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後半22分にはトライ(ゴール)が生まれてビハインドを16点とし、同31分にはこの日初めてラインアウトモールからトライ。残り8分でいよいよ9点差(28-37)とした。
ピューマズはこのキックオフ後、敵陣でボールを確保。
ここで攻撃をスローダウンさせれば勝利へ近づいたはずだが、SHギンター・スマッツがハイテンポで配球する判断ミス。ターンオーバーが生まれ、攻守交代直後のカウンターからさらに1トライが生まれた。
ストーマーズのゴールキックは不成功だったが、ついに2点差(35-37)に迫った。
そして逆転劇が生まれる。
ストーマーズは自陣で守勢に回ったが、SOティム・スウェルが相手WTBをタッチに引きずり出す好守。ここで攻撃権を確保すると、連続攻撃から最後は19年W杯のFBヘラントが内へ切れ込み、歓喜の逆転トライ。
試合後、トライ直前のパスがスローフォワードだったのでは物議を醸しているが、ピッチではトライが認められ、コンバージョンキックも決まり42-37。
ストーマーズが稀に見るカムバック劇で、今季2勝目を挙げた。
FLコリシ主将は負傷退場だったが、試合後に現地メディアへコメントを寄せ、「私たちは(前節ライオンズ戦に続いて)2週連続で勢いに乗るまで時間が掛かりすぎました。次の土曜日はブルズと戦います。同じ間違いを繰り返す余裕はありません」と次節ブルズ戦でのスタートダッシュを誓った。
2敗目(1勝)となったピューマズのLOピーター・ヤンセン・ファンフーレン主将は「私たちの崩壊によって勝利を逃したことにとても失望しています。素晴らしい前半の後に私たちは少し我を忘れてしまい、ボールが手につかなくなってしまいました」と痛恨の敗戦を振り返った。
しかし戦略的で勇敢だったピューマズの闘いは、多くのファンに刺激を与えたはずだ。
ピューマズの次節は1勝1敗のシャークスが相手だ。舞台はふたたび本拠地のムボンベラ・スタジアム。次こそ世界にアップセットを見せたい。
文:多羅正崇
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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