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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2016年04月18日

関東大会東京予選準々決勝 成立学園×堀越@駒沢第2

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0417koma2-1.jpg共にトーナメントコンペティションの上位進出常連校同士の対峙。成立学園と堀越のクォーターファイナルは、引き続き雨脚も風の勢いも増し続ける駒沢第2です。
2月に行われたT1リーグの開幕戦では竹本大輝(3年・成立ゼブラFC)がドッピエッタの活躍を見せ、東京武蔵野シティFC U-18を3-1で下して幸先よく勝ち点3を手に入れたものの、そこからはまさかの連敗を喫し、ここまでは2勝3敗と黒星先行となっている成立学園。「なんか最近もう1つリズムに乗れないんですよね」と宮内聡監督も首をひねる中で迎えた今大会は、かえつ有明を4-2、都立松が谷を7-0と撃破してきっちりこの準々決勝まで。再びチームを上昇気流に乗せるためにも大事な80分間に挑みます。
一昨年度、昨年度と2年連続で選手権予選はファイナルまで進出。ここ数年で都内でもその存在感を再び高めつつある堀越。T2リーグはここまで3勝3敗と五分の星となっているものの、16得点はFCトリプレッタユースと並んでリーグ最多。今大会も初戦で高輪相手に4-0で快勝を収めると、リーグ戦で好調を維持している国士舘にも6-1という衝撃のスコアで完勝。「今までのものよりも本当に180度やり方を変えている」と佐藤実監督も話すゾーンの4-4-2という新布陣も確実に機能し始め、さらなる上位進出を狙います。心折れそうな暴風雨は収まる気配を見せず、試合にも間違いなく影響大。それでも楽しみな一戦は堀越のキックオフでスタートしました。


衝撃の幕開けは7分。自陣の左サイドでパスカットした堀越の11番を背負う齊藤一輝(3年・青梅新町中)は、GKの位置を冷静に見極めるとハーフウェーライン付近から左足一閃。雨粒を切り裂いて枠を捉えた50m級のロングシュートは、そのまま左スミのゴールネットへ飛び込みます。「ああいう所を抜け目なく見られる子」と佐藤監督も話した、昨年の西が丘ファイナルも経験しているレフティが驚愕のゴラッソ。堀越が先にスコアを動かしました。
とんもでない一撃を食らい、1点を追い掛ける展開となった成立。11分には左から高橋恒樹(3年・成立ゼブラFC)が中へ入れるも、ニアで合わせた鈴木龍之介(3年・成立ゼブラFC)のシュートはゴール左へ。以降もCBの長草優之(3年・鹿島アントラーズつくばJY)と小崎魁(3年・浦和レッズJY)のCBコンビと、大野泰成(3年・FCゼブラ)と小山珠里(3年・成立ゼブラFC)のドイスボランチを中心にボールこそ握るものの、なかなか縦へのスイッチを探り当てられません。
22分にエリア内で決定機に近い形を創り出した堀越は、28分にも中央でボールをカットしたキャプテンマークを巻く小磯雄大(3年・FCヴィラセーゴ津久井)が、ドリブルから放ったシュートはDFにブロックされたものの、都内有数のサイドアタッカーが好トライ。佐藤監督も「ラインコントロールをしながら中盤をしっかり締めて、取ったらカウンターだし、ダメだったらしっかり広げてという所のやりたいことは出てきている」と認めるように、ボールを繋げる時は繋ぎながら小磯と齊藤という両サイドのストロングを生かすタイミングを窺います。
34分は堀越。右から加藤悠矢(3年・アローレはちきたFC JY)の蹴ったFKは、成立のGK園田悠太(3年・横浜F・マリノスJY追浜)が何とか触ってクロスバーにヒット。37分は成立。鈴木龍之介が入れた左CKを堀越のGK諏訪雅幸(3年・F.C.Branco八王子)がパンチングで弾き出すと、高橋が叩いたボレーは枠の左へ。38分は堀越。相手ボールを奪った中込侑(3年・ヴェルディSS AJUNT)が縦にクサビを打ち込み、照井基也(3年・足立第十四中)の丁寧な落としを、佐々木響希(2年・横浜FC JY)が打ち切ったミドルは枠の右へ。
39分は成立に決定機。竹本がエリア内で粘って粘って枠内シュートまで持ち込むも、ここは諏訪がファインセーブで掻き出し、松尾叶音(3年・ARTE八王子FC)が大きくクリア。「攻撃も守備も今はリズムが良くないですよね」(宮内監督)「前半は今年やろうとしているものは少し出てきたかなという感じ」(佐藤監督)と両指揮官の印象も正反対。難しいピッチコンディションの中でも、球際も含めたボールアプローチで上回った印象のある堀越が1点をリードして、最初の40分間は終了しました。


ハーフタイムを挟むと様相一転。後半は立ち上がりから成立がラッシュ。46分に小山、中能健人(3年・成立ゼブラFC)とパスを回し、萩原幹太(3年・成立ゼブラFC)のミドルは枠を越えたものの、いきなり前半には見られなかったフィニッシュへの意識を漂わせると、47分にも鈴木龍之介の左CKをファーで合わせた小山のヘディングは枠の右へ。49分にも大野が左へ振り分け、中能のグラウンダークロスに走り込んだ高橋はわずかに触れませんでしたが、明らかに変わりつつあるゲームリズム。
押し込まれ始めた堀越は51分に右CKを加藤が蹴り込むも、DFが大きくクリア。逆に同じく51分に成立も鈴木龍之介が左から蹴ったCKは、堀越のCB市村知大(3年・所沢JY)が懸命にクリア。直後に大野が蹴った右CKも齊藤が何とかクリアすると、堀越は56分に1人目の交替として中込と丸山正悟(3年・F.C.Branco八王子)を入れ替えましたが、58分にも中野のクロスから鈴木龍之介が枠に収めたシュートは諏訪がファインセーブで応酬。「間延びしている状態がずっと続いて、前は前で行こうとして後ろは後ろでやるから逆に危険な状態が続きましたね」と佐藤監督。堀越が強いられる劣勢の時間帯。
58分に動いた宮内監督。1人目の交替は高橋を下げ、森田裕也(3年・愛媛FC新居浜JY)をピッチヘ。60分には鈴木龍之介を起点に大野が左へ展開したボールを、キャプテンマークを託されたSBの西羽開(3年・鹿島アントラーズつくばJY)は速いクロス。ここへ飛び込んだ森田のシュートはヒットしなかったものの、ようやく綺麗な攻撃の形からフィニッシュの一歩手前まで持ち込むと、ゼブラの咆哮はその1分後。
61分に右サイドで奪ったCK。大野が丁寧に蹴り込んだキックは一旦DFにクリアされたものの、いち早くこぼれに反応した鈴木龍之介は右足一閃。ボレーで叩いたボールは素晴らしい軌道を描いて、そのままゴールネットへ豪快に突き刺さります。去年からレギュラーを張り続けてきたアタッカーがこの苦しい状況で大仕事。たちまち両者の点差は霧散します。
輝いたのは「去年も出させてもらっていた中で今年は自分がやらなきゃいけないというのもあって、全体を引っ張っていけるように試合中も練習中も声を出しながら、自分を中心にという意識でやるようにしています」という10番のエース。65分に小山が左へ振り分けると、受けた竹本は1人かわしてそのままサイドをえぐり切りながら、中央へ走り込むチームメイトを横目に自ら強引にシュート。ニアサイドを抜けたボールはゴールネットへ飛び込みます。「あれで『もう少し周りをうまく使え』と言い過ぎちゃうと、あのプレーが出なかったりするからね」と宮内監督もその能力を認めつつ、自身での判断を尊重してきた竹本が積極的なシュート意識で逆転弾。成立がスコアを引っ繰り返しました。
68分に2人目の交替として、萩原と鈴木亮祐(3年・AZ'86東京青梅)をスイッチした成立は、その1分後にも大野、西羽とボールを繋ぐと、鈴木龍之介のミドルは枠の右へ。一方、右から荒井友星(3年・SCUDETTO)、市村、大村栄大(3年・FC Consorte)、松尾で組んだ4バックが良く粘っていた堀越は、「攻めることができなくてゲーム自体がどんどん相手のペースになってしまった」(佐藤監督)状況の中、70分に佐々木とキャプテンの雨宮悠二(3年・東京久留米FC U-15)をスイッチして、最後の10分間への反撃態勢を整えます。
試合を決めたのは「『とにかく点行くぞ』と。『思い切って行ってこい』という意味で、あの2人はちょうど良い選手」と指揮官も評価した2人の交替カード。71分に右サイドを鈴木亮祐がドリブルでえぐって中へ折り返すと、走り込んだ森田のシュートはGKも弾き切れず、ゴールネットへ到達する3点目。75分にも竹本が左へスルーパスを送り、オーバーラップした西羽のクロスに鈴木亮祐がきっちり合わせて4点目。宮内監督も「あの2人は竹本の次ぐらいにシュートを入れる確率の高い選手なんですよ」と言及する森田と鈴木亮祐の連続ゴールで勝負あり。最後は79分に野口斗哉(3年・成立ゼブラFC)も送り込み、ゲームをきっちりクローズさせた成立が逆転でセミファイナルへと勝ち上がる結果となりました。


「この間のFC東京と対戦したTリーグの時に、ホワイトボードを叩いてやったんですよ。『サッカーなめんじゃねえ』と」と笑った宮内監督。「もちろん個人で自分の良さを出すんだけど、自分の良さを出しながらもチームのためにというベース創りみたいなものをキチッと今の内にやっておこうと。やっぱりベースがないと技術や戦術は上乗せできないので、少し勘違いしちゃった所があったからね」と続けた成立を率いる指揮官の思惑は、この日の逆転勝利で少し前進したような雰囲気が確かにあったように感じます。準決勝で激突するのはT1リーグで0-4の完敗を喫した関東第一。宮内監督も「この春の締めくくりとしてはちょうど良いですよね。やられたらやられたで何がダメなのかはっきりわかるし、それこそ関東でも今一番良いんじゃないのという関一が相手だから、それにどういうゲームができるのかというね」と話しながらも、今年のチームに伸びしろも含めた手応えを感じているのは間違いのない所。前回王者に挑む来週の大一番は激戦必至です。       土屋

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