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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2015年09月09日

T1リーグ第15節 駒澤大学高×駿台学園@大井第二

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0904ooi.jpg2月から開幕したT1リーグもいよいよ大詰め。サマーブレイクも終わり、スタートした2学期のファーストマッチ。駒澤大学高と駿台学園の激突は大井第二です。
前節までは6勝3分け5敗と、ほとんど五分に近い結果で5位に付けている駒澤大学高。「2年生が交替で出しても得点を入れたり、結果を出すんですよね」と大野祥司監督が話したように、この夏で下級生が一気に台頭し、それに危機感を持った3年生が奮起するという相乗効果が。昨年はインターハイでも全国を経験し、優勝候補と目されながらも都立三鷹に悔しい敗退を強いられた選手権予選に向けて、最後の公式戦となる90分間を戦います。
昨年末の入替戦を制し、今シーズンはその主戦場をT1へと移すことになった駿台学園。ただし、その新たなステージは茨の道。大森一仁監督も「こっちのやりたいことをやらせてくれないですし、そこを何とかしたいとは思ってやってきているんですけど、なかなか結果に出てきてくれないかなという所です。皆さん強いですね」と苦笑を浮かべた通り、ここまでのリーグ戦は13試合を消化して2勝と厳しい結果に。それでも、13日にはディフェンディングチャンピオンの都立三鷹と対峙する選手権予選初戦が控えており、良い形でその決戦を迎えたい所です。夕方の大井は18時ということもあってすっかり過ごしやすい気候に。駒澤がキックオフのボールを蹴り出して、ゲームはスタートしました。


開始45秒で勝利への意欲を打ち出したのは駒澤。いきなりラインの裏へ深見侑生(3年・FC東京U-15深川)が抜け出し、ここは駿台のGK鈴木映司(3年・Forza'02)がタイミング良く飛び出してキャッチしましたが、早くも際どいシーンを創出。駿台も6分には猪田光人(3年・田口FA)が右CKを蹴り込むも、駒澤のGK島崎智成(3年・FC東京U-15むさし)がきっちりパンチングで回避。駒澤が勢いを持って立ち上がります。
ただ、その駒澤も以降は前に運ぶパワーこそあるものの、なかなか攻撃に連動性が出て来なくなり、フィニッシュまでは至らず。18分に野本克啓(3年・FC多摩)が反転から放ったミドルもクロスバーにヒット。20分過ぎには大野監督も前線の配置を少し入れ替えてテコ入れを図ったものの、23分に栗原信一郎(2年・FC多摩)が右に振り分け、高橋勇夢(2年・Forza'02)が上げたクロスは枠の上へ。「前半は落ち着いたプレーがあまりできなかった」とキャプテンの竹上有祥(3年・ヴェルディSSレスチ)。引き寄せ切れないゲームリズム。
そんな中で魅せたのは2年生たち。31分、後方から加速しながら深見のパスを受けた矢崎一輝(2年・大豆戸FC)は、トラップからの突破で2人をあっさり置き去って、そのままの流れでシュート。鈴木がわずかに触ったボールはクロスバーにヒットし、矢崎も悔しさを露わにしましたが、直後に右CKをレフティの長井虎之介(2年・Forza'02)が蹴り込むと、こぼれに反応した佐藤瑶太(2年・FC多摩)は至近距離から豪快にゴールネットを揺らします。2年生たちの躍動で駒澤が先にスコアを動かしました。
畳み掛けた赤黒軍団。35分にキャプテンの竹上が右へ流すと、栗原は巧みにスルー。高橋のグラウンダークロスは中央と合わなかったものの、綺麗なサイドアタックを披露すると、次の得点もやはり駒澤。38分に矢崎が外へ短く付け、上がってきた長井のクロスから、エリア外でルーズボールを収めた竹上は思い切り良くボレーを敢行。ボールはDFもクリアし切れず、ゴールネットへ飛び込みます。「ボランチになってからは、大野先生にも『奪いに行け』と言われていて、それを意識してどんどん前に行くようになってからは、この前も点を取れましたし、今日も点が取れたのかなと思います」と笑ったキャプテンの一発。点差が広がりました。
さて、「駒澤さんは何回剥がしても付いてくる状態なので、選手たちも11対11じゃなくて20人ぐらいを相手しているイメージだったと思う」と独特の表現で苦戦を表現した大森監督。レフティの猪田にボールが入ると可能性が漂い始めますが、それを決定的なシーンまでは結び付けられず。39分には左サイドで小池唯人(2年・駿台学園中)が縦へ蹴ったボールに、ややDFが対応にもたつくと、その小池が入れ替わって放ったループは、飛び出していたGKを越えるも枠の左へ。追撃弾とは行きません。
44分は再び駒澤。野本とのワンツーから前線まで飛び出してきたのはまたも竹上。1対1から放ったシュートは鈴木がファインセーブで弾き出し、リバウンドを収めて打ったシュートもクロスバーにハードヒット。「フォワードやサイドハーフにボールが当たった時にどんどんランニングして、スプリントして、攻撃に関わるということを意識しています」というキャプテンのあわや3点目というチャンス創出に沸き上がる大応援団。前半は駒澤が2点のリードを手にして、最初の45分間が終了しました。


ハーフタイムを挟むと、後半のファーストチャンスは駿台。48分、ハーフウェーラインからわずかに相手陣内へ入った位置から、GKのポジショニングを確認した猪田は40mロング。ボールは枠の左へ逸れましたが、視野の広さを感じさせる好トライ。55分にも五宝隼(3年・駿台学園中)のフィードを持地陽介(3年・新宿牛込第二中)が落とし、中西航大(3年・武南JY)のミドルはゴール右へ外れたものの、フィニッシュへの積極性を打ち出します。
すると、大野監督は56分に一挙3枚替え。GKの鈴木怜(2年・STFC)、武智悠人(2年・Forza'02)、岩田光一朗(2年・大田東調布中)と2年生トリオを投入して、再び全体の推進力向上に着手すると、59分には矢崎を起点に深見が右へスルーパス。抜け出した栗原のピンポイントパスからフリーの野本がネットを揺らしたゴールは、オフサイドという判定で取り消されましたが、スムーズな流れで創出したあわやというシーン。
2点を追い掛ける駿台も60分に2枚替え。中村蓮(2年・ヴェルディSS AJUNT)に岩渕尭人(2年・駿台学園中)とアタッカー2人をピッチヘ送り込んで、攻撃面でのパワーアップを狙うと、64分に深見との連携で武智がボレーでのミドルを枠の右へ外したのを見て、68分には池田英史(3年・足立第六中)も3枚目のカードとしてピッチへ。まずは1点を奪いに掛かります。
70分は駒澤。野本の左CKに佐藤が合わせたヘディングは枠の右へ。71分も駒澤。野本のパスから矢崎が放ったシュートは、駿台のCB松室達弥(3年・駿台学園中)が懸命にクリア。直後に菊地雄介(2年・VIVAIO船橋)の交替出場を挟んで、72分も駒澤。再び野本が入れた左CKへ、突っ込んだ西田直也(1年・横浜F・マリノスJY追浜)のヘディングは枠の右へ外れたものの、「1年生なので大事に使っていきたいですね」と大野監督も話す1年生CBが、攻撃面でも放った確かな存在感。
3度目の歓喜は75分。右サイドから高橋が丁寧に折り返すと、パスを受けた岩田が右足で思い切り良く打ち切ったシュートは、ゴール左スミへ綺麗に飛び込みます。「後半は半面ゲームでできたと思います」と竹上も手応えを口にする中で、途中出場のアタッカーが得点という結果でしっかりアピール。両者の点差は3点に広がりました。
77分に三浦岳文(2年・川崎フロンターレU-15)を5人目の交替カードとして切ったことで、ピッチ上の11人が1,2年生だけになった駒澤ですが、「最後の方に行けば行くほど半面でやれるようになっていきましたね」と大野監督も振り返ったように、終盤も続ける攻勢。81分に三浦が左へはたくと、長井のクロスをファーで待っていた矢崎のシュートは枠の左へ。82分に駿台も最後の交替カードとして高橋実紀(2年・板橋志村第一中)がピッチヘ走り出すも、86分には「派手さはないですけど走れるし、勉強も良くやるので安定はしていますよね」と指揮官も認める長井のクロスから、三浦が左足で鈴木にキャッチを強いる枠内シュート。最後まで緩めない赤黒のトップギア。
87分に岩田、90+1分に栗原と共に武智のラストパスで掴んだ決定機は、どちらも鈴木のファインセーブに阻まれましたが、90+3分にはここも長井を起点に、矢崎が左から中央へ折り返したボールを、最後は三浦がゴール右スミへ叩き込んでトドメの4点目。途中出場の選手たちもしっかりゲームに乗り切って、90分間をデザインし続けた駒澤が快勝を収める結果となりました。


「公式戦ではなかなか結果が出ないんですけど、練習ゲームやトレーニングを見ていると非常に力が付いてきている子もいますし、今まで選抜のユニフォームを着ていなかった子も今日は出たりしたので、非常に競争もありますし、実力が伸びてきている部分は感じられているんです」と大森監督も話した駿台。その指揮官が「単独でも奪われない、それからグループでも奪われないということを、全員に浸透させながらやりたいなとは思っている」と話したように、チームのスタイル自体はハッキリしているため、一度ハマれば結果も付いてきそうな雰囲気はありますが、その"一度"がまだなかなか出てきていないような印象を受けました。非常に一体感のある応援についてお聞きすると「盛り上がるとか、みんなで声を掛けるとかは得意なので、波に乗れば良くなるんですけどね」と笑った大森監督。前述したように前回王者の都立三鷹と対峙する1週間後の選手権予選にその"一度"が来るか否かは、「僕らはいつもチャレンジャーなので、子供たちにも言っているんですけど、T1やT2というカテゴリーは関係なく、気持ちを忘れずに戦っていきたいと思います」と大森監督も話したメンタルの部分に懸かっています。
「替わっても替わっても良い選手が出てきますからね。凄いなというその一言ですよね」と敵将も苦笑したように、とりわけ後半は交替出場した選手がことごとく活躍するなど、選手層の厚さが一際目を引く駒澤。タイムアップのホイッスルを聞いた時には、ピッチ上に1,2年生しかいなかったように、下級生の充実がチームの戦力を確実に引き上げているのは間違いありません。ただ、「やっぱり他のチームは3年生が多いと思うので、そんなに甘くはないと思います。ここで3年生がもう1回這い上がってレギュラーを取るくらいになってくれないと、チャンピオンまでは行けないと思うので、3年生がさらに奮起してチームがレベルアップしてくれるといいですけどね」と大野監督。キャプテンの竹上も「最後の選手権なのでトップチームに残っている3年が頑張らないといけないと思います」と言い切った通り、1年前に悔しい想いを味わった選手権予選で結果を出すためには、その光景を目の前で見ていた最上級生がここからリバウンドメンタリティを発揮することが最重要条件です。    土屋

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