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選手権へ望みをつなぐために負けられない大東文化大。拓殖大は入替戦に向けきっかけをつかめるか。関東大学リーグ戦1部最終節展望
ラグビーレポート by 直江 光信
キックオフ2日前に発表された登録メンバーを見ると、大東文化大は前節立正大戦から先発2人を入れ替えた。左FLに蓑洞功志が入り、前節6番で出場した辻岡優希は4番にシフト。BKでは昨季1年生ながらレギュラーを務め多彩な能力を発揮した伊藤和樹が、10月21日の第4戦東洋大学戦以来3試合ぶりにFBに復帰した。
対する拓殖大の前節法政大戦からのスタメン変更は3人。古川太一がFLから本来のHOに戻り、替わって7番には村松俊介が入った。SHはキャプテンの木本真太郎が欠場し、山田凜太が9番を背負う。また恒藤嵐士が12番で出場した日本大戦以来3試合の先発でSOを務め、山本晟人は前節の10番から15番に下がってゲームを組み立てる。
それぞれのFWを比較すると、8人平均で178.0cm、98.5kgの大東文化大に対し、拓殖大は180.8cm、103.5kg。特にバックファイブにハードワーカーがそろう大東文化大を相手に、留学生3人を擁しサイズで上回る拓殖大パックがどこまでプレッシャーをかけられるかという点は、この試合のひとつの焦点となるだろう。BKではハニテリ・ヴァイレア、ペニエリ・ジュニア・ラトゥの強力CTBコンビを筆頭に好ランナーが並ぶ大東文化大のアタック力が目を引く。拓殖大としてはどこまでディフェンスで粘り強く対抗できるかが、勝利の条件だ。
2023年度の大学ラグビーシーズンも残り1か月あまり。最後の瞬間が刻々と近づく中で問われるのは、チームとしてどのような終わり方をするか、ということだ。今季の歩みを締めくくる戦いは、来季へとつなぐタスキをかけた戦いでもある。それぞれの次につながる集大成となることを期待したい。
直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。
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