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ラグビー コラム 2022年12月12日

【ハイライト動画あり】同志社大、前週に続く快勝で準々決勝へ。福岡工業大も見せ場を作る。大学選手権3回戦レビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
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ラグビー 全国大学選手権 22/23 3回戦

【ハイライト動画】同志社大学 vs. 福岡工業大学

鍋島秀源(福岡工業大学)

これで54-5と点差は大きく開いたが、福岡工業大の戦う意志は折れなかった。ひるむことなくハツラツとパスをつないで同志社大防御に圧力をかけ、69分にワイドな左展開からPR鍋島秀源が豪快なランでチーム2本目のトライを挙げる。直後にモールで同志社大にトライを返されたものの、77分にはゴール前のスクラムをめくり上げてペナルティを奪い、クイックリスタートからHO沖本翔一がラックサイドを突いてグラウンディング。積み上げてきたものを感じさせるプレーで、ひたむきに立ち向かう姿勢を見せる。

最後は同志社大が連続攻撃で敵陣22メートル線内へ入り、SH藤田海元がPGを成功。62-17とリードを広げたところで、フルタイムの笛が鳴り響いた。

勝った同志社大はシーズンベストのパフォーマンスを披露した天理大戦を彷彿させる内容で、1週前の戦いがフロックではないことを証明した。特に光ったのは前に出て厳しく体を当て、相手を押し込み続ける意識の高さだ。アタックではラインアウトモールを軸にした得点パターンが確立し、SO大島の多彩なプレーメイクも強い輝きを放った。

シーズン序盤はパフォーマンスが安定せず苦しい戦いが続いたが、崖っぷちに立たされたことで覚悟が決まり、ここにきて急速にチームとしての一体感が高まりつつある。「結果がともなわなかったので学生も『このやり方で大丈夫なのか』という不安があったと思いますし、我々スタッフも苦しかった。でも絶対にそこでブレてはダメだと信じてやってきました。今、全員がしっかりと同じ方向へ向かっている感覚があります」(宮本啓希監督)。次戦の相手は前回大会の準々決勝で24-76と大敗を喫した帝京大学だ。この1年の歩みを証明する上で、これ以上ないチャレンジの舞台といえる。

敗れた福岡工業大も培ってきた力をいかんなく発揮し、ここまで勝ち進んできた意地を随所に感じさせた。底知れないポテンシャルを秘めたルーキー、CTB時任凛空の躍動感あふれるプレーは、新鮮な驚きと未来への大きな期待を抱かせた。「最後の20分までもつれるような展開に持ち込みたかったのですが、さすがに同志社大も強く、それをさせてくれなかった。ただ、地方のチームでもこれだけ戦えるというものは、見せられたのかなと思います」と宮浦成敏監督。地域リーグの代表が全国の舞台にチャレンジする意義を体現する、見ごたえある奮闘だった。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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