおこうと、この一年を始めました」と苑田ヘッドコーチ。神戸製鋼はこの日、気持ちのこもったディフェンスでトヨタに圧力をかけ続けた。FB濱島のハイパントをキャッチしたWTB大橋が見事にキャッチしてのトライ、PGなどで主導権を握り、最後は、SOグラントの決勝ドロップゴールで接戦を制した。

トヨタ自動車は、FL中山キャプテン、NO8菊谷、SH麻田、WTB遠藤という主力を欠いたこともあるが、攻撃面でミスを連発し、トライチャンスも、ノックオン、スローフォワードなどでつぶしてしまっていた。ゲームキャプテンを務めたLO北川は、「試合中にミスを修正できなかった。トライを獲らなければいけないところでも獲りきれず、勝てる試合を落とした印象です」とうなだれた。

神戸製鋼の苑田ヘッドコーチは、「トヨタに勝つために練習したことが出せて嬉しい」とコメント。平島キャプテンは、「きょうは、一対一でゲインラインを切らせないことができた。勝ちたい気持ちも勝ったと思う」と手応えある表情。たしかに、トヨタはやや集中力を欠く場面が多く、神戸製鋼のほうが辛抱強く戦っていた。

第一試合も点差は競ったが、第2試合も白熱した。特にNECグリーンロケッツの闘志溢れる突進、タックルが素晴らしく、「スタンディングラグビー」の東芝ブレイブルーパスを前に出させず緊張感ある内容となった。前半は、東芝がモールからHO湯原のトライ、NECがCTBツイタヴァキのトライで7-7。後半はNECが、SH藤戸のPGで先にスコアすると、東芝もFB立川がトライを返し、14-10。その後も拮抗したが、後半25分、宇薄のトライで東芝が突き放した。

NECは、FW第三列のニリ・ラトゥが出場停止、権丈が負傷で不在だったのだが、それでも、NO8日高がよくラインブレイクしたし、FL浅野、土佐も激しく前に出た。CTBツイタヴァキも攻守に軸になってよくボールをつないでいた。見ていて興奮するシーンがたくさんあった。それでも後半終盤の東芝の危機意識の高さは一枚上だった気がする。後半32分あたりに攻め込まれたシーンで、複数名が一気に戻ってボールを確保したのはさすがだった。

肘を痛めていて、後半だけの登場になった廣瀬キャプテンは、「反省すべきところ多いが、次につながるいい試合になった」と話し、瀬川監督も「接点でドライブすべきか、パスすべきがコミュ二ヶーション不足でミスがあった」とつ課題をあげていた。一方、これでシーズン終了となったNECの岡村ヘッドコーチは、「今季掲げたビッグハートの集大成として戦えました。選手を誇りに思います」とコメント。ゲームキャプテンの浅野は、「もっとこのメンバーで戦いたかった。でも、ビッグハートを体現できたし、悔しいけど、胸を張って帰りたい」と涙声で話していた。

◎日本選手権1回戦結果
早稲田大学●43-66○NTTドコモレッドハリケーンズ(前半19-31)
帝京大学○74-3●タマリバクラブ(前半19-3)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ○27-17●トヨタ自動車ヴェルブリッツ(前半13-10)
東芝ブレイブルーパス○21-10●NECグリーンロケッツ(前半7-7)

この結果、2月13日、秩父宮ラグビー場での2回戦は、神戸製鋼コベルコスティーラーズ対NTTドコモレッドハリケーンズ、東芝ブレイブルーパス対帝京大学、というカードになった。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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