ピックアップコラム 2020年2月7日

ボウリング界に追い風！賞金総額2,600万円の住建チャンピオンズカップが誕生！

J SPORTSプロデューサーコラム by 杉山友輝（J SPORTSプロデューサー）

日本プロボウリング協会副会長は美人プロボウラー！

姫路プロの投球フォームは、両手を高く上げて、振り子の原理で投球する姿が白鳥のように見えることから「スワン投法」と呼ばれる

3月15日、前代未聞のプロボウリング大会が開催されるという。コンセプトは「これからの新しいプロボウリング大会」。これから？新しい？いったいどんな大会なのか。

2019年のプロボウリング三冠女王で、美人プロボウラーとして知られる姫路麗（ひめじうらら）プロに話を聞いた。

副会長は「敏腕セールスレディ」

大会についての前に、まずは姫路麗プロについて説明したい。姫路プロは、2019年のランキング三冠女王（ポイント・賞金・平均スコア）に輝いた、プロ20年目のベテラン選手だ。その美貌と、両腕を高くあげる「スワン投法」で注目を集め、ファンも多い。

そして、ひとたびプロボウリングの魅力を語りだすと、聞く者をどんどん競技の魅力に引き込んでしまう。敏腕営業マンならぬ「敏腕プロボウリングセールスレディ」だ。姫路プロは、選手として活躍する傍ら、2017年からは日本プロボウリング協会（JPBA）の副会長も務めている。

賞金総額2600万円！優勝賞金は500万円！

・「これからのプロボウリング新しい大会」ということですが、どんな大会ですか？「住建ハウジングプレゼンツ　チャンピオンズカップ（住建カップ）は、大きくふたつの点で、これまでのプロボウリング大会とは異なります。ひとつめは男女混合で王者を決める、いわゆるガチンコ勝負です。これまで男女混合で優勝を決めるという大会は、ありませんでした。

ふたつめは賞金額です。賞金総額は2600万円で、優勝者には500万円。これまでの大会のなかでも破格の金額となっているんです」

男子トップ・川添奨太プロの2019年獲得賞金総額が、およそ570万円なので、いかに500万円という優勝賞金額が大きいかがおわかりいただけるだろう。出場選手の選出はポイントランキングや予選、推薦などをもとに、男女それぞれ34名が決定され、合計68名で戦う。

男女混合での競技と賞金額の大きさから、JPBAが特別に公認する大会、それが「これからの新しいプロボウリング大会」住建カップなのだ。

男子プロばかりの決勝では盛り上がらない

競技方法をわかりやすく説明すると、68名で競技が始まり、成績上位者が次のラウンドに進んでいく。ファイナルラウンドに勝ち上がった4人が、決勝シュートアウト方式（4位決定戦→3位決定戦→優勝決定戦）で、優勝者を決める。そして、男女の体格差や体力差を考慮して、女子には8ピンのハンディキャップが与えられるのだ。

この8ピンのハンディキャップには、もちろん算出の基準がある。プロボウラー資格取得テスト（プロテスト）で第一次実技試験に用いられる「男子は120ゲームで平均スコア200以上、女子は96ゲームで平均スコア190以上」が指針のひとつだ。つまり、プロテストの時点で男女の間には10ピンの差があるので、それを考慮して8ピンのハンディキャップとしたのだ。

姫路プロは言う。
「やはり決勝進出者4名がすべて男子プロだと、テレビ的にもお客様的にも、盛り上がりに欠けてしまいます。しかし、このハンディキャップがあれば、男女がほぼ同じコンディションになるので、女子プロの決勝進出への可能性が、大幅にアップ！つまり、盛り上がること間違いなしなんです」

男子プロと比べると、人気やファン動員数の点で、女子プロが大きくリードしている。新しいプロボウリング大会が、大きく飛躍するためには「これまでにない新しい決断」は欠かせない選択肢なのだ。

若手人気プロボウラー・寺下智香プロ。トップの姫路プロと常に上位争いを繰り広げる

ボウリングは「伸びしろ」だらけ！

1960年代の爆発的なボウリングブームのあと、オイルショックをきっかけに一気にボウリング人気は衰退。その後も長い冬の時代が続いてきた。ところが、ここ数年明らかに変化が表れていると、姫路プロは話す。

「大会に公式スポンサーがついたり、若手のプロが活躍したり、多くのメディアに取り上げていただいたりと、ボウリング全体が『良いもの』として再び認知されているのをひしひしと感じます。私はプロになって20年ですが、こんな追い風を感じるのは初めてです。だから、あとは伸びしろだけなんです。
そしてこのＪＫカップは男女混合、賞金額、たくさんのファンサービスと、いいとこ尽くしでとっても豪華。私のプロボウラー生活はまだまだ続きますが、何だか集大成のような気持で私自身もこの大会に臨むつもりです」