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ラグビー コラム 2019年4月1日

再び「国際リーグ」の可能性について。スーパーラグビーからの除外が決まったサンウルブズ

後藤健生コラム by 後藤 健生
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第7節 ワラターズ vs. ヒトコム サンウルブズ スーパーラグビー2019 ハイライト

サンウルブズの参戦は、もちろん今年のワールドカップに向けての日本代表強化策の一つだったのだろうが、単にチーム強化ということだけでなく、世界のラグビー文化に直接触れる機会がなくなってしまうのはとても残念なことだ。たとえば、あのスピーディーな南半球式のラグビーを身近に見られなくなってしまう。

サンウルブズとスーパーラグビーの関係には、様々な難しさがあったのだろう。

報じられているところでは、スーパーラグビーを運営するSANZAAR(オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、アルゼンチンの南半球4カ国による組織)はサンウルブズの2021年以降に参加するために10億円の拠出を要求したというが、詳しいことは僕は知らない。ただ、北半球を本拠地とするサンウルブズがスーパーラグビーに参加することには多くの困難があったのは確かだろう。しかも、サンウルブズの競技力が低いままではテレビ視聴率も取れない。それを覆すためには、日本側からの何らかの財政的な支援がなくては……ということなのか。

オーストラリアやニュージーランドはともかく、アルゼンチンや南アフリカのチームにとっては日本への遠征は大きな負担だろう。なにしろ、アルゼンチンも南アフリカも日本からは大変に遠い。僕もアルゼンチンには何度も行ったことがあるし、南アフリカも10年前と9年前に行ってきたが、移動はいつも大変だった。

やはり、「国際リーグ」を運営するには近くの国で運営した方がいいのは当然だ。アイスホッケーのアジアリーグは、日本、韓国、中国、極東ロシアという近隣諸国によるリーグだった。それでも、運営はたいへんだったのだから、広大な地域を包括するスーパーラグビーの運営は難しいものがあるのだろう。

ただ、アイスホッケーと違って、ラグビーの場合は日本と競技力が接近している国が近くには存在しない(かつては、香港や韓国も日本とある程度は戦えたのだが、今では日本が強くなりすぎた)。

日本のスポーツ界にとって、スポーツの本場であるヨーロッパから遠いという地理的な条件は明治時代以来大きなハンディキャップだった。交通機関が発達した現在でも、これからも大きな課題であることに変わりはない。

太平洋を隔てた北アメリカ生まれのベースボールというスポーツが日本に根付いたのも、ヨーロッパに比べて比較的近いため、明治の初めにアメリカ人の語学教師が数多く日本に渡ってきて、日本人学生に彼らが愛するベースボールを教えたからだと言われている。それに引き換え、サッカー、ラグビーなどヨーロッパ生まれのスポーツは本場との交流がとても難しかったのだ。

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