イングランドが圧倒、オールブラックスの3連覇を阻む。ラグビーワールドカップ2019　イングランド vs. ニュージーランド

9月に開幕し、幾多の熱戦を経てベスト4が出揃ったラグビーワールドカップ。

10月最後の週末に入ったこの日、決勝進出を懸け、エディー・ジョーンズ監督率いるイングランドと、未到の大会3連覇を狙うニュージーランドが横浜国際総合競技場で対戦。

今大会屈指の好ゲームとなった一戦は、イングランドがこれまでワールドカップの舞台で、唯一勝利したことのなかったニュージーランドを下し、決勝進出を果たした。

イングランドのキックオフで始まった前半は、開始早々に試合が動く。

イングランドはラインアウトからパスを繋ぎ、ニュージーランドのお株を奪う流麗な展開から最後は2分にCTB（センター）マヌー・トゥイランギのトライで先制。CTB起用のオーウェン・ファレルのキックも決まり、7-0とする。

その後は両チームともにハイテンポで攻め合うなか、互いに高いレベルの規律を発揮し、息詰まる攻防が続く。

20分以降は、イングランドが敵陣でプレーする時間帯が増え、ニュージーランドは受け身に回る展開となるなか、イングランドは40分にSO（スタンドオフ）ジョージ・フォードが長いPG（ペナルティゴール）を決め、10-0で後半へ折り返す。

後半に入っても押し気味に試合を進めるイングランドは、10分にフォードのPGで加点し、リードを広げる。

一方、反撃に転じたいオールブラックスは、14分にTJ・ペレナラとソニー ビル・ウィリアムズを投入し、攻撃の活性化を図る。

すると17分、ニュージーランドは敵陣深い位置でFL（フランカー）アーディー・サヴェアが相手のラインアウトをスチールし、そのままインゴールへ持ち込んで待望のトライを決めると、SOリッチー・モウンガのキックも決まり、7-13とする。

しかし、粘り強いゲーム運びを見せるイングランドは、23分にフォードのPGでリードを広げると、29分にもフォードが難しい位置からのPGを決め、19-7としてラスト10分を迎える。

結局、最後まで主導権を明け渡さなかったイングランドは、このリードを守り切ったままノーサイドを迎え、3大会振りとなる決勝へのチケットを掴み取った。