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ラグビー コラム 2023年7月17日

【ハイライト動画あり】日本代表、勝利には届かずも随所に1週前からの進歩示す。対オールブラックスXV第2戦レビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
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リポビタンDチャレンジカップ2023 ラグビー日本代表強化試合

【ハイライト動画】日本代表 vs. All Blacks XV

時計は残り15分あまり。1本取ってワンチャンスで手の届く点差に詰めれば、オールブラックスXVにはさらに大きなプレッシャーがのしかかる。粘りつくような湿気を含む猛暑もあり、さしものラグビー王国のエリートも消耗の色を隠せない。まさに勝負どころだ。

しかし日本代表はいい形を作り出したところで痛恨のエラーが重なり、足踏みするシーンが続く。刻々と減っていく残り時間に、焦りもあったのだろう。フル代表昇格に燃えるオールブラックスXVの、疲れているはずなのに本能のように体が動く反応力もさすがだった。

結局ラスト20分は双方スコアが動かず、27-41でフルタイム。ワールドカップイヤーの日本代表のスタートは、連敗発進という結果になった。

主導権争いの際(きわ)のせめぎ合いでことごとく相手に上回られ、中盤の時間帯までに大きく先行を許したことは、この試合の反省材料だ。一方でいったんは引き離されながらも気持ちを切らさず、逆転のイメージを描けるところまで盛り返したのは、現時点での日本代表の確かな地力の証といえる。取り切った3つのトライ以外にもチャンスは多く作れており、アタックでは明確に前週からの進歩を感じさせた。

長田智希

オールブラックスXVの懐深いスキルと攻守反転からたたみかける時の集中力、あらゆるプレーの土台をなす強靭なフィジカルは、さすが黒衣予備軍というべき凄みをたたえていた。2戦とも勝利には届かなかったものの、シーズン最初のシリーズでそうしたチームと戦えたことには、大きな価値があるだろう。2試合連続で先発フル出場を果たしたFL福井翔大、この日非凡な輝きを放ったCTB長田と、若い2人が動じることなく持ち味を発揮して勢いをもたらしたことも、貴重な収穫といえる。

来週からはいよいよテストマッチとなるパシフィックネーションズシリーズに突入する。サモア、トンガ、フィジーとの3連戦を経て8月15日に最終スコッドが発表され、同26日のイタリア戦が終われば、9月8日のワールドカップ開幕はもう目前だ。この2連戦で得た体感を糧に、本番に向けここから加速していくことを期待したい。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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