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ラグビー コラム 2022年4月28日

リコーブラックラムズ東京vs.トヨタヴェルブリッツ、入替戦回避とプレーオフ進出、ともに負けられない一戦。ジャパンラグビー リーグワン第15節

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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「黒か、緑か」

1月に開幕したジャパンラグビー リーグワン。ディビジョン1のリーグ戦は残すところ、あと2試合となった。前節までにプレーオフ進出の3チームが決定し、またディビジョン2との入替戦争いも熾烈になってきている。

4月30日(土)の第15節、入替戦圏内にいる10位のリコーブラックラムズ東京と、他力だが、連勝すればプレーオフ進出の可能性のある6位のトヨタヴェルブリッツの一戦が東京・秩父宮ラグビー場で行われる。

なお、両者は2月5日の第5節に、愛知・パロマ瑞穂ラグビー場で対戦し、その時は追い上げるブラックラムズ東京を振り切って、ホストのトヨタヴェルブリッツが23−19で勝利した。

ホストのブラックラムズ東京は前節、首位に立つ東京サントリーサンゴリアスに3−30で敗れ、6連敗を喫してしまった。勝ち点16で10位と、残り2試合で連敗してしまうと入替戦に回る厳しい状況に置かれている。なんとしても勝利して、入替戦回避を目指したい。

東京サンゴリアス戦後に「ケガ人が多くセレクションの継続性が保てなかった」と語っていたピーター・ヒューワットHC(ヘッドコーチ)は、FW(フォワード)2名、BK(バックス)2名を入れ替え、いくつかのポジションチェンジも行った。

リコーブラックラムズ東京

FWはキャプテンのHO(フッカー)武井日向が戦列に復帰した。PR(プロップ)谷口祐一郎が引き続き先発し、控えだったPR千葉太一が先発する。LO(ロック)はジェイコブ・スキーンと前節FL(フランカー)でプレーした柳川大樹のポジションを入れ替え、マイケル・ストーバーグとコンビを組む。バックローはFLに下がったスキーンと湯川純平、NO8(ナンバーエイト)は、東京サンゴリアス戦では7番でプレーした福本翔平が務める。

BKはSO(スタンドオフ)アイザック・ルーカスが先発に復帰、SH(スクラムハーフ)高橋敏也とハーフ団を組む。CTB(センター)には、前節FB(フルバック)でプレーした21歳のメイン平と池田悠希の2人が入った。WTB(ウイング)は古賀由教と栗原由太の若手コンビとなり、FBはマット・マッガーンが10番から下がった。

リザーブにはFL/NO8アマト&LO/FLタラウのファカタヴァ兄弟、PR笹川大五、4月に入部したばかりのLO山本秀(近畿大学出身)らが名を連ねた。

ブラックラムズ東京のデータを見ると、突出しているのはアタック力だ。ボールキャリーの回数は12チーム中2位の1272回、ゲインメーターも8224mで5位だ。そしてSOルーカスはクリーンブレイクの回数で2位タイの14回、ディフェンス突破数では76回でリーグトップを誇る。ただ、トライ数は36とリーグ10位であり、好機でしっかりと取り切りたいところだ。

一方、プレーオフ進出最後の1枠を目指すトヨタヴェルブリッツは、前節、静岡ブルーレヴズに18-15と逆転勝ちを収め、勝ち点41の6位につけている。

静岡ブルーレヴズ戦後、「前半動きが緩慢だった。ハーフタイムにメッセージをクリアに伝えられた。それが反映された」と語っていたサイモン・クロンHCは静岡ブルーレヴズ戦から先発のFW3名、BK3名を入れ替えた。

トヨタヴェルブリッツ

FWは左PRを清水岳から三浦昌悟に変更、右PR木津悠輔、HO彦坂圭克の3人でフロントローを務める。LOはオールブラックスのパトリック・トゥイプロトゥが4番から5番に移動し、4番に秋山大地が入った。

2019年世界最優秀選手の南アフリカ代表FLピーターステフ・デュトイは欠場し、FLは吉田杏古川聖人のコンビとなり、共同キャプテンの1人で日本代表の姫野和樹が引き続きNO8を務める。

BKは、やはり共同キャプテンの1人で日本代表のSH茂野海人、SOライオネル・クロニエのハーフ団。CTBはマレ・サウに替わって、前節13番でプレーしたチャーリー・ローレンスが12番、ロブ・トンプソンが13番を務める。WTBは高橋汰地岡田優輝は変わらず、FBはスプリングボクスのウィリー・ルルーが復帰した。

控えにはCTBサウ、WTBヴィリアメ・ツイドラキ、前節、インターセプトからトライを挙げPOM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)となったSH福田健太らが入った。

トヨタヴェルブリッツのデータ を見るとトライ数は42とリーグ7位であり、上位チームと比べるとやや決定力に欠けている。ただ、NO8姫野はボールキャリー151回でリーグ2位、LOトゥイプロトゥがラインアウトでのキャッチ成功49とリーグ5位タイ。やはりこの2人がアタックの鍵を握っていることは間違いない。

また、姫野が静岡ブルーレヴズ戦後、「ゲーム内容には改善の余地があるが、リーグの後半戦、自分たちのラグビーが出来ていなかったが、それを覆したのは大きい。自分たちは成長できると示せた」と語ったように自信を深めており、それをこの試合でも発揮したい。

「黒」のブラックラムズ東京が2011年度以来となるトヨタヴェルブリッツからの白星を挙げて入替戦回避へ一歩駒を進めるか。「緑」のトヨタヴェルブリッツが相性の良い相手に勝利してプレーオフ進出に望みをつなげるか。

「黒か、緑か」と謳われる試合は、4月30日(土)に東京都・秩父宮ラグビー場で午後1:00にキックオフされる。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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