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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
味の素スタジアムで行われた
2016 明治安田生命J2リーグ第12節の
東京ヴェルディ×松本山雅FCは0-4で松本が勝ちました。
以下、試合後の記者会見における
松本・反町康治監督のコメントです。
(松本・反町康治監督)
結果的には4-0という、数字だけ見れば快勝とかという風に書かれるかもしれないですけど、内容的にはそんなに大差はないかなと思いましたね。特に向こうのシャープな動きと正確なボールコントロールに苦しめられましたし、それもある意味スカウティング通りだったので、それへの対応というのはこの連戦の短い中で少し準備をしてきましたけど、対応としてはしっかりできたかなと。あとは先制できて、前半の内に2点目も取れたことが、かなり連戦の中でのゲーム内でのモチベーションとしては、非常にゲームをしやすくなったかなと。逆に向こうは少しそういう意味では苦しくなったんじゃないかなと思います。後半の最後はオープンというか、ウチの残っている3人のカウンターと向こうの分厚い所でかなり苦労はしましたけど、キーパーを含めて最後の所でボランチもしっかりクロスに対して戻ってきたりという、我々に少し足りない所がしっかり課題として出てきて、その課題をしっかり消化できたことでゼロに繋がったゲームかなと思います。この連休は3連戦で白星がなかったので、最後に白星が取れたのは嬉しく思っていますし、ヴェルディさんのサポーターよりもウチのサポーターがたくさん入って、ホームのような雰囲気を作ってくれたことを嬉しく思っていますし、我々がJリーグデビュー、つまりJ2からスタートした時に私もいましたけど、その頃はヴェルディ相手にまったく何もできなかったことを考えると、今日の試合を見ながら「チームも進歩したな」という風に思って嬉しく思いました。これはもう我々の会社に携わる全員が一生懸命努力したからであって、嬉しく思っていますし、またそういう方々を喜ばせられるように上に行きたいなと、上にどんどん突き進んで行きたいなという風に思っています。
Q:高崎選手は手首を痛めていて思い切ったプレーができないんじゃないかと思われていましたが、移籍後初ゴールにハットトリックも決めました。今日の評価を教えて下さい。
A:思い切りできないのだったら、当然最初から送り出さないですね。最初から送り出していることが、もう「言い訳はなし」ということで送り出しています。本人もやっぱりフォワードですから、色々な貢献度はあるにしても得点という貢献度が必要な訳であって、それは今日固めて3つも取れるとは思いませんでしたけど(笑)、取れたのは嬉しく思っていますし、PKを指名したのも私ですけど、そういう責任感を持ってやってもらいたいというのもあって、それもしっかり決めることができて、少なからず「やっとチームの一員になれたかな」と本人も思っていると思います。フォワードとして求められる質というのは色々あるんですけど、彼は色々なことができるので、それはチームとしてのオプションとしても、かなりプラスの材料は多いかなと思っています。当分まだ手首の状態は良くならないかもしれませんけど、悲鳴を上げるまで頑張ってもらいたいと思います。
Q:手首の状況というのは差し支えない範囲で結構ですけど、どの程度のケガですか?
A:ドクターから聞いたんですけど、忘れちゃいました(笑)
Q:骨折ではないんですか?
A:うーん、わかりません(笑)(包帯を)強く巻いているんですけど、昔の78年のワールドカップ決勝で、俺が眠いのにずっと起きていて40分くらい待っていて、「俺は眠いのに早く試合が始まってくれ」と思ったああいう状況ではなくて、すんなり試合が始まってくれてよかったです。まあ知っている人は少ないと思いますけど(笑) 僕は中学校3年生で夜遅くに「決勝早く始まらないかな」と。ケルクホフでしたっけ。まあ大丈夫です。試合をやれるくらいの状況です。スローインは投げられないと思います。
(※1978年ワールドカップ決勝の試合前に、オランダのルネ・ファン・デ・ケルクホフが右手に巻いていた包帯を巡り、アルゼンチン側が危険だと主張したためにキックオフの時間が大幅に遅れた)
Q:前節とはちょっと違った良い勝ち方だったと思いますが、今日の勝ちはこれからのリーグ戦に繋がっていくかどうかと、今日の中であえてこれからのリーグ戦で修正していかなければいけない所というのはどういう所があったでしょうか?
A:前節は残念ながら惜敗しましたけど、前節も悪くなかったですよ。攻撃という意味では前節も今日も狙いも含めて良かったと思います。ただ、最後のフィニッシュの所でペナルティエリアに入って行けなかったと。もう少し最後のアタッキングエリアの所で工夫が必要だということをこの短い間で話していて、今日はワンツーとかドリブルで突破とか、バイタルエリアの所のアタックなんてめったにウチに見られないような得点もありましたけど、ああいうことができたのは良かったと思います。今年は特に攻撃に力を入れてやっている部分もあるので、ビルドアップから最後の所の質、ビルドアップにこだわり過ぎちゃうと、今度は相手の背中を取ることを忘れてしまうので、それを忘れずにやるということも今日は成果として凄く出てきたと思いますし、それは良かったと思います、課題としては前半横からのボールで、向こうもたぶん意図的にマイナスのボールを入れたりとか、低いボールで飯田(真輝)の前に入っていったりとか、そういうことをしてきたと思うんですけど、それを見失わずにしっかり対応できたかと言うと、向こうの精度の悪さとかシュートミスに救われただけであって、ハーフタイムに送り出したら岩間(雄大)が戻ってきたりとか、喜山(康平)がクロスに対して良いディフェンスをしたりとか、最後はウィリ(ウィリアンス)までそういう良いディフェンスをしましたけど、横からのボールに対するディフェンス所の精度をもっと上げていかなければ上位に行くことは難しいと思っていますし、今日も少し不安定だったかなという風に思います。
Q:今年は當間選手と宮阪選手が入ったことで組み合わせが変わっていますが、その構成の中での今までの戦いの評価と、その部分でこれからどういう風にレベルアップしていこうと思っているかを教えて下さい。
A:當間(建文)は守備においても攻撃においても、非常にチームへの貢献度は高いと思います。今日もほとんどパーフェクトに近いディフェンスと、ビルドアップでもほとんどミスせずに、たぶん90パーセント以上の成功率じゃないかなと思います。それは喜山も同じで、喜山も本当はボランチの選手ですけど、後ろに抜擢しているというのはボールをしっかり動かせるというのもありますしね。2人ともウチのチームのスタイルを踏まえつつも、しっかりプレーできているなと思います。宮阪(政樹)は攻撃の加担度は多かったんですけど、ディフェンスの加担度が少し少なかったので、この前のセレッソ戦が終わった後に本人と話をして、田坂(和昭)コーチが映像を見せて、もう少しボールに対する執着心とかしっかり人に付く所とか、ボールにプレッシャーへ行く所とか、そういう所を見直してやらなくてはいけないよということは話しました。彼もそれをしっかり捉えて、今日はかなりインテンシティも高くこの90分間をやったなと思います。ボールを動かす力は、今日なんかもほとんど4バックの穴であるサイドチェンジも含めて、プレッシャーが強い中でもそういうことができるので、我々にとっては大きなオプションの1つですよ。結局高崎(寛之)のヘディングシュートだって、宮阪からチェンジサイドしてそこからという形でしたし、今日はインナーアタックとアウターアタックと両方できたと思うんですけど、アウターの方も彼がいることによってチームの攻撃の幅が広がっているという風には思っています。
Q:岩間選手も今年は結構前に出て行く機会が多いと思いますが。
A:攻撃の精度は高くないですけどね。飄々とやっているプレーヤーですけど、よく考えながらいわゆるバランスを取りながらやっているとは思います。
Q:内容的に点差ぐらいの差があったと思いますが、ボールがない時の仕事量と質が違い過ぎたかなと。特にイメージと行動することの差が大きかったと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか?
A:水戸戦の次ぐらいの2試合は、ヴェルディも凄くシャープで良いサッカーをしていたんですよね。その前はどちらかと言えば凄くスローな感じだったんですけど、それはもしかしたらブラジル人がケガとかでいなくなって、日本人だけでやるようになったからかもしれないですね。でも、ボールへのプレッシャーであるとかプレスバックの力は我々より上だなと正直思っていたんですけど、今日は噛み合わせというか、2トップでプレスに行ってもウチの3バックの3人で逃げられたりとか、ボランチの所があまり出て来なかったために、そこで後ろの3プラス1でボールをかなり動かせたので、向こうは少し取り所がなかったという、これは単なるシステム上の問題かもしれませんけど、それで凄く向こうもボールにプレッシャーに行く戦闘意欲がなくなってきたと思うんですよね。それで「さあ、取りに行くぞ」という時に今度は我々がそこを外して展開するようにして、例えばみんなが連動していく時に高崎や山本(大貴)が斜めに走ったりして、その矛先を変えられたので、向こうとしては少しディフェンスの手立てがなかったかなと思います。それは攻撃の所でもそういうオフの所が大事だという話は今年はしていますし、ディフェンスの所でも結局ボールのない所のポジショニングの1メートルや2メートルの違いで失点する訳ですから、そこはずっと徹底的に話をしています。今日も後半の残り15分くらいは前の3人が残っている状態で、これは全然ダメだったんですよ。正直に言うとね。だから、そこの所は課題でもありますし、勝っているから良いんじゃなくて、勝っているからこそしっかりプレーしなくてはいけない所で、我々も少し油断が出た訳であって、そういう所までしっかりやり終えないと、ここで"快勝"とは言えないということなんですよね。ただ、オフの所の大事さとボールを奪われてからの切り替えの速さは、今日はヴェルディには絶対に負けちゃいけないということを話していまして、それは上回ることができたと思います。
以上です。
土屋
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