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写真:サントリー 流大
雪も舞った1月18日(土)の東京・秩父宮ラグビー場で、サントリーサンゴリアスが初勝利を挙げた。
1月12日に開幕したラグビー国内最高峰「トップリーグ」。
第2節を迎えた18日は、0勝1敗のサントリーサンゴリアス(昨季準優勝)と、1勝0敗のNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス(昨季5位)が対戦。
この日は午前中から雪が降り、経験豊富な海外出身選手が「試合中に『寒い』と感じたのは初めて」(NTTコム、ジミー・トゥポウ)と振り返ったほどの寒さ。
ただ「雪の早明戦」(1987年/関東大学対抗戦)という雪が演出した名試合もあるなど、ラグビーファンをしていると一度は雪の観戦を経験してしまうもの。
この日は第2節屈指の好カードに1万5826人が集結。試合後にはかじかんだ手で拍手を送った。この日を経験した2019年W杯からのラグビーファンは、もう「にわかファン」という呼び名はふさわしくないだろう。
そのW杯に出場した日本代表では、サントリーからはスクラムハーフ(SH)の流大、フルバック(FB)の松島幸太朗が先発し、ツイヘンドリックも途中出場した。
写真:NTTコム アマナキ・レレイ・マフィ
対するNTTコミュニケーションズは、日本代表のナンバーエイト(NO8)アマナキ・レレイ・マフィ。
さらには注目の南アフリカの世界最強フッカー(HO)マルコム・マークス、そしてセンター(CTB)で先発のオーストラリア代表、クリスチャン・リアリーファノも2戦連続でスタメン。
多くのスターの競演となったが、サントリー勝利の立役者を選ぶとしたら、マン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に輝いたオーストラリア代表のCTBサム・ケレビではないか。
パスに不安が残るシーンもあったが、186cm106kgの現役オーストラリア代表は、ボールを持てばゲイン。“分かっていても止められない”世界最強クラスの力を披露した。
データも裏付ける。CTBケレビのディフェンス突破数は、第2節を終えて15回でリーグ2位タイ(1位は日野のチャンス・ペニで20回)。大きな武器となっている。
午後2時キックオフの試合序盤は、NTTコミュニケーションズが規律に苦しみ、サントリーがラインアウトに苦しむという展開。
前半のNTTコミュニケーションズは「規律の部分で上手くコントロールができませんでした」(FL金正奎キャプテン)。
ただスクラムやラインアウトの安定性では上回った。
一方のサントリーは、東芝戦から中5日で規律意識の向上に取り組んだ。今季より指揮する元ジョージア代表指揮官、ミルトン・ヘイグ監督が明かした。
「先週の東芝戦は、前半だけでPKが4つありました。今週はPKを少なくしようと取り組んできて、前半のフォーカスは『PKは3つ以内にしよう』ということでした」
その結果、サントリーの前半のPKはわずか「1」。目標を達成して優位に立った。
またリアクションが遅くなる悪天候のためか、サントリーは相手反則からのクイックリスタートを連発。
前半9分にはPKからの速攻で、2023年W杯の有力候補であるCTB梶村祐介がトライ。7点を先取した。
サントリーは出足の速いディフェンスでプレッシャーを与えながら、前半41分には東海大出身のNO8テビタ・タタフがトライアシスト。
12-0とリードし、前半を折り返した。
後半6分には日本代表SO田村優の弟、田村煕のペナルティゴール(PG)成功で15-0に。
しかしNTTコミュニケーションズも速攻から反撃。
後半11分にNO8アマナキがタップから突進し、生まれた間隙に東海大卒の2年目CTB池田悠希が、鮮やかにラインブレイク。
日本代表を目指しているという24歳が存在感を放ち、後半14分にはPGも加え、NTTコミュニケーションズのビハインドは5点(10-15)に。
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