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2日前に発表された登録メンバーを見ると、帝京大の前節明治大戦からの先発変更は2人。左LOが本橋拓馬から4年生の岡大翔に替わり、BKではU20日本代表でキャプテンを務めた大町佳生が久木野太一に替わって12番に入った。FWは津村大志、江良颯、上杉太郎のFW第一列にLO尹礼温、青木恵斗、奥井章仁、延原秀飛の不動のバックローというおなじみの顔ぶれで、BKも李錦寿と井上陽公のHBコンビが6試合目のスタメン出場。13番は2戦連続で戒田慶都が務め、バックスリーは高本とむ、小村真也、山口泰輝の決定力ある3人だ。
一方の慶應義塾大は、9日前の早稲田大戦でケガ人が重なったこともあり、スターター6人が入れ替わった。FWでは左PR井上皓介と右PR吉村隆志の2人がリザーブから繰り上がり、7番では本郷海志が今季初先発。HO中山大暉とシュモックオライオン、中矢健太の両LO、FL樋口豪、NO8冨永万作は前節に続きスタートからの出場となる。BKはSO磯上凌が今季初スタメンで、11番に伊吹央、13番に村田紘輔がイン。その他の4人は早稲田大戦と同じで、リザーブに下がったPR 岡広将に代わり12番の三木海芽がゲームキャプテンを務める。
過去10年の両校の対抗戦での対戦成績を振り返ると、帝京大が8勝、慶應義塾大は2勝。2017年から2020年までの4年間はすべて5点差以内の僅差決着で、2019年、2020年と慶應義塾大が連勝しているものの、それ以外の6年のうち5年は40点差以上で帝京大が大勝している。
今季ここまでの6戦を比較しても、帝京大の1試合平均得点が72.0、同失点が6.2であるのに対し、慶應義塾大は同得点30.3、同失点が31.2と大幅に劣勢だ。真っ向からぶつかって地力の勝負になれば、帝京大の優位は動かない。相手の力を存分には発揮させない試合運びを80分間続けることが、慶應義塾大の善戦の条件となる。
帝京大にとってこの試合のテーマは、内容をともなう引き締まった勝利で最終節を締めくくり、大学選手権へさらに弾みをつけることだ。一戦一戦着実に課題をクリアし、堅牢な土台を積み上げてきたここまでの足取りに、まったく隙は見当たらない。ここでもう一段加速できれば、その背中は追走者の視界からいっそう遠ざかるだろう。
直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。
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