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【ハイライト動画あり】埼玉ワイルドナイツ、相模原ダイナボアーズとの全勝対決で王者の貫禄示す。ジャパンラグビー リーグワン第3節レビュー
ラグビーレポート by 直江 光信ジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン1
【第3節ハイライト動画】埼玉ワイルドナイツ vs. 三菱重工相模原ダイナボアーズ
この後、62分にCTBデアレンデが相手選手の頭部への危険なコンタクトでレッドカードを受け、ワイルドナイツは14人に。数的優位になったダイナボアーズは66分にゴール前の右ラインアウトからモールを押し切り、途中出場のNO8ヘイデン・ベッドウェル=カーティスがトライを返す。
しかし流れを大きく変えるまでには至らず、ワイルドナイツは以降も安定感ある試合運びで主導権を掌握。75分にはFLラクラン・ボーシェーのボール奪取からのカウンターで教科書通りに外のスペースへとパスをつなぎ、SO山沢がフィニッシュする。最終的には40-5の大差で、全勝対決を制した。
前2戦はやや相手に合わせるようなところも見られたワイルドナイツだが、この日は存分に強みを押し出して本来のパフォーマンスを披露した。開幕直前の合流となった代表選手たちも試合を重ねるにつれてチームにフィットしてきた印象で、ここからさらに調子を上げていきそうな予感を抱かせる。「新年のスタートのゲームでいいゲームができてよかったと思います。自分たちのやりたいことが少しずつですができてきていて、コンビネーションも上がってきています。そこに関しては、手ごたえを感じました」と語ったのは、HO坂手キャプテンだ。
この勝利で勝ち点を13まで伸ばし、唯一の全勝チームとして首位に浮上。昨季の不戦敗を除けば公式戦は24連勝(1引き分けをはさみ36試合連続無敗)で、いまやどこがワイルドナイツを止めるのかということが、リーグ全体の興味の的になっている。今季も覇権争いの中心であることを宣言するような、圧巻の快勝だった。
一方のダイナボアーズも、連勝は止まったものの随所に持ち味を発揮して今季の実力の片鱗を示した。結果として点差は開いたが一方的な内容ではなく、対抗できる部分も数多く見られた。チャンピオンに真っ向勝負を挑み、自分たちの現在地を認識できたことは、今後への貴重な財産になるだろう。
「自分たちが準備してきたことをできないとやられてしまいます。このリーグでトップのレベルも分かりましたし、その意味でもいい学びになりました」とは、グレン・ディレーニーヘッドコーチ。この経験を糧に、次節どんな戦いを見せるかが楽しみだ。
直江 光信
スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。
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