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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2015年09月19日

J1-2nd第11節 甲府×鹿島マッチレビュー

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J1-2nd第11節 
ヴァンフォーレ甲府×鹿島アントラーズ@山梨中銀スタジアム
解説:林健太郎 実況:八塚浩 インタビュアー:永田実


【ヴァンフォーレ甲府 佐久間悟監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:まずはゲームを振り返って下さい。


A:鹿島さんは非常にセカンドステージが好調で昔の鹿島さんというか
リスクをあまり冒さず、だけどしたたかな戦いをしてくると。
セカンドボール、球際、攻守の切り替えが速いと
そんなようなゲームになるんじゃないかなということで
私たちもセカンドボールの戦いであったり
1対1の局面は絶対に負けないようにしようという所でゲームに臨みました。
前半は私たちの大きいミスからカウンターを受けて
そして実際に大きいピンチもありましたけど
サイドからクロスボールが上がった所では
予定通りクロスが上がってきた所をディフェンス陣が
しっかり防ぐという所で言うと、前半はまあまあ良くできたのかなと。
ただ、後半は残念ながらあの一瞬の隙で
セットプレーのビッグピンチを防いでから一瞬のスローインでしたけど
バレーが少し守備の仕方がまずくてクロスを入れられて
ヘディングシュートをされましたね。
鹿島さんに先制されて追い掛けるという状況になると
非常に厳しいなという風に思いましたし
何とかカードを切って圧力を掛けて
何とか1点を追い付こうという風に思いましたが
残念ながらうまく行かず、効果的なチャンスもそんなに多くなかったと思います。
試合は1-0でしたけど、ちょっと完敗だったかなという風に思います。


Q:本来の姿を取り戻したアントラーズ相手に
前と後ろのバランスが非常に難しいゲームだったと思いますが
そのあたりはいかがですか?


A:そうですね。とにかく1点取られた後はもう仕方ないなと。
カウンターもありますし、2点目を取られたくなかったので。
ただ、攻撃も取りに行きたいという所で言うと
特に1点を取られてからオープンなゲームになって
チームとしてのコンパクトさを失ってしまったかなということがあると思いますけど
試合の流れですから、これも仕方ないかなという風に思います。


Q:追い掛ける展開になって堀米選手と松本選手を投入して
攻撃には随分リズムが出ましたね。


A:ただ、究極の所で肝心な所でパスミスして
あるいは取られてという所があったので
あそこで短い時間、数少ないチャンスですけど
あそこで決定的なプレーをしてくれると良いなという風に思いますけど
回数が少ないですからね。仕方ないなのかなと思いますけど
もう少しエネルギーを掛けないと点は取れないと思います。


Q:ゲーム開始当初から小笠原選手と柴崎選手の相手ボランチを
比較的フリーにさせている印象もありましたが
あれは狙いだったのでしょうか?


A:いや、フリーというよりは私たちはそこでボールを配球されても
そこからのパスを遮断したいというような状況でした。
そこにあまりプレッシャーを掛け過ぎると
逆に鹿島さんはそこからバイタルエリアに侵入をしてくるという状況になるので
どこを抑えたいかということで考えると
私たちはむしろディフェンスラインの背後を
一発で取られたくないということを選択しましたので
そこは仕方がないかなという風に思っています。


【鹿島アントラーズ 石井正忠監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:前節の黒星を受けての今節でしたが
どんなメンタル的な準備をしてこの試合に臨んだのでしょうか?


A:敗戦を引きずらないことと
「連敗をしないようにしよう」ということを選手には言いました。
選手もしっかり気持ちを切り替えて「またここからやり直す」という気持ちで
やってくれたと思います。


Q:それを受けて、この試合の90分を振り返っていただけますか?


A:前半からだいぶ甲府さんを押し込んだ形で攻撃できていましたし
チャンスも多く創っていたと思うんですけど
やっぱり前半はなかなか点が奪えなくて
後半も「しっかり守備をしながら相手のチャンスをできるだけ少なくして
自分たちの形に持って行こう」と言いました。
後半はやはり甲府さんが2枚、松本選手と堀米選手を入れてきて
少し攻撃される形ができてしまったんですけど
そこをしっかり守備が抑えて得点できたということは非常に良いことだと思いますし
まず失点ゼロで終われたということは自分としても本当に嬉しいことだと思います。


Q:やはり90分通しての特にディフェンス面での
切り替えの速さが目を引きましたが、いかがでしたか?


A:そうですね。そこの部分は最低やらなきゃいけない部分だと思っていますし
今ウチが取り組んでいる、積極的にボールを奪っていく守備という所の
まずはきっかけとなる部分だと思うので
そこができたというのは良かったと思います。


Q:得点が1点にとどまったことに関してはいかがですか?


A:チャンスは本当にあったので
やっぱりこれを決めていくことが大事だと思いますし
あとは1点取って守るだけではなく、追加点をどんどん取っていくという姿勢は
見せられたんじゃないかなと思っています。


Q:早い時間帯のキックオフで
ライバルたちにもプレッシャーを掛けることに成功しましたね。


A:そうですかね。セカンドステージは順位が2位に落ちましたけど
できるだけそういう状態を創りたいなと思っていたので
プレッシャーは掛けられたのではないかと思います。


Q:今節は残留争いの甲府戦で、次節は浦和戦もあって
ナビスコカップなど大事なゲームがこれからも続きますが
今後へ向けての抱負を最後にお聞かせください。


A:まずは連敗しなかったことが非常に良かったですし
失点しなかったことは本当に嬉しいことなので
これを続けて1つ1つ勝ち上がって
勝ち点をどんどん積み重ねていきたいと思いますし
ナビスコカップもありますけど、そこもあと3つなので
そのあたりもしっかり頭に入れながら戦っていきたいと思っています。


【林健太郎氏のレビュー】
(甲府)
粘り強く戦ってはいますけれども
しっかり守っている中でもう少し攻撃の形が出て来ないと
ちょっと厳しいかなという印象はありますね。
河田はよくチームを救っていたとは思いますし
後半の大ピンチも河田と山本の連続したプレーで良く凌いだんですけど
失点があの直後だったのが痛かったですよね。
ディフェンスの人数は揃っていたんですけど
金崎に良いポジショニングを取られてしまいましたね。


守備に関してはうまく中を閉じながら
外で回させるというのはある程度できていたと思いますけど
そこからの攻撃の形が出て来なかったですね。
特に阿部と稲垣がサイドに引っ張られるので
そこから攻撃に参加していくというのはなかなか難しいと思うんですよね。
だから、もう少し重心を前にしながら守るのか
それでも阿部拓馬と稲垣をあそこから攻撃に参加させるのか
そのへんの選択は難しいことですね。
ただ、後半は松本と堀米を投入したことで
右サイドが機能していたと思います。


僕が気になっていた柴崎と小笠原をフリーにしていた所は
プレッシャーを掛けなくていいということだったんですね。
そこから入ってくるボールに対してしっかり守備をするという
狙いを持っていたんですね。


監督もおっしゃっていたように
先制された時にもうちょっとパワーを持って攻撃に
出ていかなくてはいけないと。
そこは本当に課題かなと思います。
先に点を取られても最低でも追い付いて
勝ち点1を取れるような戦いをしていかなくてはいけないので
そこはもう少し工夫が必要かなと思いました。
あとは伊東のケガが痛いのかなと。
彼が復帰してくるともう少しカウンターの形も出てくるのかなと思いますね。


(鹿島)
点差は1点ですけど、もう少し開いていてもおかしくない内容でしたね。
先制点のシーンに関しては精度の高いクロスと
ヘディングのテクニックも素晴らしかったですし、完璧なゴールでしたね。
金崎は良いポジションを取っていますよね。


僕が思う鹿島のストロングポイントは
柴崎と小笠原のダブルボランチだと思うんですけど
甲府の戦い方としてはそこにあまり行き過ぎずに
しっかり後ろで守るということを選びましたよね。
それがどうだったかなというのと
そこを鹿島がうまく使いながら攻撃の起点を創って
うまいボールの回し方をしてチャンスを創ったのが
今日の鹿島だったのかなという気がします。
前線には当然個で突破できる選手もいますし
全員がしっかりしたテクニックを持っていますから
ボランチからの配球があれだけ自由であれば
これだけチャンスを創れるという所は証明していますよね。


連敗は絶対に避けなければいけない状況で
今日はしっかり勝ち切りましたから
前節は1つ負けましたけど、ここから続いてくるのかなという気がしますね。
また、石井監督がお話しされている姿を見ていても
謙虚さというのが凄く伝わってくるので
選手に対してもそういう接し方をしている中で
選手からの信頼も凄く厚いのかなという感じがしました。
選手の起用も前節の結果ではなくて
おそらく1週間の取り組み方や調子を見て選んでいるんでしょうし
そこの競争意識というのが凄く出ていることを感じます。
それぞれが凄く高いモチベーションでプレーしている気がしますよね。


【Jリーグブログ的データ】
J1-2nd第11節
ヴァンフォーレ甲府 0-1 鹿島アントラーズ

入場者数:12,131人 天候:晴のち曇、弱風
気温:26.5度 湿度:41%
主審:池内明彦 
副審:前之園晴廣、堀越雅弘
第4の審判員:竹田和雄


《得点者》
<鹿島>
61'金崎夢生(アシスト:遠藤康)


《選手寸評》
(甲府)
GK河田晃兵...1人で4点を防ぐハイパフォーマンス。ドローなら間違いなくMOM
DF土屋征夫...時折アタッキングサードまで駆け上がる姿勢を周囲が意気に感じるべき
DF山本英臣...60分のゴールカバーに勝利への執念を滲ませる。内なる闘志は衰えを知らず
DF津田琢磨...金崎にシュートを打たれた28分のミスは致命傷一歩手前。67分で交替に
(→FW松本大輝...右サイドを一気に活性化させたがクロスを含めて精度が足りず)
MF松橋優□...終盤は3バックの一角も務める。任されたタスクはやり切った印象
MFマルキーニョス・パラナ...バランス感覚は相変わらずもビハインド時の攻撃力は物足りない
MF下田北斗...主力選手として後半の追い掛ける展開でこそ存在感を発揮して欲しい
MF阿部翔平...彼のクロスとセットプレーはこの日の数少ない武器になっていた
FW稲垣祥...このポジションで出るのなら攻撃関与への積極性向上は急務
(→FW堀米勇輝...ギャップで受けられる持ち味を披露。セットプレーも鋭いボールを供給)
FWバレー...常に孤立してしまっている点を差し引いても脅威になり切れていない
(→FWマラニョン...あの時間帯で投入される期待感にパフォーマンスが見合っていない)
FW阿部拓馬□...1人でやり切った85分のプレーは圧巻もやはり1人ではどうしようもない


《選手寸評》
(鹿島)
GK曽ヶ端準...守備機会自体がほとんどなく2ndステージだけで4度目のクリーンシート
DF西大伍...体調面が懸念されたが85分のロスト以外は大きなミスもなく90分間走り切る
DFファン・ソッコ□...シビアにさらされるシーンは限られただけに警告は反省材料
DF青木剛□...バレーや阿部への対応へ前節の苦い経験が確実に生かされていた
DF山本脩斗...河田のファインセーブに阻まれるも決定機に絡む嗅覚はさすが
MF遠藤康...体のキレと技術が高次元でシンクロ。アシストはもちろんクロスバー直撃弾も
MF柴崎岳...会心のFKは河田の好守に阻またが攻守両面で貢献度は抜群
MF小笠原満男...中盤でニラミを利かせつつ44分のカイオへ出したパスはまさに天賦の才
MFカイオ...切れ味は十分あったが44分の決定機を決めていればもっと楽な展開だった
(→FW鈴木優磨...2試合連続ゴールは未遂も決定機に顔を出す感覚を見せ付ける)
FW金崎夢生⑦...チーム最多となる5本のシュートを打った意欲が決勝点を呼び込んだ
FWダヴィ...ポジション争いの渦中にいる状況を考えるとややアピール不足だったか
(→MF土居聖真...オープンな展開でのジョーカー起用だけに決定機を創りたかった)


再放送スケジュールは
9月20日(日)午後1:30~午後3:45 J SPORTS 3
9月25日(金)深夜1:00~深夜3:15 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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