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ラグビー 関東大学対抗戦2021
【ハイライト】 帝京大学 vs. 筑波大学
後半は、松永が「持ち込みたかった展開」と話す、拮抗した試合展開が続く。FL岩田やNO8(ナンバーエイト)楢本鼓太朗(3年・修猷館)らを中心とした「我慢するディフェンス」で、トライのチャンスを待った。
粘り強く耐える中、後半30分。ついにトライのチャンスが訪れる。マイボールスクラムからFB松永が左サイドのディフェンス裏へキック。途中出場のWTB一口直貴(3年・星陵)、SH(スクラムハーフ)鈴村淳史(4年・中部大春日丘)が追いかけ、一口がトライライン目前でボールを掴んだ。
だが、相手のWTB白國亮大(4年・摂津)の必死の守りに前に進めない。鈴村がボールを出し、懸命にトライを狙うが、帝京大の分厚いディフェンスラインを破ることはできなかった。
ボールをうまく回し、選手同士をつなぐ役であった鈴村は「ここでトライを取らなければ突き放されてしまうという焦りがあった。4年生としてチームを勝利に導きたいという思いもあって先走ってしまった」と悔しさをにじませた。
その後、84分に帝京大SO高本幹也(3年・大阪桐蔭)がPG(ペナルティゴール)を決め、試合は7-17で帝京大の勝利に終わった。
嶋崎監督は「ディフェンスで我慢できず、個人で飛び出してしまって、失点につながる場面が多かった。昨年(帝京大に)負けていたことや試合経験の少ない選手が多かったこと、初戦であったこと、など選手たちはさまざまな圧力を感じていたのではないか。勝てるチャンスがあった試合だけに悔しい」と語った。
帝京大戦から約2週間、筑波大の選手らは勝ちたいという思いをさらに高めてきた。慶大戦に向け、「単独の判断で詰めるのではなく、前に出る意識は保ちながら、ディフェンスラインを切らさずに組織としてつながり続けて勝ちたい」と松永は語る。そのために、4年生が中心となって練習中から遠慮せずにミスに対する指摘をするように心がけてきたという。
慶大戦は9月26日(日)。筑波大は昨年の対抗戦初戦で、30-19で2年連続の勝利を挙げるなど、負けられない相手だ。帝京大戦での悔しさをバネに、ひとつになった攻めで、初勝利を掴んでほしい。
文:車谷郁実(筑波大学新聞)/写真:筑波大学ラグビー部提供
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