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ラグビー コラム 2022年12月19日

【ハイライト動画あり】シーズンを占う一戦でイーグルスが大きな白星を獲得。スティーラーズは勝ち点に届かず。リーグワン2022-23 開幕節レビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
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ジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン1

【第1節ハイライト動画】横浜キヤノンイーグルス vs. コベルコ神戸スティーラーズ

しかしスティーラーズも直後のピンチを懸命のカバーディフェンスでしのぐと、56分にCTBマイケル・リトルの絶妙のグラバーキックからチャンスメーク。複数でプレッシャーをかけてボールを奪い、パスを受けたFL橋本皓が左コーナーに押さえる。難しい角度のゴールキックをSO李が通し、ふたたび2点差に。

ファフ・デクラーク(横浜キヤノンイーグルス)

もちろんゲームはまだ決まらない。65分、イーグルスは得意のラインアウトモールからインゴールに迫り、入替で登場した注目の新加入、南アフリカ代表のSHファフ・デクラークがタックラーの届かないゾーンを横に引っ張る。LOヒルがまたも相手の目線が切れる角度から縦に突き抜け、この日2本目のトライを挙げた。

しかしスティーラーズもすかさず取り返す。69分、敵陣22メートル線内のマイボールラインアウトでモールを押し込むと、相手の意識が内側へ向いたところで一気に大外へ展開。フリーのWTB井関信介が右中間へ滑り込んだ。これで29-27。

体力が限界に近づくラスト10分の最終盤。この勝負どころで真価を発揮したのが、ホストチームのイーグルスだった。73分、じわじわとゲインを重ねて敵陣ゴール前でマイボールラインアウトを獲得すると、看板のモールを形成。巧みに相手の圧力をそらしながら前進し、NO8アマナキ・レレイ・マフィがなだれ込んだ。

スティーラーズも77分にSO李のPGで逆転圏内の6点差に詰め寄ったが、イーグルスは直後のキックオフで途中出場のPR津嘉山廉人が球に絡んでノットリリースザボールのペナルティを奪取。SO田村優が落ち着いてPGの3点を加え、ふたたび9点リードに突き放す。そこからの1分強はきっちりとボールをキープして時計を進め、フルタイムを迎えた。

就任3シーズン目の沢木敬介監督が掲げた「ウィナーズ・マインドセット」のスローガンを体現するように、タイトなクロスゲームを勝ち切ったイーグルス。どちらに流れが傾くかという拮抗した局面で常に先手をとり、精神的優位性を保ちながら試合を進められたことは、チームの進歩の証といえるだろう。ホストスタジアムでの開幕戦、昨季プレーオフ進出への望みを断たれた相手を振り切っての白星スタートで、いい流れでこの先の戦いへ向かって行けるはずだ。

敗れたスティーラーズは肝心な場面でイージーエラーが重なり、7点差以内のボーナスポイントも逃す痛い敗戦となった。ただ、この日はややおとなしかったナニ・ラウマペとリトルのCTBコンビを筆頭に、リーグ有数の戦力を備えたチームであることは間違いない。地元神戸でのホストゲームとなる次節の花園近鉄ライナーズ戦(12月24日13時キックオフ@神戸総合運動公園ユニバー記念競技場)での巻き返しを期待したい。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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