人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

ラグビー コラム 2022年5月22日

グリーンロケッツ、待望の今季初勝利。重要な初戦の序盤を制し、ヒートの挑戦を退ける。D1/D2入替戦レビュー

ラグビーレポート by 直江 光信
  • Line

後半は44分にWTB後藤が危険なタックルでシンビンになったこともあって膠着する時間が続いたが、グリーンロケッツペースの流れは変わらず。ヒートもフィニッシュのシチュエーションでエラーや反則が重なり、スコアが停滞したままゲームはラスト20分の勝負どころに突入する。そしてこの大切な場面で、追加点を挙げたのがグリーンロケッツだった。

61分、中盤のマイボールラインアウトから絶妙のキックパスで左サイドを崩して敵陣に攻め入ると、細かくパスをつないで右オープンに展開。エッジのスペースでボールを手にしたFLマシヴォウがスピードに乗って駆け上がり、約40メートルを独走してコーナーに押さえる。SOスミスが難しい位置のコンバージョンも決めて、33-3と突き放した。

ヒートも67分、中盤でのペナルティからWTB尾又寛汰がクイックタップで仕掛け、小刻みなステップで相手ディフェンスを切り裂いてようやくこの日最初のトライをマーク。なおもアグレッシブな姿勢で攻め立てたが、あと1本つながればというパスがなかなか通らず、点を伸ばせない。終盤は疲労の蓄積もあってお互いに決め手を欠き、最終的には33-10でフルタイムとなった。

グリーロケッツの最大の勝因は、試合の入りの部分の勢いとプレー精度で上回り、余裕を持ってゲームを進められる展開に持ち込めたことだ。とりわけ大きい存在感を示したのは、的確なコントロールでプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されたSH田中とSOスミスのHB団。リーグ戦では戦っての白星がなかっただけに、2回戦制で行われる入替戦の重要な初戦をものにしたことはもちろん、シーズンの連敗をストップできたという点でも、チームにとって価値ある勝利となった。

敗れたヒートはLOフランコ・モスタートやNO8ヴィリアミ・カイポウリ、FBマット・ダフィーら主軸の欠場に加え、先にスコアを許し追いかける状況になったことで、終始流れに乗り切れなかった。不用意なペナルティーでリズムがぶつ切れになり、焦りからか強引なプレーでチャンスを逃す局面が複数あった点は、大きな反省材料だろう。一方で点差が開いた後も戦う姿勢を維持し、ズルズルと引き離されず終盤に一矢報いたことは、次戦につながるはずだ。

今回の入替戦は2回戦制で行われ、2試合トータルの結果で勝敗が決まる。この結果を踏まえそれぞれがいかに課題を修正し、どのようなパフォーマンスを見せるのか。1週後の花園ラグビー場での第2戦(5月27日金曜日、19時キックオフ)が楽しみだ。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ