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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチプレビュー 2016年03月19日

J1-1st第4節 新潟×柏マッチレビュー

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J1-1st第4節 
アルビレックス新潟×柏レイソル@デンカビッグスワンスタジアム
解説:玉乃淳 実況:下田恒幸 インタビュアー:桑原学


【アルビレックス新潟 吉田達磨監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:最後に1ポイントをもぎ取ったというような試合になりましたが、その価値を今どのように評価されてらっしゃいますか?


A:まず先週残念な負け方をして、このスタジアムで、このサポーターとファンの前で勝ちを届けようという風に、立ち上がりから選手たちはそういったものを含め、自分たちのサッカー選手としてのプライドも懸けて、ホーム初勝利を狙いに行きました。前半からとにかく相手のパスの出てくる所を潰しに走ってくれましたし、ゴールまで奪って前半を終えることができたんですけど、本当に同じ形からの失点が続き、今までもそこで負けていた所をもう一度盛り返して、次からの試合に繋げるようなパワーを出してくれたという部分については選手に感謝したいと思いますし、あとはロスタイムに点を取る前にCKになった瞬間のあのスタジアムの後押しですね。ボルテージという所では本当に選手のもう一歩というものを引き出して頂いたという風に思っています。ただ、我々の前半の戦いは選手の顔を見ても手応えがあったんじゃないかなと思いますけれども、勝つということはやはり簡単ではないですし、それを改めて思い起こさせられるような、改めて仕切り直さなければいけない、反省しなければいけないというようなゲームであったことも間違いないなと思います、次は勝利を送り届けられるように頑張りたいと思います。


Q:おっしゃいますように、前半は非常に素晴らしい内容だったと思います。後半相手が秋野選手の立ち位置が変わったりして、少しやり方が変わりましたけど、そこでどんな対応が必要だったと考えてらっしゃいますか?


A:真ん中が基点になって、よりワイドに張り出してくる選手が多い中で、それは選手たちも慣れた対応ではあったんですけど、一歩二歩の所が遅れ出して、2トップの守備の所も前半は機能していたんですけど、後半は点を取りたい気持ちと疲労が重なって、うまく秋野と大谷の所に後ろからのプレッシャーが掛けられなくなったというのがあったと思います。


Q:前半特にボールを奪った後の迫力であったり、遅攻と速攻の使い分けも非常に上手かったと思いますが、そのあたりは監督も非常に手応えを感じてらっしゃるのではないでしょうか?


A:本当に毎回毎回、毎日毎日、トレーニングで日々向上しているというのが僕にもわかりますし、その手応えの中で簡単ではない勝つということに対して、やっと今日も失点した瞬間にピッチの中で怒鳴っている選手がたくさんいましたし、そういったことが選手同士で行われていくようになっていけば、さらに彼らならまだ上に行ってくれるんじゃないかなという風に思っています。


【柏レイソル 下平隆宏監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:まずJリーグでの初采配を終えられましたが、率直に今どんなお気持ちですか。


A:悔しいですね。はい。悔しいの一言です。


Q:結末としては非常に悔しさが残ったかもしれませんけれども、ロッカールームでは今どんなお話をされてきたのでしょうか?


A:まだ選手がダウンしていたので、これからです(笑)


Q:ゲームを振り返ってのお話もして頂けますか?


A:前半は入りが悪くてというか、新潟さんもかなり良いプレッシャーを前から掛けてきて、ビルドアップの所でつまずいたり、なかなかゲームの組み立てがうまく行かない中で失点もして、守備のバランスも凄く悪くて、良く1点で収まったなという感じの印象でした。


Q:前半は少し相手に主導権を握られる中で、後半にかなり盛り返したと思いますが、変化を加えたのはどんな所でしたか?


A:ビルドアップの形をちょっと変えたのと、そこから守備の所も今日は前から行こうと思っていたんですけど、指宿の所で基点を創られて、あそこでスペースを広げられていたので、そこに気を付けようということで1回コンパクトにして、そこからプレッシャーに出て行こうという守備の形成にトライしてみました。


Q:ある程度後半は「狙い通りにやれた」という印象でしょうか?


A:そうですね。良いクロスから2点とも取れて、流れもこっちに持ってこれたので、その点は良かったなと思います。


Q:昨年までのベースにあるサッカーと、今シーズンの良かった部分をうまくミックスさせてという話をされていましたが、そのあたりはピッチ上でどのくらい出せたという風に感じてらっしゃいますか?


A:いやあ、正直2割3割ぐらいですかね。特に前半は全然ダメだったので、やっぱり甘くはないなと。僕のやりたい所も全然できていなかったので、またこれから突き詰めてやっていかないといけないなと思いました。


Q:良く知った仲間との対戦というゲームでしたが、どんなお気持ちでゲームに臨まれましたか?


A:楽しかったですね。終わった後もすがすがしい気持ちで、もちろん悔しさはありましたけど、本当にタツ(吉田達磨監督)とは同門というか、サッカーに流派があるなら、流派で言えば同じような流派で一緒に学んできた仲間なので、彼と戦えたというのは良かったです。


Q:次節まで少しナビスコカップもあって時間が空きますが、下平監督にとっては貴重な時間になると思います。どんな風にチームを前進させて行きたいと今考えてらっしゃいますか?


A:リーグは空きますけど、ナビスコの試合はまだどんどん続くので、本当に試合をやりながら選手と話をして、一緒に創り上げて行きたいなと思っています。


【アルビレックス新潟 大野和成インタビュー(試合後・中継内)】
Q:まずよく追い付きましたね。


A:そうですね。最後に追い付けたのでそれは良かったです。


Q:何を考えて前線へ行きましたか?


A:本当に負けている状況だったので、とりあえず1点返したいという気持ちで走りました。


Q:前半は良い流れでしたが、後半は何が良くなかったのでしょうか?


A:ちょっとセカンドボールを拾われて、イージーなミスが増えてしまって、相手にリズムが行ってしまったので、そこは課題かなと思います。


Q:2対2の同点でした。これから何が大事になってくると考えていますか?


A:いつも後半に崩れてしまうので、後半の戦い方というのは今の課題かなと思います。


Q:ただ、同点に追い付くことができてサポーターも喜んでいると思います。ホームでの同点というのはどのように受け止めていますか?


A:やっぱり勝ちたかったですし、ホームでまだ勝っていないので、そこは悔しいですね。


【玉乃淳氏のレビュー】
(新潟)
この試合はもう1回見たいですし、何回でも見たいですし
おそらくこのサッカー界に残るビッグマッチになりましたね。
前半は田中達也も山崎もキレていましたし、全選手が躍動していました。
ゴールシーンはコルテースが出てきて
そこをおとりに使って3人引き付けてのゴール!何度見ても良いですね。
是非新潟のサポーターで現地で見ている方も
帰って「何だよ、玉乃」とかああだこうだ言いながら
もう一度見返して欲しいと思いますね。
それぐらい選手たちは試合を盛り上げてくれましたし
間違いなく何度見ても面白いと思います。


前半は本当に素晴らしかったですけど
これは90分間で考えたら本当に大丈夫かなと
思ったのも的中してしまいました。
でも、これはもうやるしかないですよね。
ラファエル・シルバもコルテースもここまで活躍しましたけど
コンディションという意味ではまだまだできるはずなので
進化の余地はありますよね。


増田と大野のCBコンビも良かったです。
2人ともDFラインの微調整を繰り返していたんですよ。
戦う姿勢も見られましたし、最後は増田も足を攣りながらの折り返しで
大野も点を取りましたし、頼もしいというか
より攻撃的な吉田監督のやりたいサッカーに
攻撃的な最終ラインというのは必要不可欠だと思うので
どんどん成長できるはずなのがうらやましいですね。
ドン引きして守ってセットプレーで1本というようなサッカーとは
かけ離れているので、あとは結果が出ると改めて
「ああ、こういうマインドや志向というのは素晴らしいんだ」ということが
後になってどんどん付いてくると思います。


最後は何かが起こるんじゃないかなという空気がありましたよね。
僕は結構アディショナルタイムになると
「これで試合終わっちゃった。どういう風な終わり方をするのかな」と
見てしまうタイプなんですが、この試合に関しては何かソワソワするというか
アディショナルタイムの5分も不気味でしたし。


吉田監督はこの前半で見せていたサッカーを90分間要求している訳ですから
その要求は選手からしたらメチャクチャ高いんですよ。
「これを毎試合は連戦とかになったら難しいよ」ということに
チャレンジしているので選手は成長するでしょうね。
仮にここで出ていた選手が移籍するとしても活躍できるでしょうし
選手の成長を考えるとこういうサッカーは嬉しいですし
仮になかなか結果が出なかったとしても続けて欲しいなと。
どこまで行けるのか試して欲しい気がします。
吉田監督のインタビューをお聞きしても
方向性は間違っていないという確固たる自信と
同時にサポーターの皆さんに勝利を届けなければならないという責任と
難しいですね、監督業というのは。だから面白いんですね。


(柏)
確かにまだ勝てていなくて「何だよ、また追い付かれたよ」と
悲観的になる部分もあるかもしれませんが、
僕は今後明るさしかない引き分けになったんじゃないかなと思います。
前半立ち上がりの戦う姿勢だったり
今後創っていくであろう攻撃の形が少し見えたことも踏まえると
引き分け以外は両チームにとって残酷過ぎるかなと。
怒られることを覚悟で言うと引き分けで良かったかなと思います。


後半はサイドバックを高くしたのが布石になりましたね。
3人くらいを相手にしたら田中順也も大津もなかなか勝てないですから。
後半はペナの中への侵入の数が明らかに変わりましたし
前に3枚4枚と入ることができましたね。
でも、こんなに綺麗にスムーズにセンタリングから
ゴールを奪えるとは正直予想はできなかったですし
今後はそのセンタリングを跳ね返された後の
セカンドボールの拾い方だったり、2次攻撃、3次攻撃のやり方が
必要になってくると思うので、やることは山積みですね。
それは下平監督もいきなり監督になって大変だと思いますよ。
これから色々なエッセンスを加えていかなければいけないので
もちろん勝たなくてはサポーターも満足できませんし
大変ですけどここは柏の大サポーターと一緒になって
盛り上げて行ければと思っています。


今日は大津と田中がワイドをやりましたけど
おそらくユースではそこで勝てていたと思うんですね。
ただ、Jリーグはそうは行かないと。
1対1で勝てない時にチームとしてどう崩していくのかは課題になってきますし
今日の後半はポジション変更する中で変化を加えて得点を取れたと。
どれだけ今後積み上げて行けるかだと思うので
それが監督から見ても面白さでもあるでしょうね。


エデルソンは今までサイドでフラストレーションを溜めながら
下平監督が中央で起用して早速結果を出しましたよね。
シュート力に関しては定評がありますけど
そういうシーンは今までなかったですから。


新しい体制で今シーズンはスタートさせて
思わぬ形で監督交替があり、色々なことが起こった中でここからだと思うんですね。
柏にとっての開幕はもしかしたら次節かもしれないです。
それくらい選手がちょっとかわいそうな状況の中で試合をしていたので
ここからでしょうね。まだまだ終わったのは4試合ですし
負けたような雰囲気になっていますけど、2試合とも負けた訳ではないですからね。
自信をもっと良い所だけ伸ばして欲しいですね。


下平監督のインタビューの2割3割の出来という所に、さらに期待を寄せてしまいます。
やりたいことがもっとあるでしょうし
今日叶わなかった前からのハイプレスという所も
今後も磨きを掛けて行くはずなので、今後は楽しみでしかないですね。
次が開幕くらいの気持ちで臨んでも問題ないくらいの強さを感じました。
何より面白かったですからね。
この考え方とサッカーに対する姿勢がないと
胸を打たれるということはないですから。
去年のサッカーとメンデス監督のサッカーの融合と
それにプラスして下平監督の哲学にも誰も持っていないものがあるはずなので
それをどう加えて行くかという所で、リーグ戦が少し空くのは朗報かもしれませんね


【Jリーグブログ的データ】
J1-1st第4節@デンカビッグスワンスタジアム
アルビレックス新潟 2-2 柏レイソル

入場者数:14,627人 天候:曇、無風
気温:15.7度 湿度:78%
主審:村上伸次
副審:名木利幸、三原純
第4の審判員:熊谷幸剛


《得点者》
<新潟>
9'田中達也①(アシスト:レオ・シルバ)
90+5'大野和成①
<柏>
59'武富孝介①(アシスト:輪湖直樹)
72'エデルソン①(アシスト:輪湖直樹)


《選手寸評》
(新潟)
GK守田達弥
キャッチした後に味方へ素早く付ける判断は過去3試合より間違いなく向上していた
DF小泉慶
彼の球際でのデフォルトを考えれば2失点目の対応はやや軽かったか
(→75' DF酒井宣福)
最後の左足クロスで勝ち点1強奪にきっちり貢献してみせた
DF増田繁人
J1初スタメンも守備で奮闘し続けた上に"シュートミス"が結果的に同点弾へ結び付いた
DF大野和成①
体ごと飛び込んだ最後のゴールにアルビレックスの魂が集約されていた
DFコルテース
2失点目のシーンはエデルソンに前へ潜られた。それを補う攻撃性も今日は出せず
MF加藤大
平松へピンポイントで合わせたFK以外にもその左足は常に可能性を秘めている
MF小林裕紀
彼の出来不出来がチームのパフォーマンスを左右する存在へ確実になりつつある
MFレオ・シルバ
1人で回収できてしまっているが攻撃時はミスと紙一重のプレーも実は少なくない
MF田中達也
先制ゴールのシーン以外にも抜群の切れ味を披露。負傷交替が気掛かりだが...
(→51' MF伊藤優汰)
ボールが入った時の期待感は十分も2失点目は輪湖のマークを怠る
FW指宿洋史
終盤は疲労が色濃かったが好リズムだった前半は良くボールが収まっていた
(→80' FW平松宗)
1度目の決定機は逃したものの諦めなかった"2度目"が勝ち点1を呼び込んだ
FW山崎亮平
この試合最大の貢献は同点時に柏のカウンターを潰した執念のタックル


《選手寸評》
(柏)
GK中村航輔
失点は2点ともノーチャンス。2失点目も直前には信じられないファインセーブを
DF今井智基
攻撃面でも守備面でも伊東純也の幻影を消し去るまでのパフォーマンスは出せず
DF中谷進之介
最後の失点シーンは一瞬の逡巡が勝ち点2逸に直結してしまった
DF増嶋竜也
前半とは一転して後半はラインも高く保てていただけに悔しい勝ち点1に
DF輪湖直樹
後半から明らかに高い位置を取り始め圧巻の2アシストをマークした
MF秋野央樹
前半は展開にバタつく時間が多かったが後半は低い位置でのビルドアップで持ち直す
(→90+1' DF鎌田次郎)
直接の責任はないがゲームクローズには失敗した
MF大谷秀和
最後までチームをプレー面でも精神面でも鼓舞し続ける。この人以外にキャプテンはいない
MF田中順也
シュート0本。セットプレーのキッカーとしてももう少し精度が欲しかった
MF武富孝介①□
ゴールシーンはあの位置へ潜り込むあたりに類まれな攻撃センスを感じる
(→87' MF伊東純也)
1シーンを切り取るのは酷だが大津との交錯が失点シーンの遠因に
MF大津祐樹
シュート0本に終わる。ここ3試合で見せていた切れ味は鳴りを潜めた
FWディエゴ・オリベイラ
新しいスタイルの中で1トップが適正かは経過を見ていく必要がありそう
(→65' FWエデルソン)
ようやく本来のポジションで結果を出す。エリア内こそが彼の真の仕事場


再放送スケジュールは
3月20日(日)午後1:00~午後3:15 J SPORTS 3
3月25日(金)深夜0:00~深夜2:15 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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