mas o menos

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2016/05

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2016年05月29日

J1-1st第14節 湘南×名古屋マッチレビュー

mas o menos
  • Line

J1-1st第14節 
湘南ベルマーレ×名古屋グランパス@Shonan BMWスタジアム平塚
解説:水沼貴史 実況:西岡明彦 インタビュアー:桑原学


【湘南ベルマーレ 曺貴裁監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:今シーズンのリーグ戦ホーム初勝利となりました。今のお気持ちから聞かせていただけますか?


A:本当に選手も僕たちもと言いますか、手前味噌ですけど一生懸命頑張ったんですけど、なかなかホームで勝てなくて、サポーターの皆さんに苦しい想いをさせたと思います。ただ、僕たちは勝とうが負けようが自分たちで大事にしていることを日々大事にしてきたつもりなので、それでやっとホームで1つ結果が出たというのは、選手たちが良く頑張ってくれたと思います。ただ、今日は本当に新しい開幕のつもりで、「湘南の試合を見に来て良かったな」とみんなに思ってもらえるように気持ちを出していこうという話をしたんですけど、選手もそれを精一杯出してくれましたし、それで勝ち点3を取れたのは選手たちに感謝しないといけないです。ただ、我々はまだまだ試合が残っていて、どんどん上に行かないといけないと思っているので、良かったことは継続して、また課題をしっかり直して、次はナビスコカップを1試合挟んで、アウェイでガンバさんとやりますけど、良いゲームができるような準備をしていきたいと思います。


Q:90分のゲームの中身に関してはどのようにご覧になっていましたか?


A:前半はちょっとホームだと様子を見て、後半点を取られてから生き返るみたいな展開が多かったので、今日は最初から仕掛けて球際だったりとか前への推進力とか、特に取られた後に全力で戻ってくるとか、我々の良さをもう1回思い出させてやったんですけど、特に僕が何かを言ったというよりも、選手自身がこの状況を感じて、選手だけでミーティングもしたみたいですし、選手の力で勝った勝利だと思うので、やっぱり僕が選手に言い過ぎてしまっていたのか、彼らの姿勢にブレーキを掛けるようなことをしてしまってたのかなと、逆に言ったら自分の反省も強いので、しっかり選手たちに話して、また次もやっていきたいと思います。


Q:湘南のプレッシャーに対して名古屋が長いボールを使うというのは想定としてあったと思いますが、そのあたりの対応のポイントはどんな所だと考えてらっしゃいましたか?


A:我々のハイプレッシャー、コンパクトというのは、当然相手からしたらそういうプレーを選択されるということは織り込み済みなんですけど、そこはしっかりチャレンジとカバーをして、フィフティフィフティのボールにしっかり競り勝つ、次のボールに対してプレーしていくというのは、ずっとやってきていることなので、それに関してはそんなに慌てることなくできたかなと思います。


Q:後半は相手の出足もちょっと速くなって、局面の激しさが増したと思いますが、そのあたりの時間帯はどうご覧になっていましたか?


A:たぶん相当ハーフタイムで檄を入れられたと思うんですけど、後半ちょっと守りに入ってしまって、立ち上がりから15分ぐらいは良くなかったですね。それであれは優太のミスで取られたような感じでしたけど、全体的に腰が引けたプレーがあの15分は多かったです。ただ、逆に早く取られたことで精神的に「もう1回取り返さないと」という気持ちになれたことが、もうちょっと時間が経って30分や35分で取られると、逆にショックが大きかったのかなと。そういう意味ではラッキーというか、立て直す時間が長かったのは良かったかなと思います。


Q:そういう難しい展開があった中で引き戻せたというのは、チームとしても自信にはなるんじゃないですか?


A:いや、まだそれは自分たちのやらなくてはいけないことをやれないからそういう風になってきていると思うので、そこは自信というよりも反省しないといけないですし、そこの部分に関してはもう1回映像を見て、選手たちと共有してやっていきたいと思います。


Q:それから名前の出ました神谷選手は失点に絡んでしまいましたが、その他に良いプレーもたくさんあったと思います。評価をいただけますか?


A:18歳と世の中で言うと、日本の中で言うと何となく高卒1年目という感じがありますけど、ヨーロッパは既に18歳でブンデス1部でもデビューしている選手がたくさんいるので。ただ、アイツが自分のミスというか、選手ってあると思うんですけど、そのミスをした時に仲間に「気にするな」ということでカバーしてもらって、勝ちに持って行けたというのは優太だけじゃないですけど、優太の小さい頃からのサッカーに対する情熱を、神様に見てもらっていたのかなという気もしますし、アイツにとっては反省もあると思いますけど、良い先発のデビュー戦だったかなと思います。


Q:試合後はベンチに1人で残って少し座って考えておられましたが、どんな想いがよぎっていたのでしょうか?


A:もう疲れただけです(笑) はい。


Q:これでリーグ戦は次まで間が少しありますが、ナビスコカップを挟みます。その間にどんな所を強化して、またチームを育てていきたいですか?


A:まだまだ本当に課題が多いチームで、その分伸びしろはあると思うんですけど、全部そういう所を押さえてやっていかないといけないなと思います。


Q:ここからという感じでしょうか?


A:そうですね。やっとホームで勝てたので、次からまた頑張りたいと思います。


【名古屋グランパス 小倉隆史監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:残念ながら敗れてしまいましたが、まずは90分を振り返ってお話しいただけますか?


A:まあ、前半はもう話すことはないですね。全然消極的で話にならなかったですけど、何とかメンバーを替えて、後半はチャンスを創りながら盛り返して、引っ繰り返せるかなと思ったのですが、うーん... まだまだですね。甘いですね。最後にやられた所も、やられ方も課題ですし、まだまだダメだということじゃないですか。


Q:特に前半はなかなかビルドアップさせてもらえない時間もありましたが、湘南のプレスに対して今日はどんなプランを持ってゲームに入られたのでしょうか?


A:まあプランも何も、そこをしっかりと立ち向かっていく中で、プレースピードと色々なものを上げていく中でと言ったのですが、現に後半できた所を見ると気持ちで負けていたのかもわからないですね。


Q:後半はそのようにかなり圧力も増して、切り替えも速くなったと思いますが、ハーフタイムにはどんなお話をされましたか?


A:もう怖じ気づくぐらいならやらない方が良いので、そこの所でメンバーも変えながら、後半の入りからある程度の時間までは良かったと思うのですが、その中でも甘さはありましたからね。そういった1つ1つのことじゃないですかね。


Q:古林選手を早めに投入されましたが、どんな変化を期待されましたか?


A:バランスです。はい。


Q:それでかなり改善が見られたという手応えはあったでしょうか?


A:そういうことも言えるのではないかなと思いますが、根本的な所の部分じゃないかなと思います。それでもまだまだできていない部分はありますから、難しい所です。


Q:小倉監督からすると前半のもう少し戦う部分であったり、基本的な所をしっかりやって欲しかったというお気持ちが今は強いということでしょうか?


A:当然ですね。アウェイでたくさんサポーターの方に来てもらって、ああいう戦いだけはやってはいけないですね。


Q:多少そのあたりは選手が自信を失っている部分もあるでしょうか?


A:さあ。自信を失っていたりと言っても、後半はできていた訳ですからね。


Q:この後はまたミッドウィークにすぐ試合がやってきますが、どんな所を短い期間で修正したいですか?


A:修正の時間はないので、まずはコンディションを整えて、やれることをやって次は頑張りたいと思います。


【湘南ベルマーレ 端戸仁インタビュー(試合後・中継内)】
Q:ようやく掴んだ1勝ですが、まず今の気持ちから聞かせて下さい。


A:本当にホームでこれだけ勝てていない中で、今日もたくさんのサポーターの皆さんが試合前から、ああやってバスが到着する時にも並んで見てくれていましたし、本当に選手たちは「今日が開幕戦の気持ちで、もう1回リセットしていこう」と話していた中で、凄く良いゲームができたと思います。


Q:凄くゲームのスタートからアグレッシブな入りだったと思いますが、そのあたりは選手の中で共有していた部分でしょうか?


A:そうですね。前半から自分たちが主導権を握って、攻撃で何回もチャンスを創って、コーナーキックを取ったりもできていましたし、前半絶対に1点取りたかった中で、こぼれ球をしっかり押し込めたのが自分としても嬉しいですし、チームが勝ったのが何より嬉しいです。


Q:そのゲームを動かしたのは端戸選手の今シーズンリーグ戦初ゴールでしたが、そのシーンを振り返っていただけますか?


A:最近自信を持ってプレーできるようになってきて、やっぱり個人の得点もそうですけど、何よりチームが勝利できたことが一番嬉しいです。


Q:可能性の少ない中でもサボらずに詰めていたことが得点に繋がりましたね。


A:そうですね。シマさん(島村毅)は結構シュートを持っているというか、良い所に蹴ってくれるので、こぼれてくるのを信じて走りました。


Q:これが大きなきっかけになるかと思いますが、今後に向けての意気込みを聞かせて下さい。


A:今日の良いテンションを次の試合でも続けて、連勝していきたいです。


【湘南ベルマーレ 菊池大介インタビュー(試合後・中継内)】
Q:素晴らしい決勝ゴールでした。まずは苦しんで掴んだこの勝利。今どんなお気持ちですか?


A:ホームで不甲斐ない戦いをしていたので、こういう風にみんな1つになって、今日は気持ちが出ていたと思いますし、それが自分のゴールに繋がったと思うので、本当にこういう雰囲気を創ってくれたサポーターの皆さんと、良い準備をできたチームでこの1勝を噛み締めたいなと思います。


Q:今もスタンドから凄く声援が飛んでいますが、生え抜き選手として菊池選手には色々な想いがあったのではないですか?


A:責任は凄く感じていましたし、ただ今日は1勝しただけなので、ここから本当に自分たちらしくやっていけるように、また良い準備をして次に向かいたいなと思います。


Q:後半から名古屋の圧力が増して、苦しい時間帯に決めた決勝ゴールでしたが、素晴らしいゴールでしたね。


A:(下田)北斗はああいうボールを狙っていてくれて、入ってきた瞬間にああいうボールを狙っていると意思疎通できていたので、本当にそういう形で点が取れて嬉しいですし、本当にアイツのボールに感謝したいなと思います。


Q:チームが自信を取り戻すという意味でも大きな1勝ではないですか?


A:そうですね。ホームで初めて勝ったので、しっかり勢いに乗って次を迎えられたら良いかなと思います。


Q:決勝ゴールを奪った後の終盤の時間帯は、スタンドから凄く熱いサポートがありましたが、最後にそのサポーターに向けて一言いただけますか?


A:勝てない中でも今日は凄くいつも以上に熱い声援を試合前からもらっていましたし、そういう声援に自分たちが応えることができて本当に嬉しいですし、また熱い応援をしに来てもらえれば、自分たちもしっかりしたプレーを見せるので、また応援宜しくお願いします。


【水沼貴史氏のレビュー】
(湘南)
前節のここでの試合後のことを考えるとこの勝利は大きいと思いますよ。
試合終了直後に神谷も泣いていましたからね
プロのチームなんですけど何か純粋というか
本当に1人のサッカー少年だという感じがしますよね。
それは曺監督も含めてですけど(笑)


たぶん曺監督も覚悟を持って今シーズンを迎えていると思いますが
想像以上に苦しいなというのが実感だと思うんですね。
それでも曺監督が創り上げてきた
この湘南のサッカーというのは続けて行くんだと。
いかなることがあっても自分たちのスタイルを貫き通すんだと。
そういうことは毎試合見えますよね。
結果はもちろん出る時も出ない時もあるので
それは運もあるでしょうし、色々な部分が関係してくると思うんですけど
やり続けることが何よりも大事だと思いますし
それをやり続けている監督は本当に素晴らしいですよね。
選手が話したように「1勝しただけ」かもしれませんが
今日のゲームはそれ以上に心に響くようなものがあるなと思いました。


決勝ゴールのシーンは
クロスを入れる下田北斗の左足にボールが行った瞬間の
古林と菊池の駆け引きの部分で勝負ありでしたよね。
本当に菊池は素晴らしい動き出しをしたと思います。
最後は坪井も入れてしっかりと逃げ切ったというのは
監督の思惑がしっかりと出た試合だったと思います。
今日は2点取れたというのも大きいんじゃないでしょうか。
なかなか複数得点が取れなかった中ですから。


選手を抜かれたという話を中継の中でしましたが
今日は神谷が出てきて、ちょっと永木と比較するような話をしてしまった中で
彼がああやってアグレッシブにボールに絡んで渡して出て行って
どんどんチャレンジに行って、ボールを奪いに行ってということが
本当にできるようになってくると楽しみですからね。
ちょっとした隙から今日は"失敗"をしましたけど
それを勝ったゲームで経験できたということも良かったですし
みんながまず神谷の所に行って慰める姿とかも良かったですね。
ただ、神谷がミスした時の回りの選手の態度や声掛けとか
そういうことができるような環境にしているのは曺監督なので
そこは本当に素晴らしいなと思います。
あとは勝利のラインダンスも湘南は
何となくやっている選手がいないんですよ(笑)
選手もサポーターも監督もみんなの"距離"が近いですよね。
今日のゲームをベースにして
これからますますパワーアップした湘南ベルマーレを見たいと思います。


(名古屋)
小倉監督も言葉が見つからないような感じでしたね。
気持ちの部分で負けていたという部分が
一番歯がゆいというか、監督の中で納得できない分だと思います。


特に湘南のプレッシャーに対してビルドアップがなかなかできず
縦に入れてもそのセカンドボールも拾えずという時間帯もあったので
例えば明神がシュートを打ったシーンのような
3列目からの押し上げがどれくらい出てきていたかという所だと思います。


古林の投入の効果はかなりあったと思います。
縦の推進力が上がって、クロスも良い所から入りましたし
田口のヘディングも古林が素晴らしいボールを上げましたよね。
あれは決めなくてはいけないシーンだったと思います。


1点目の失点シーンも「誰が行くんだ」ということが
ハッキリしていないんですよね。
行くけど中途半端という感じもありましたし
みんながみんな顔を見合わせるというか
「行くのは誰なの?」という感じに見えましたね。
そのあたりで責任の所在がハッキリしないというのが
1つ問題かなという気がします。


【Jリーグブログ的データ】
J1-1st第14節@Shonan BMWスタジアム平塚
湘南ベルマーレ 2-1 名古屋グランパス

入場者数:10,147人 天候:曇、弱風
気温:22.1度 湿度:80%
主審:佐藤隆治
副審:竹田和雄、間島宗一
第4の審判員:高寺恒如


《得点者》
<湘南>
41'端戸仁①
81'菊池大介③(アシスト:下田北斗)
<名古屋>
56'イ・スンヒ①


《選手寸評》
(湘南)
GK村山智彦
前半の大武と明神の決定機ストップは完封勝利の大きな要因
DF島村毅
元FWとしてのシュートの積極性が先制ゴールを呼び込んだ
DFアンドレ・バイア
序盤の警告も含めて以前の安定感はやや失われつつあるか
DF三竿雄斗
オーバーラップは自重気味。守備での貢献度の高い90分間に
MF藤田征也
表彰を受けた"301試合目"も変わらぬ上下動でチームを活性化
(→84' DF坪井慶介)
本人も驚く最終盤の右ワイド起用にもきっちりクローズに成功
MF石川俊輝
神谷と下田を前に押し出すバランス感覚はチームに欠かせない要素
MF神谷優太
致命的なミスを仲間に救われたJ1スタメンデビュー戦は間違いなく一生の想い出に
(→66' MF下田北斗)
ずっと狙っていたクロス1本で大きな勝利をサポーターへ呼び込む
MF菊池大介③□
決勝ゴールは盟友コバショーを出し抜いた駆け引きで勝負あり
MF高山薫
無尽蔵の運動量を何とかクオリティに結び付けたい所
MF端戸仁
7分にも枠内ボレーを放つなど、総じての好調が先制の嗅覚に繋がったか
(→73' FW長谷川アーリアジャスール)
時間を創れるという意味でもジョーカー起用は適任の感も
FW大槻周平
ニアへ飛び込む積極性はあったが決定機には持ち込めず


《選手寸評》
(名古屋)
GK武田洋平
難しいシュートではあったが1失点目に繋がるファンブルは痛恨
DF矢野貴章
安定した推進力と献身性はどのゲームでも確実に披露する
DF大武峻
田口のFKから惜しいヘディングも。大きな破綻なく90分間を過ごした
DF竹内彬
イエローは不運の一言。大武をコントロールしながらよく戦ったが...
DF高橋諒
1失点目は寄せ切れず。ミスも頻発してしまい前半でベンチへ退く
(→46' DF古林将太)
彼が入って明らかに推進力は向上したが、失点シーンは菊池に駆け引きで屈した
MFイ・スンヒ
得点シーンは狡猾だったが、ボランチとしてはどうしても展開力に欠ける
MF明神智和
前半には惜しいシュートも。いつも以上に攻撃での積極性が目立った
(→65' MF磯村亮太)
期待された展開力は打ち出せず。アピール成功には至らなかったか
MF野田隆之介
左右のサイドハーフで奮闘したが決定的なシーンは創出できず
(→82' FWグスタボ)
残り8分で投入されたストライカーとしては大きな物足りなさが残る
MF田口泰士
積極的にフィニッシュへ絡んだが後半の連続ヘッドはどちらか沈めたかった
MF安田理大
高橋と寄せる意識を統一できなかったことが1失点目の遠因に
FWシモビッチ
本人の問題というよりもチーム全体に彼を生かす意識が希薄


再放送スケジュールは
5月30日(月)午後0:30~深夜2:45 J SPORTS 3
6月3日(金)深夜0:00~深夜2:15 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

  • Line