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ラグビー コラム 2022年8月29日

【ハイライト動画あり】押し切った東海大と巧者ぶりを発揮した慶應義塾大、それぞれ貴重な収穫と課題を得た80分。ラグビー菅平夏合宿練習試合レビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
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大学ラグビー2022開幕直前! 菅平合宿 練習試合

【ハイライト動画】慶應義塾大学 vs. 東海大学

そのまま東海大が引き離すかに思われた状況だったが、慶應義塾大もここで簡単には屈しなかった。LOアイザイア・マプスアやキャプテンのFL今野勇久らの奮闘で徐々に形勢を立て直すと、70分にふたたびラインアウトモールを押し込んで2トライ目を挙げる。終了間際には辛抱強くフェーズを重ねて敵陣ゴール前でボールを継続し、タイミングよく走り込んだFL樋口豪がインゴール中央にグラウンディング。36-24まで点差を縮めたところで、フルタイムとなった。

勝った東海大は序盤の劣勢にも動じることなく自分たちのスタイルを忠実に遂行し、中盤以降ゲームを支配したところに、チームとしての確かな地力を感じさせた。接点のバトルやセットプレー、モールなど、戦い方のベースとなる部分で堂々と慶應義塾大を押し切ったことは、選手の自信につながるはずだ。一方で淡白なエラーから主導権を掌握するまでには至らず、ゲーム内容ほど差をあけられなかった印象も残った。つけ入る隙を与えず勝負を決め切る無慈悲さを身につけることが、悲願の大学日本一に手をかけるための鍵かもしれない。

敗れた慶應義塾大も見事なプラン遂行力で文字通り機先を制し、狙い通りにタイトな展開に持ち込むなど、伝統の試合巧者ぶりを随所に披露した。スコアが開きかけた局面でも集中力を切らさず、終盤の反撃で12点差まで詰め寄ったことは、チームにとって小さくはない意味があるだろう。半面、イージーミスや反則で相手に息を吹き返すきっかけを与えたのは大きな反省材料。「自分たちの時間帯」をできる限り長くすべく、プレーの精度を高めていくことが、上位進出を果たすための条件となる。

それぞれが貴重な収穫と課題を手にした80分。この感触を、今後どのようにチームの成長へと結びつけていくのか。秋以降の戦いが楽しみになる一戦だった。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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