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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2016年07月13日

J1-2nd第3節 鹿島×名古屋マッチレビュー

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J1-2nd第3節 
鹿島アントラーズ×名古屋グランパス@県立カシマサッカースタジアム
解説:水沼貴史 実況:八塚浩 インタビュアー:桑原学


【鹿島アントラーズ 石井正忠監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:勝利おめでとうございます。ます90分を振り返っていただけますか?


A:まず今日は平日で少し天候が悪い中、6000人近くの方にカシマスタジアムに来ていただいて、その人たちのためにもしっかり良い戦いをして、勝利を届けるんだという気持ちで戦ったので、本当に0点で抑えて複数点を取れて、勝てて良かったなという風には思っています。内容的には前半から相手を押し込む形で、自分たちからしっかりプレッシャーを掛けて、ボールを奪って相手陣内に入って攻撃するという形はいくつもできていたので、早い段階で得点できたということが一番のポイントじゃないかなと思います。そこから追加点を取りに行く姿勢を見せて、前半の内に2点取れたという所が非常に良かったんじゃないかなと思っています。


Q:非常に良いゲームの入りで先制点を取れました。あの後は相手にも何度かビッグチャンスがありましたが、そのあたりのゲームの流れやバランスはどうご覧になっていましたか?


A:守備の所ではそんなに問題なくて、全体的には非常に良い状態だなと思っていました。名古屋さんは身長の高い選手に対してのクロスボールというのが多くなってくると思うので、そこの対応というのはしっかりしようということで、1回危ないシーンはあったと思うんですけど、そのへんもうまく対応できたんじゃないかなと思っています。


Q:今日は若い垣田選手をリーグ戦では初めて使いましたが、期待された役割とプレーの印象を聞かせていただけますか?


A:ケガもあったので思ったより少し時間は短かったですけど、期待通りのプレーをしてくれたんじゃないかなと思います。攻撃面で言えばしっかり前でボールを収める所、守備面で言えば相手の抑えて欲しいポイントをしっかり抑えながら、前からプレッシャーに行ってくれたんじゃないかなと思います。


Q:急遽カイオ選手が抜けたことで周りは少しザワザワしましたが、その中で3試合で8得点取れています。攻撃面の現状はどうご覧になっていますか?


A:今まで積み重ねてきたコンビネーションの部分だとか、攻撃の形というのが誰が入ってもできるような形ができてきたんじゃないかなと思います。今までの積み重ねだと思います。


Q:今日は若い選手も多かったですけど、特にアタッカーがみんなギラギラしている感じが印象的でした。良い競争ができているのではないでしょうか?


A:そう思いますね。私に対してのプレッシャーもかなりありますけど(笑)、そのぐらいではないといけないと思いますし、どんどんそういう選手がもっともっと出てきて欲しいなと思っています。


Q:鹿島は連勝が求められていくクラブだと思います。また短期間で次のゲームが来ますが、次節に向けての抱負を聞かせていただけますか?


A:セカンドステージはホームゲームでまず負けてしまったので、そこから仕切り直してこの前の広島戦、今回の名古屋戦でしっかり勝ち点を積み重ねて行こうという話をしました。これが積み重なったことによって、また次の試合に勝たないと意味がないと思うので、そのへんをしっかり毎試合毎試合、1試合1試合勝って、勝ち点をどんどん積み重ねていきたいなと思います。


【名古屋グランパス 小倉隆史監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:残念ながら敗戦となりましたが、90分間を振り返ってお話しいただけますか?


A:やっぱりアントラーズはファーストステージの優勝チームという中で、メンバーを色々替えてきた中でも、「しっかり入るように」と言った所で、セットプレーから先制点を決められてしまった後に、ちょっと退けた形になって追加点を取られて、前半は完全に退けてしまった形になったのは非常にアントラーズ相手にキツかったですね。何とかしっかりと奮い立たせて後半の入りで、前半もチャンスはない訳ではなかったですし、後半何とかといった所の前への所は出たとは思うのですが、そこは最後の所の部分でやらせてもらえなかったですね。そこもそうですし、創る所の部分で1対1や局面での強さというのは、さすがアントラーズだなという所は感じましたね。


Q:おっしゃいましたように、前半は2失点がありましたが、グランパスにも同じくらいビッグチャンスはあったと思います。なかなかそこで取り切れないもどかしさというのもあったのではないでしょうか?


A:そうですね。そこをしっかり決めてくるチームというのは、やっぱり強いんだなといった所と、やっぱり戦っていますね。戦う所での部分がそういった局面を増やしている所はありますし、学ぶべきことは多かったと思います。何とか食らい付いた形に持って行ったんですけど、なかなか悪い流れというのは変わらないですね。


Q:非常にケガ人が多い中で、新加入選手をセンターラインに並べることになりましたが、そのあたりの連携面の難しさも感じてらっしゃいますか?


A:酒井はスピードを生かしたカバーリングであったりとか、1対1の局面で非常に良いパフォーマンスは見せてくれたんじゃないかなと思うので、失点のシーンは直接的な責任というのはそうなかったと思いますが、あまり準備期間がない中で試してきた中では、3失点はしているのですが、酒井の出来自体は悪くなかったと思いますけどね。


Q:もちろん追い掛ける展開というのはあったと思いますが、今日は早い交替を続けて行いました。少し狙いをお話しいただけますか?


A:扇原の所はちょっと打撲があったので、交替していった中での所だったのですが、小屋松の所は彼の練習中からの裏への動きが良かったので使ってみたのですが、なかなかそれが出なかったですね。後半何とかそういう所が出るかなと思ってハッパを掛けたのですが、出なかったので、そこの所が気になっていたので早めに交替していったという所です。


Q:次節までまた短い間隔になります。なかなか課題を修正する時間はないと思いますが、このインターバルをどう使って行こうと思ってらっしゃいますか?


A:まずはコンディションですね。しっかりコンディションを戻して、その中で色々とやれることはしっかりやって行きながら、なるべく切り替えて次に集中するしかないと思います。


【鹿島アントラーズ 山本脩斗インタビュー(試合後・中継内)】
Q:連戦も勝利で飾りました。今のお気持ちから聞かせて下さい。


A:連戦でしたけど「チーム全員で何とかしっかり勝とう」という話をしていたので、まず勝てて良かったです。


Q:立ち上がりから非常にうまくゲームに入ったと思います。どんな狙いを持ってゲームに臨んだのでしょうか?


A:「前からしっかりプレスを掛けよう」というのは話していたので、それが良い形で良い守備から良い攻撃で、得点に繋がったので良かったです。


Q:先制点を奪った後で、少し相手にもリズムが行っている中で貴重な2点目だったと思います。ゴールシーンを振り返っていただけますか?


A:(永木)亮太が良いボールを上げてくれると信じて、ちょっと相手の頭に当たりましたけど、しっかり落ち着いて決められて良かったです。


Q:今日も非常に精力的なアップダウンが見られましたね。


A:そこが自分の持ち味なので、もっともっと出して行けたらいいなと思います。


Q:またすぐ3日で連戦の3試合目ということになります。次のゲームに向けて最後に意気込みを聞かせて下さい。


A:本当に3日後にまた試合があるので、甲府に多くのサポーターが来てくれることを信じていますし、僕らもしっかり結果で応えられるように頑張ります。


【水沼貴史氏のレビュー】
(鹿島)
前半がある意味で全てだった気がしますね。
立ち上がりから得点まではアントラーズのリズムでできましたし
ボールの収まり所にちょっと苦労するかなと思っていましたけど
ある程度相手の圧力は感じない中でのプレーになったので
垣田も余裕を持ってプレーできていましたし
そういう部分で助けられた部分もあったかもしれませんね。
一番良い形の勝利だと思います。
ガンバ戦の敗戦からしっかりと戻してくるというのはさすがですよね。
曽ヶ端のファインセーブもさすがでした。
彼は『This is 安定』ですよね。


途中から出てきた赤﨑のギラギラ感は良いですよね。
それは鈴木優磨もそうでしたけど。
永木はかなり頑張っていただけに
あの惜しいシュートは決めさせてあげたかったですね。
ギラギラ感はトップだけではなくてワイドの選手たちもそうですし
本当にギラギラしている選手たちというのは
見ていて非常に良いですよね。
これでもっとギラギラした金崎もいますし
ボランチには小笠原もいますし、本当に色々な選手が揃っていて
監督はある意味でのやり繰りが大変かもしれません。


ファーストステージで優勝して
すぐにセカンドステージが始まるということで
優勝した余韻みたいなものがあったかもしれないですよね。
もちろんそれは認めたくはないと思いますけど
多少そういう雰囲気があったらしいんですよ。
そこをしっかりとガンバ戦の次の試合で払拭して
ここで連勝に持ってきたというのはさすがだなと思います。
決定力という部分でも上がってきていますよね。


最近昌子が凄く成長しているなと思うのは
球際もそうですけど1対1の対応が非常に上手くなったんですね。
落ち着いて守れるようになったと言うか
変に飛び込んでかわされることがなくなりましたし
彼は広い範囲をカバーできるんですよね。
カウンターでガッと相手の1人が来た時にカバーに行って
深いタックルで止めるというシーンを何度か見ていますが
非常に良くなっているなと思います。


今日は早めに点が入ったので
ちょっと隙があったように僕は感じましたが
そこが盤石になってくれば
本当にしたたかな強いチームのアントラーズが戻ってきたというか
ファーストステージに続いてセカンドステージも
走るのかなという気がしますね。


(名古屋)
2失点目をするまではちょっと
名古屋の時間帯になり掛けたんですけど
なかなかそこで乗り切れなかったですよね。
前線からプレッシャーを掛けるのであれば
もうちょっと連動性や追う時のスプリントが欲しかった気もしますし
後ろで守るのであれば、もっと入ってくるボールへ対しての
厳しさとかそういうことが出てこないと
アントラーズはメンバーを替えてきていたとはいえ
技術の高い選手たちが揃っている訳ですから
球際でボールが取れないとリズムは来ないですよね。
なかなかワイドも躍動しなかったと思います。


和泉が入ってからちょっと活性化したというか
「雰囲気が変わったな」という気はしたので
彼もケガ上がりなので何とも言えませんけど
彼の使い方も大事になってくると思います。
ただ、新しく獲った選手たちを使わなければならないという部分との
兼ね合いとかもあったりするので、ケガ人の復帰も含めて
意外とやり繰りは難しいかもしれないですよね。
ハ・デソンの使い方も監督は迷っているかもしれないです。
「どこが適正なのか」とか「誰と組ませたらいいのか」とかは
多分この短時間で見極めるのはなかなか難しいですよね。


1失点目はある意味セットプレーを含めて
「リスタートに気を付けろ」というのは良く言いますよね。
スローインも同じことであるはずで
そこからすると集中は名古屋になかった気がしますね。
本当に細かい所だとは思いますけど
こういう所が試合を決めてしまうんですよね。
2失点目も山本がああいう所に入ってくることが
試合前にわかっていればもっと注意深くするべきだったかなと思います。


今日の場合はある意味で縦にスピードがある選手をワイドに置いて
彼らは受け手になってくれる選手たちだったと思うんですけど
そこまでボールが出ないと。
中盤にプレッシャーを掛けられた時に下がってしまって
ビルドアップの段階でも2CBと扇原で回していますが
ある程度のラインまでボールを持ち運べないんですよね。
下がってもそれだと結構キツいんですよ。
3人だったら相手2人に対して
せめてハーフウェーラインのちょっと手前ぐらいまでは
ボールを持ち運べるようにならないと
ワイドに張らせている意味がなくなってしまいますから。


小倉監督はGMからこの職に就いて
おそらく色々な責任を負いながら引き受けたのだと思いますが
こういう苦しい局面がこんなに早く来るとは思わなかったと思うんですよね。
やっぱり彼だけではなくてスタッフとか
色々な人が支えてあげることですよね。
彼がファイティングポーズを取らないと
チームもファイティングポーズを取れないので
そういう所も含めて頑張ってほしいなと思いますね。


【Jリーグブログ的データ】
J1-2nd第3節@県立カシマサッカースタジアム
鹿島アントラーズ 3-0 名古屋グランパス

入場者数:6,696人 天候:曇時々雨、無風
気温:27.3度 湿度:80%
主審:西村雄一
副審:名木利幸、越智新次
第4の審判員:柿沼亨


《得点者》
<鹿島>
6'中村充孝②(アシスト:土居聖真)
26'山本脩斗②
87'鈴木優磨④


《選手寸評》
(鹿島)
GK曽ヶ端準
ハ・デソンの決定機を足でビッグセーブしたことがチームの良い流れを継続させた
DF伊東幸敏
それほど攻め上がりは多くなかったが可能性を感じるクロスも数本
DFブエノ
シモビッチとの地上での1対1はやや分が悪かったが、それ以外は概ね安定
DF昌子源
ブエノを従えながら、カバーリングも潰しもほとんどパーフェクトな内容
DF山本脩斗
高い位置取りが実った2点目の嗅覚はさすが元アタッカーのそれ
MF鈴木優磨
縦への推進力を披露しつつ、最後の3点目は彼の執念が強引に引き寄せた印象も
MF永木亮太
果敢なタックルでの奪取を数度。局面でキャプテンマークにふさわしい気合を披露
MF柴崎岳
永木の好調にも引っ張られ、攻守に勘所を押さえた90分間を過ごす
MF中村充孝
先制のシーンは氷の冷静さ。独特な感覚がチームの中で生かされ始めている
(→90' MF杉本太郎)
この出場機会の増加を結果に結び付けたい
FW土居聖真
アシストは良く足が出た。毎試合ゴールに絡み続けて不動の地位を築きつつある
(→67' MF遠藤康)
彼がサイドに入ると一気に攻撃のバリエーションが増える
FW垣田裕暉
チャンスでの空振りもあったが、全力でやり切る姿勢は十分に窺えた
(→61' FW赤﨑秀平)
とにかくゴールを渇望する意識を前面に押し出し続けた


《選手寸評》
(名古屋)
GK楢崎正剛
試合終了直後の険しい表情がチームの現状を如実に物語る
DF矢野貴章
ほとんどオーバーラップの機会がなく、消化不良気味の90分間に
DF大武峻
全体的に準備不足が目立つ。もっとリーダーシップを発揮して欲しい
DF酒井隆介
ユース時代を過ごした古巣での復帰戦はCBとして厳し過ぎる展開に
DF安田理大
彼の経験と実力を考えればワンプレーワンプレーの軽さは否めない
MF明神智和
1失点目はやや準備不足だったが、懸命に前と後ろをコネクトしようと戦っていた
MF扇原貴宏
自身の動きも得意のパスでもスイッチを入れ切れずに前半だけで交替に
(→46' FW松田力)
動きの良さは間違いなかったが、3本のシュートはいずれも不発に終わる
MF古林将太
ボールがなかなか来なかったとはいえ、サイドをえぐるシーンもほとんどなし
MFハ・デソン
ボールへの関与は少なかったが2度の枠内弾など得点の香りは漂っていた
MF小屋松知哉
ほとんど流れの中に顔を出せず。突破し掛けたチャンスもスリップしてフイに
(→56' MF和泉竜司)
後半の攻撃を活性化。シモビッチの1トップ下で考えれば彼がベストの選択のはず
FWシモビッチ
自ら創出した決定機は絶対に沈めたかった。最後は足が攣って65分で退く
(→65' FW野田隆之介)
ゲーム展開の難しさを差し引いても、流れにほとんど影響を及ぼせなかった


再放送スケジュールは
7月15日(金)深夜0:00~深夜2:15 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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