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ラグビー コラム 2024年4月22日

【ハイライト動画あり】ブレイブルーパスを追い詰めたタックルと雨。ヒートの魂、熱戦を呼ぶ

ラグビーレポート by 田村一博
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ジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1

【第14節ハイライト動画】三重ホンダヒート vs. 東芝ブレイブルーパス東京

クロウリーHCは、4月からチームに加わったマリウス・フーセン防御コーチの指導下で整備してきたことを遂行できていたと話し、イタリア代表でもコンビを組んでいた相棒の手腕も評価した。

前半は0-0。両チームとも得点はできなかったが、ボールと人が積極的に動く試合展開は、スコアレスでも惹きつけるものがあった。

先制点はヒート。後半2分だった。
防御の裏に上げたショートパントが勢いよくチェイスしたWTB渡部寛太がかっさらう。いっきにインゴールに駆け込んだ。
偶然ではないだろう。攻守とも何度も前に出続けた動きが、相手よりはやく、力強かったからボールを再獲得できた。

コンバージョンキックも決まり、7点をリードしたヒート。勝利への強い思いはその後も続き、粘り強いディフェンスは、ブレイブルーパスがつかんだ好機を拡大させない。
刻まれたスコアは残り10分を切っても変わらないままだった。

今季苦しむ試合はあっても、負けないことで成長を証明してきたブレイブルーパスの進化は試合の最終盤になって見られた。

後半31分、PK後に得たラインアウトから作ったモールを押し込みHO原田衛がインゴールにボールを置いて2点差に迫る。
そして37分にはSO中尾隼太がPGを決めて逆転する。そのシーンは、丁寧かつハードにプレーした結果、相手を後退させて決定機を得た。

第7節の横浜キヤノンイーグルス戦で負ったふくらはぎのケガから復帰し、7試合ぶりにピッチに立ったリーチは、後半4分からプレーした時間を「ボールキャリーやディフェンスの数は少なかったですが、体力は十分でした」と振り返った。

チームについても言及し、「今シーズン初めての雨の中での試合ということで、少し方向性がブレたところがありましたが、最終的に全員が同じ方を向いて、落ち着いて戦えたことが今後につながると思います」とした。

また、チームを束ねるキャプテンらしく、ここまでプレータイムの短かった選手たちの成長についても前向きに話した。
「アサ(NO8アサエリ・ラウシー)はどんどん成長していて、チームにいい影響を与えてくれています。中尾隼太(SO)は今シーズン初めての試合だったけど、雨の中でゲームをコントロールし、勝った。チームも彼もハッピーだと思います」

いつもの顔と違うメンバーたちが踏ん張り、苦しんで勝った分、生まれるパワーも大きいようだ。
4強で争うブレーオフトーナメントへの進出は決まっている。全員で前へ進み続ける。

指のかかった勝利を逃したヒートのFL小林亮太は、「敵陣に入ってつかんだチャンスをスコアに変えられなかった」と悔やみ、小さなミスや反則を反省した。
しかし、約84パーセントの成功率で158回のタックルを見舞えば、上位チームも追い詰められると分かった体感は大きい。

第14節を終えて11位、勝ち点で最下位の花園近鉄ライナーズと並んだが、勇気を得た日だった。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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