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【ハイライト動画あり】イングランド、フィジー渾身の猛攻しのぎきりトップ4入り決める。ラグビーワールドカップ2023準々決勝マッチリポート
ラグビーレポート by 直江 光信ファンに謝辞を述べるイングランド代表のマーカス・スミス
30-24点差で迎えた後半のラストシーン。時計はすでに80分を回っている。プレーが切れれば試合も終わる緊張感の中、6点差を追うフィジーは敵陣30メートル付近で得たマイボールスククラムから、最後の猛攻を仕掛けた。
懸命にパスをつないで突破を図るフライング・フィジアンズ。しかしイングランドも死力を尽くしたディフェンスで前進を阻止する。ペナルティを挟んで5分以上も息づまる攻防が続く中、ラックでフィジーの人数が薄くなったところを見逃さずイングランドのFLコートニー・ロウズがボールに絡み、値千金のペナルティを獲得。キャプテンのSOオーウェン・ファレルがタッチへ蹴り出して、激闘に終止符を打った。
10月15日にスタッド・ド・マルセイユで行われた準々決勝第3試合。世界ランキング6位、プールDを首位で通過したイングランドに、同10位、史上初のベスト4進出に意気込むプールC2位のフィジーが挑んだ一戦は、戦前の予想通り対照的なお互いのスタイルがぶつかり合う熱戦となった。
序盤、優勢に試合を進めたのはイングランドだ。開始11分にSOファレルのPGで先制すると、14分にはゴール前ラインアウトからFWが自慢のモールでジリジリと前進。フィジー防御の意識を近場に集めたところで、ショートサイドに走り込んだCTBマヌ・トゥイランギが左コーナーに飛び込み、8-0と先行する。
20分にフィジーSHフランク・ロマニのPGで3点を返されたものの、イングランドは直後の中盤ラインアウトからスピーディーにラックを連取して波状攻撃を仕掛け、相手陣ゴール前へ前進。23分、左展開でパスを受けたCTBジョー・マーチャントが鋭く切れ込み、左中間に飛び込んだ。
奮闘しながらチャンスが遠く、WTBヴィナヤ・ハンボシが危険なタックルでイエローカードを受けるなど苦しい状況のフィジーだったが、ここから反撃に転じる。28分、ラインアウト起点の攻撃でパワフルなFW陣がラッシュをかけ、敵陣レッドゾーンへ侵入。SOヴィリモニ・ボティトゥの股下を通すパスからNO8ヴィリアメ・マタがパスダミーで抜け出し、ポスト左にすべり込む。SHロマニがコンバージョンを決め、10-15と5点差に詰め寄った。
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