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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
本日昌平高等学校にて、同校サッカー部に在籍している
松本泰志選手のサンフレッチェ広島入団記者会見が開催されました。
以下、同会見に出席された方々のコメントと質疑応答をご紹介します。
(城川雅士・昌平高等学校校長)
改めましてこんにちは。昌平高等学校校長の城川でございます。本日は本校の3年生に在籍しております松本泰志くんの入団会見ということで、このたびサンフレッチェ広島への入団が決まりました。この会にこれだけの方に来ていただきまして、誠にありがとうございます。ここまで松本くんがこのステージに立てる、またこういった状態になれるというのは、本当に本人の想像を絶するような様々な努力と併せて、それをサポートしてきたスタッフであるとか、ライバルであるとか、また特に地域の方々にも色々とご協力を戴く中で、この活動をしてくることができました。そういった想いを改めて松本くんにはしっかり受け取ってもらって、今後の活躍に期待していきたいと思います。
人生の先輩としては、最も競争の激しいプロスポーツの世界に入っていくということで、こんな言い方はあれですが、大人としては「本当に大丈夫かな」という想いもありますが、それを吹き飛ばすような活躍をしてくれることと思います。また、それに続けて今後我々も松本くんを色々な形でサポートし、応援し、そして報道関係の皆さま方にもそういった目で見ていただき、その報道を通じてこのニュースを知られるすべての方々にも是非応援してもらえるような形で、松本くんにも頑張って欲しいと思いますし、そのことを私からは切にお願いして、校長からの挨拶とさせていただきたいと思います。これからもどうぞ宜しくお願い致します。
(足立修・サンフレッチェ広島強化部部長)
改めまして皆さんこんにちは。サンフレッチェ広島の強化部長をしております足立です。このたび松本泰志選手が来季加入内定することになりまして、来期我々と共に戦って行ける仲間が増えたということで、非常に嬉しく思います。特に埼玉には我々のライバルチームであります、浦和レッズさんと大宮アルディージャさんがいる中で、我々のクラブを選んでいただいたという想いとしても非常に嬉しい限りですし、彼も将来に十分可能性がある選手だと思っておりますので、それをどう伸ばしていくかという責任も重なってまいりますけど、一緒に戦う中でチームも松本選手も伸びて、前に行けるようになっていけたらなと思っています。
彼自身の採用に当たったのは村山スカウトなんですけど、我々も攻撃的なサッカーを求めてやってきております。その中で昌平高校さんも非常に攻撃的で、我々のフットボールにマッチしていると。その中でも松本選手は、我々も新旧交代が求められている時期でもありますし、将来の我々サンフレッチェの攻撃の軸として、そして日本代表の軸としてやっていけるのではないかという風な想いで獲得のお願いに上がりまして、内定ということになりました。何とか2,3年の内に試合に出ていただけるように、サンフレッチェの中心選手として、未来は日本代表の中心選手として、そして海外でもプレーできる選手になっていただきたいなと思っております。あとは詳しいことは村山スカウトの方がお話しいたしますので、宜しくお願い致します。本日はありがとうございます。
(藤島崇之・昌平高等学校サッカー部監督)
皆さんこんにちは。昌平高校サッカー部監督の藤島と申します。本日はお忙しい中をお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。サッカー部スタッフといたしまして、挨拶ならびに松本泰志の紹介をさせていただきます。
松本泰志につきましては、1年時からレギュラー選手として活躍してくれています。その中でも特に彼の1年時には、全国高校サッカー選手権大会に初出場ということで、1年ながら技術的な面も非常に高く、まだまだフィジカル的な要素で足りない部分もありましたが、将来性を含めて先に繋がるという所もあり、起用してまいりました。2年時はなかなかチームとしての結果も振るわない中で、本人もケガ等にも悩まされた部分もありますが、そこでもブレずに、その現状から逃げずに、一生懸命頑張っていました。3年生になってからは大きな成長を遂げたかなと思っています。その1つには中心選手であるという自覚と、責任を持った中でチームをまとめるという状況で、プレーでまとめる、プレーで引っ張るという形において、非常に良くやっていたかなと思います。ただ、本人は高校総体の全国3位という結果に対しては満足していないと思いますし、その中で自分自身のプレーがすべて出せたかと言ったら、まだまだだという自覚もあるかと思います。その中でもこれからの伸びしろという部分に関しては、サンフレッチェ広島さんには良い形で見ていただけたかなという風に思っております。
私自身も選手を育ててきて、今まで大学を卒業して14年になりますが、将来性という部分に関して言えば、彼には伸びしろがあるかなという風に思っています。もちろんフィジカル的な要素だけではなくて、今後プレーの幅が広がっていけば、またさらに良い形になってくるのではないかと思っております。本校初のプロ選手ということで、我々スタッフ、また選手も非常に喜んでおります。その中で我々も今後指導していく中で、身の引き締まる思いではあります。私自身もプレーヤー時代の仲間ですとか、実際に指導に携わっていく中で多くのプロ選手を見てまいりました。プロの世界は甘くない世界で、もちろん今後の所では厳しい現状を目の当たりにする部分もあるかと思います。本当にその中でもプロとして活躍する選手、長生きできる選手に共通して言えることは、確固たる自分を持っている選手かなと思っています。他に流されない、良い意味で成長する部分を自分自身で創り出せる選手こそ、本当に今見ても良い選手だと言えるかと思います。その素質に関しては松本も十分あると思います。
先ほど足立強化部長の方から話がありましたが、サンフレッチェ広島さんに入団させていただいたからには、サンフレッチェの顔になるような選手、また将来的には日の丸を付けられるような、一番の高みを目指して頑張ってもらいたいとも思いますし、我々としては期待もする反面、本当にしっかりとした指導をしながら今後も良い形でやっていきたいと思っております。我々がここでできることとして、まだ高校選手権も残っております。そんな中でサンフレッチェ広島さんに預けるまでには、もちろん人間的な成長をさらにしっかりと指導していきながら、あとはプレーのレベルにおいてもさらに上を目指せるような環境は、しっかりと作っていきたいと思います。今後とも是非皆さんに見ていただきながら、そういう見ていただく機会こそ本人の成長にも繋がっていくとも思っております。今後とも宜しくお願い致します。本日はありがとうございます。
(松本泰志選手)
こんにちは。サンフレッチェ広島に入団が決まりました松本泰志です。小学生からの夢であったプロサッカー選手を、サンフレッチェ広島という偉大なクラブで実現することができて、嬉しく思っております。今まで支えてくれた方々への感謝の気持ちを忘れず、サッカー面、私生活面でのプロという自覚と責任を持ち、少しでも早く試合に絡めるよう、日々成長を続けたいと思います。また、高校生活で掲げた日本一という目標をまだ達成できていないので、10月29日から始まる全国高校サッカー選手権大会に向けて、1日1日を大切にして練習に励んでいきたいと思います。このたびはこのような場を設けていただき、ありがとうございます。今後とも宜しくお願い致します。以上です。
【以下、質疑応答】
Q:松本くんにお聞きしたいのですが、プロを意識し始めたのはいつぐらいかということと、それを目指すきっかけは何かあったのでしょうか?
(松本選手)
A:2年生の時にうまく結果が出ていない中で、最終的には選手権で全然結果が出なかったですけど、その時に監督からは「このままじゃダメだ」ということを言われました。そこから自分の意識が変わって、「もっと上を目指したい」という覚悟が自分の中で生まれて、そこからプロという道を目指したのかなと自分の中では思っています。
Q:入団を知らされた時はいつで、その時はどういう気持ちだったかを教えていただきたいのと、サンフレッチェ広島というチームにはどういうイメージを持っていましたか?
(松本選手)
A:8月の下旬くらいにサンフレッチェに入団できるということを知らされました。自分の中では「サンフレッチェ広島はパスワークが上手くて攻撃的なチームだな」というイメージがあって、入団を知らされた時には、その中で自分がやれるということはとても嬉しいという気持ちでいっぱいでした。
Q:村山さんにお聞きしたいのですが、松本くんのプレーにいつ頃から注目されたのか、またどういった所が特に気に入られたのかと、練習参加の時にどういうことを感じられたのかを教えていただけますか?
(村山哲也・サンフレッチェ広島強化部スカウト)
A:彼を知ったのは1年生の選手権で、残念ながら負けましたけど、米子北高校と試合をしたゲームを見て、彼の存在は知っておりました。「面白い選手になるかもしれないな」という印象でしたが、その時にはもちろん獲得する確証はなくて、その後はもしかすると何試合か見ているかもしれないのですが、決定的な印象はない中で、昨年のプリンスリーグで4月に三菱養和とやったゲームを見て、2-1で負けた中でも彼が1点取っているんです。そのゲームで「これはもしかすると」という印象はありました。
決定的になったのは今年のインターハイの1回戦と2回戦で、中津東に5-0で勝ったゲームと、東福岡に勝ったゲームで彼のプレーを見て、「ああ、これは行ける」と僕の中で確信しました。その後に次のゲームは広島開催だったので、足立とウチのトップの監督も含めて試合を見させてもらいまして、惜しくも負けてしまった準決勝の翌日から練習参加してもらいました。ちょっとコンディションが悪い中だったと思うんですけど、左右の差がなくキックをコントロールできる高い技術を持っているという所と、正確にボールコントロールしてキックができるという所にプラスして、トリッキーさだったりアイデアだったり、ワンタッチで局面を変えたりとか、ゲームに前線のプレーで変化を加える能力に非常に長けているなと。一方で、きちっと自分で仕掛けて相手をかわしていく、ラストパス、シュートまでという所の技術の高さを感じました。
練習参加の初日にシュート練習で、2対1から1対1、コンビネーションで崩していくトレーニングをしたんですけど、ほぼシュートが決まっていました。若手中心でやったトレーニングですけど、ほぼ9割、特に左からちょっと持って入って、バイタルの所を右足のインサイドでファーサイドに流し込むというのは、ほぼ決めていたと。このあたりも自分のスタイルというか、得意な得点の形を持っているという所を含め、非常に印象に残っています。
Q:藤島監督にお伺いしたいのですが、監督も今年で就任10年目だと思います。ここまでかなり色々なことがあった中で、ようやくプロ選手を輩出する所まで至ったという所で、感慨のような部分はいかがでしょうか?
(藤島監督)
A:本当に昌平高校にお世話になって10年目で、最初はこんな状況になるとも全く思っていない中で、ただ、とにかく城川校長を始め、本当に先生方からもご配慮をいただきまして、本当に環境が目まぐるしく変わって、その中で選手の質も上がってきたのが現状です。もちろんプロ選手を出すことが高校の目的ではなくて、人間教育をしていく中で1人の人間として成長できることを考えて、そういう中で彼が実際にプロでやっていけるかどうか、そういうパーソナリティを持っているかどうか、そんな部分まで今後は考えていかなくてはいけないという部分もありますが、率直に認められるということは少なからず技術的な部分も含めた力を彼が持っているということだと思います。
あとは運と言って良いかわかりませんが、先ほども少しお話がありましたように、今年度は広島でのインターハイ開催ということもあり、サンフレッチェ広島さんに見ていただいたという所で、松本自身の運もあったと思いますし、我々がチームとしても上まで勝ち上がってきたからこそ、こういう結果に繋がったという風に思っています。そういう意味では非常に嬉しい気持ちと、あとは松本自身にも言っていますけど、もちろん中心選手ではありますが、「松本のチームを作る気はない」という話はずっとしてまいりました。その中で個人が評価をいただけるという部分では、まず本人の自信にも繋がってくると思いますし、そういった中で我々高校の中でやっていける方向性、サッカーとしての方向性もしっかり考えられたので、これも身が引き締まる想いですけど、今後はもちろん選手という部分だけではなくて、将来の部分もちゃんと見据えた中での教育もした中で、こういった選手が出てきた時に胸を張って、プロという自覚を持てるような選手育成もしていけたらなと思っています。
Q:当面は高校の全国大会優勝を目指し、入団後は早く試合に関わりたいということでしたが、将来的にはどのような目標を持っていますか?
(松本選手)
A:まずは1年目からスタメンで出られるように練習に励んで、その後はサンフレッチェの顔になれるように頑張りたいということと、日本代表の顔にもなれるように頑張っていきたいと思っています。
以上です。
土屋
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