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1本目はまたも反則から自陣へ下がり、モールこそ防いだものの、相手SHニック・グルームが間隙を突いてグラウンディング。
2本目もレイトタックルの反則から自陣へ後退。ここもモールはこらえたが、ショートサイドへ移動したSOエルトン・ヤンチースが押し込んで、リードは12点差(10-22)に。
3本目は攻守交代直後のカウンターから、CTBライオネル・マプーがスコアラーとなった。10-29
サンウルブズの反撃は後半23分、FW第1列が全員替わったこの日16本目のスクラムから。
敵陣ゴール前のマイボールスクラムという好機から、途中出場のアマナキ・レレイ・マフィが流石の突進でインゴール目前へ。
続けてNTTコムでチームメイトだったNO8ラーボニ・ウォーレンボスアヤコが突っ込み、後半最初のトライ。SOパーカーが難なく決めて29-17とした。
しかし試合巧者のライオンズは、後半29分にPG加点で32-17と突き放すと、同35分にはショートパントを捕球した途中出場のハチヴァ・ダイマニがトライ。
終了間際にNO8ウォーレンボスアヤコがこの日自身2トライ目を奪ったが、間に合わなかった。
最終スコアは24-37。
今季4勝目を挙げたライオンズは、南アフリカ・カンファレンス1位に浮上した。一方、今季5敗目を喫したサンウルブズは、オーストラリア・カファンレンスの最下位となった。
サンウルブズのブラウンHCは敗戦を振り返り、「スタートはよかったですが、ブレイクダウンでやられてしまいました」とコメント。
成功率71.4%(7本中5本成功)だったラインアウトについては、LOハッティングが「良いテンポ、ムーブはあったが、新しい選手が入ってきて(ムーブ等を)覚えなければならず、ミスが多かった」と語り、ラインアウトの連係不足を示唆した。
今季2勝目をファンに届けたいサンウルブズは、シンガポールから次戦の舞台、オーストラリアへ飛ぶ。
次戦の相手はワラターズ(オーストラリア)だ。
第6節で今季無敗だった2連覇王者・クルセイダーズを20-12で破る金星を挙げた強敵が、狼軍団の前に立ちはだかる。
「来週はワラターズと戦います。我々は残りのシーズンもしっかりと自分たちの考えているプランを実行して、そしてまた次の試合に集中していく事を繰り返していくだけです。私はこのチームが試合に勝てる、強いチームである事を信じています」(ブラウンHC)
少ない準備期間、長距離移動、流動的なメンバー…。
2016年のリーグ加入から4シーズン目、他チームより過酷な条件下ながら、通算7勝をもぎ取ってきたサンウルブズ。2019年も荒波の中を進んでいる。
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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