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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2018年08月31日

T1リーグ2018第12節 FC東京U-18(B)×関東第一@小平G

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0827kodaira.JPG今シーズン初の連勝を狙う青赤と、9試合ぶりの勝利を目指すトーナメント王者の対峙。FC東京U-18(B)と関東第一のリーグ戦セカンドラウンドは小平グラウンドです。
T1リーグ参戦はこれで3シーズン目。2016年は5位、2017年は4位と着実にステップアップしているFC東京U-18(B)。迎えた今シーズンは、ややAチームが高円宮杯プレミアEASTで苦しい時間を過ごしていることもあって、このステージでの活躍によるチームの底上げは、例年以上に重要なポイント。約2ヶ月ぶりとなるリーグ戦で、実践学園戦の白星に続く連勝を引き寄せたい所です。
東京王者として臨んだインターハイは、初戦こそ高円宮杯プレミアリーグWESTに在籍する米子北に競り勝ったものの、3回戦で日章学園に0-3と完敗を喫し、2年連続でのベスト8進出とはならなかった関東第一。以降は和倉、福島と遠征を重ねながら、再び秋の東京3連覇に向けてファイティングポーズを取り直している途上。リーグ戦では最下位に沈んでいるだけに、「何とかここで1個勝って、波に乗りたい」(佐藤誠也・2年・VIVAIO船橋)90分間に向かいます。小平の空は今にも雨の降り出しそうな曇天模様。勝利を追求したい一戦は、FC東京のキックオフでスタートしました。


先にチャンスを掴んだのは関東第一。4分に左から佐藤が蹴ったCKはバウンドし、池田健太(3年・VIVAIO船橋)が合わせたヘディングは枠を越えたものの、まずはファーストシュートを放つと、スコアが動いたのはわずかに3分後。7分にセンターバックの菅原涼太(1年・SCH)が送ったフィードはラインの裏へ。ややFC東京の連係が乱れると、GKの鼻先でボールを奪った池田は、そのまま無人のゴールへ丁寧に流し込みます。11番を背負うストライカーの抜け目ない一撃で、関東第一が1点のアドバンテージを手にしました。
畳み掛けるアウェイチーム。10分に左サイドで奪ったCKは、佐藤のキックに中央で合わせ切れなかったものの、14分にも決定的なチャンス。小関陽星(3年・町田JFC)が裏へ絶妙のボールを送ると、快足を飛ばした貝瀬敦(2年・田口FA)はGKと1対1に。シュートはゴール右へ外れ、追加点とは行きませんでしたが、「立ち上がりはロングボールを長めに使おうと」(佐藤)いう意図が、続けて好機を生み出します。
ところが、ワンチャンスで追い付いたホームチーム。18分に左サイドで前を向いた金誠敏(2年・西東京朝鮮第一中)は、得意の左足でパーフェクトなフィード。これに抜け出した宮田和純(2年・FC東京U-15深川)が躊躇なく右足で打ち切ったシュートは、右上のゴールネットへ豪快に突き刺さります。この日のキャプテンマークを託された13番のゴラッソが飛び出し、たちまちスコアは振り出しに引き戻されました。
早々に追い付かれた関東第一の反撃は22分。ミドルレンジでボールを持った佐藤が、無回転ミドルを枠内へ打ち込むも、ここはFC東京のGK大本竜司(3年・FC東京U-15深川)がファインセーブで回避。27分も関東第一。佐藤の左FKをセンターバックの山脇樺織(3年・東急SレイエスFC)が折り返すも、シュートまでは持ち込めず。29分はFC東京。カウンターから持ち運んだ横田峻希(2年・FC東京U-15むさし)が左へ流し、梅原翔琉(1年・FC東京U-15むさし)が打ち切ったシュートは枠の右へ。お互いに出し合う手数。
30分は再び関東第一。小関が鋭いドリブルからスルーパスを繰り出し、飛び出した岡田琉空(2年・FC多摩)のシュートは大本がキャッチ。35分も関東第一。左寄り、ゴールまで25mの位置から佐藤が直接狙ったFKはクロスバーの上へ。42分も関東第一。佐藤のフィードに横山慎也(2年・ブリオベッカ浦安U-15)が競り勝ち、こぼれを拾った小関のシュートは枠の右へ。44分も関東第一。池田が正確に左へ落とし、貝瀬のクロスから横山が放ったシュートはDFに当たり、さらに岡田が打ったシュートはゴール右へ。「今日は上手く陽星くんと2人で時間を作ったり、コントロールできていたと思います」と振り返る佐藤と小関の配球と、池田のポストプレーをポイントに、関東第一が終盤に押し込んだ前半は、両者無得点でハーフタイムに入りました。


後半開始からカードを切ったのはFC東京。2トップの一角に入った久保征一郎(2年・太陽SC U-15)に替えて、中谷太地(3年・FC東京U-15むさし)を送り込み、常盤亨太(1年・FC東京U-15深川)とドイスボランチへ並べつつ、ボランチの横田が左サイドハーフへ、左サイドハーフの梅原が1.5列目へそれぞれスライド。右サイドハーフで縦を窺う上田浩大(1年・FC東京U-15むさし)も含めた攻撃のユニットで、逆転ゴールと勝ち点3を同時に狙います。
ただ、次の決定機は関東第一に。48分にここも池田が巧みなポストワークで左へ振り分け、貝瀬は左足を振り切るも、ボールは枠の左へ。52分も関東第一にビッグチャンス。小関が右へ付けたボールから、横山の左足クロスはファーへ流れましたが、拾った田中大生(2年・横浜FC JY)のクロスはフリーの貝瀬に届くも、シュートは左サイドネットの外側へ。さらに54分にも左サイドで池田が粘り、中央に潜った貝瀬のシュートはゴール左へ。"貝瀬3連発"もゴールネットを揺らせません。
66分は関東第一に1人目の交替。横山を下げて、笠井佳祐(1年・VIVAIO船橋)を中央に配し、岡田が右へスライドして推進力向上に着手すると、直後には貝瀬が短く付け、オーバーラップしてきた左サイドバックの前田泰千翔(3年・ジェファFC)がクロスを上げ切り、岡田のボレーは枠を越えるも、「真ん中でボールを持つことを怖がらず、チームとしてやれたのが、相手もハメづらかったのかなと感じています」と山脇も話したように、中央からサイドへの展開を軸に、押し込むのはアウェイチーム。
なかなか攻撃を繰り出せないFC東京も、ディフェンス陣は古屋颯眞(1年・FC東京U-15むさし)と岡哲平(2年・FC東京U-15深川)のセンターバックコンビを中心に、最後の局面では体を寄せて消していくピンチの芽。80分は関東第一に2人目の交替。池田と板垣大空(2年・バンデリージャ横浜)をスイッチして、再び岡田が中央に戻り、板垣を右サイドハーフに配す勝負の采配。ゲームはラスト10分間とアディショナルタイムの攻防へ。
84分はFC東京にカウンターのチャンス。梅原が単騎でグングン運ぶも、常盤が打ち込んだシュートは枠の上に消えると、2分後の主役は「今日が選手権までのラストチャンスだと思っていたので、自分としては結果を出さなきゃと思っていました」と明かした関東第一のナンバーセブン。
86分。左サイドをドリブルで剥がした小関が中央へグラウンダーのクロスを入れると、「マイナス気味のボールは自分が一番得意にしている形なので、そこを最後まで我慢して、こぼれてきた所を枠に飛ばそうと思って」走り込んだ佐藤はダイレクトでミドルにトライ。大本もきっちり反応しましたが、弾き切れなかったボールはゴールラインの内側に転がり込みます。「ペナルティエリア近くになったら、積極的にシュートは打とうと思っていた」佐藤の貴重な勝ち越し弾。関東第一が再び1点のリードを奪取しました。
苦しくなったFC東京は、88分に佐藤恵介(1年・FC東京U-15深川)を2枚目のカードとして最終盤のピッチへ。関東第一も90+1分に類家暁(1年・東京ベイFC U-15)を投入して、取り掛かるゲームクローズ。90+3分にFC東京へ訪れた絶好の同点機。右サイドを駆け上がった武井翔暉(2年・FC東京U-15深川)の完璧なクロスに、常盤が完璧なヘディングで応えるも、ここは関東第一のGK北村海チディ(3年・GRANDE FC)が完璧なファインセーブで仁王立ち。直後の右CK。金が蹴り込んだボールを、岡が高い打点のヘディングで枠へ収めるも、北村は抜群の跳躍力でキャッチすると、聞こえたのはタイムアップのホイッスル。「ここからは選手権に入っていくので、1個1個勝っていかないといけないと思いますし、そこは今日の勝利は大きかったと思います」と山脇も口にした関東第一が、9試合ぶりの勝ち点3を積み上げる結果となりました。


「インターハイのメンバーも外れて、その後の合宿でもずっとBチームの合宿で、その中でT1のメンバー登録をされていたので、今日の試合で何とか結果を出そうと思っていました」という佐藤。「春には『T1で定位置を取ろう』と自分で思っていて、絶対このチームに欠かせない選手になろうと思っていた」ものの、T1どころか、T3での出場機会もなかなか得られなかった中で、「何とかBチームで自分の武器を作れば、T1もAチームも苦しんでいるので、自分が入ることで何か変えられるんじゃないかなと思ってやってきました」とのこと。前述したように選手権のメンバー入りに向けて、"ラストチャンス"と位置付けて臨んだゲームでの決勝ゴールは、自身にとっても、チームにとっても大きな意味を持ってきそうです。これからに向けた手応えを問われ、「掴めたと思います。でも、まだわからないので、次のゲームでもしっかりとやりたいです」と答えた佐藤が期す"巻き返し"には、大いに注目したいと思います。      土屋

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