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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2015年08月31日

J1-2nd第9節 G大阪×湘南マッチレビュー

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J1-2nd第9節 
ガンバ大阪×湘南ベルマーレ@万博記念競技場
解説:城福浩 実況:八塚浩 インタビュアー:林智美


【ガンバ大阪 長谷川健太監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:勝利した90分の試合を振り返って一言お願いします。


A:もう1点追加点を取りたかったですけど
最後まで選手は本当に良く戦ってくれたと思いますし
やっぱり湘南は本当に素晴らしいチームだという風に思いました。


Q:決勝ゴールとなった先制点は倉田選手のゴールでしたが
2列目の選手が得点をしたということは
チームにとっても大きいのではないでしょうか?


A:そうですね。Jリーグでは初ゴールだと思いますから
そういう意味では秋に得点が入ってくると
またチームも活性化してくると思いますし
今日なんかはフォワード陣もまだチャンスがあったと思いますので
贅沢ですけど2点目が取れてくると
またチームに勢いが出てくるんじゃないかと思いますが
今は本当に苦しいながらもこうやって勝っていくことが
またチーム状況を良くしていくと思いますし
守備の方は本当に最後まで集中力を切らさずに
きちっと相手の攻撃に対して対応してくれたんじゃないかなと思っています。


Q:守備という点では前に前にと来る湘南の攻撃を
上手く抑え込むことができていたと思いますが
選手にとっても自信を深められる試合になったのではないでしょうか?


A:そうですね。これで1点だと何があるかわからないですから
そういう意味では前半の早い時間に先制できて
ダメを押せるようになって来ればと思いますが
7月になかなか勝ち切れなかったという部分の反省を
きちっと選手たちが同じことを繰り返さずに
しっかりと学習してきちっと戦ってくれているというのが
非常に良いことではないかなという風に思っています。


Q:ディフェンス陣からは3人も代表に選ばれた中で
この試合の後ですから気持ち良く送り出してあげられるのではないでしょうか?


A:そうですね。勝って良い形で送り出せるので
向こうでまた頑張ってきてくれればと思っています。


Q:ACL、ナビスコカップと厳しい戦いが厳しい日程で続いていきます。
今後に向けて意気込みを一言お願いします。


A:やっとチームの雰囲気も連勝できて良くなってきていますので
大会は違いますけどナビスコカップも総力戦で
しっかりとまたホームで勝てるように頑張っていきたいなと思っています。


【湘南ベルマーレ 曺貴裁監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q:今日の試合を90分間振り返ってお願いします。


A:立ち上がりの失点は少しこっちのミスも重なって痛い失点で始まったんですけど
ミスというのは試合の中である訳なので
そこでめげずに上を向いて取り返そうという姿勢は90分通してあったと思いますし
相手から逃げて、勝負を避けて今日は0-1で敗戦した訳じゃなくて
相手に向かっていくというか、待たないで取りに行くとか
相手の嫌な所に入って行くということは、質の部分はまだまだ課題はありますけど
選手は勇敢にやったと思うので、特に自分としても後悔する所はないですし
去年のチャンピオンチームだったガンバさん相手にアウェイの地で
非常にピッチの状態も含めて我々にとってはやりづらい状況が揃っていましたけど
そこを言い訳にせずに、最後まで足を止めないでやったということに関しては
選手の頑張りを評価してあげたいし
この8月は強豪チームとアウェイ、ホームと試合を重ねながら
本当に意味のある8月だったと思っているので
今日勝てれば、勝ち点1でも持って帰れれば一番良かったですけど
そんなに甘くないと思っているので、このガンバさんとのクオリティの違いも含めて
これからまた残り8試合、この敗戦の経験を次に生かしたいなと思います。


Q:お話にもあったように失点後も湘南らしいアグレッシブさを失わずに
積極的な攻撃も多く見られました。それを得点に結び付けるためのあと一歩は
どういった所だったと感じてらっしゃいますか?


A:1人の選手がここでフェイントしてかわして
逆を取って入れてくれというのは簡単なことなんですけど
やっぱり1対1で入れられなかったら2対1、
2対1で入れられなかったら3対2を創るというか
そういったことに愚直に取り組み続けることが
我々のチームのクオリティも含めて上げていくと思うので
その中でももう少しパスのクオリティとかファーストタッチの置き所というのは
ガンバさんとの経験の差も含めて感じた部分もあるので
少しでもそういう所を追い付けるようにやっていきたいと思います。


Q:リーグ戦、天皇杯と試合はまだまだ続いていきます。
今後へ向けて一言お願いします。


A:ナビスコカップも負けてしまっていて、天皇杯も大事な大会なので
また明日も練習試合が入っていますけど、選手に良い競争をさせて
しっかり次のステージに行けるようにしたいですし
またリーグ戦でもホームに帰るのでサポーターと一緒に喜べるように
頑張りたいと思います。


【ガンバ大阪 倉田秋インタビュー(試合後・中継内)】
Q:嬉しい今季初ゴールとなりました。
あのシーンを振り返って下さい。


A:パトが良いパスを出してくれたので、あとは決めるだけでした。


Q:また今日の試合は1-0と完封勝利でした。
これも大きいのではないでしょうか?


A:清水戦に続けて完封で守ってくれたので良い勝利だと思うんですけど
前線が多くのチャンスがありながら1点しか取れていないので
もっと2,3点取って後ろを楽にさせてあげたかったですね。


Q:これからもっと倉田選手のゴールも期待したい所ですが
意気込みはいかがでしょうか?


A:もう今初ゴールって遅過ぎるので
本当に申し訳なかったので、これからそれを挽回できるように
どんどんゴールを狙っていきたいです。


Q:セカンドステージも折り返しを過ぎました。
結果を求め続ける中でも今日の勝ち点3は大きいのではないでしょうか?


A:今日だけではなくてあと残りは全部勝ち点3を取らないと
優勝は厳しいと思うので、1試合1試合勝ち点3を積み上げていきたいと思います。


Q:ナビスコカップ、ACL、リーグ戦とまだまだ厳しい戦いが続いていきます。
応援してくれているサポーターへ最後に意気込みをお願いします。


A:いつも応援ありがとうございます。
まだ全部タイトルを獲れるチャンスが残っているので
選手全員それを目指して頑張りますので
これからも応援よろしくお願いします。


【城福浩氏のレビュー】
(G大阪)
得点そのものは1点ですけど
内容から見るとガンバらしい良い守備からカウンターもあり
ポゼッションで崩すシーンもありという所で言うと
勝負強いガンバが戻ってきたなという印象がありますね。
もちろん決定的なシーンの数はちょっと物足りないかもしれないですけど
それにしても倉田が入れたというのは
本人にとってもチームにとっても大きいですよね。
得点シーンはパトリックの良さも出ましたし。


宇佐美としては最初からかなり守備にも貢献していましたし
ボールを持ったら決定的なスルーパスも出すという意味では
宇佐美らしさは出したと思いますけど
日本代表の宇佐美として見ると、ゴール前でシュートも含めて
もっと決定的なシーンを演出して欲しいですよね。
彼にはもっともっと期待したい所がありますから。


今野のボール奪取力、遠藤の読みやボールを落ち着かせる技術、
あとは宇佐美のファンタスティックなプレーと
そういう意味では各々の個性がしっかりと混ざり合った中で
全員が守備をして最少得点でも守り切ると。
本当に勝負強いガンバが久々に見られたなと。
ここ何試合か戻ってきた中で、それが確信に変わったようなゲームでしたね。


倉田のトップ下というのはまだ試行錯誤の最中だと私は思います。
じゃあ今日の宇佐美はふんだんに攻撃力を見せられたかというと
彼が守備にエネルギーを使ったことも事実で
宇佐美のトップ下と倉田のトップ下というのは
状況や相手、チームとの組み合わせを見ながらという意味では
ずっと注目して見ていきたい所ですね。


長谷川監督のインタビューで印象に残ったのは
「7月に非常に悔しい想いをした」と。
それを持って1-0で勝てるチームとして守備の修正ができたと。
これが実は大事なことで、相当悔しかったと思うんですよ。
勝ち切れない試合が何試合もあった中で、それが「なぜなんだ?」ということを
もちろんチームの中でミーティングもするでしょうし
選手個人でも考えるでしょうし、だからこそ1つ1つの寄せの厳しさだったり
競ることに対する厳しさだったりというのはちょっとしたことなんですよね。
別にシステムとかメンバーとかではなくて
ちょっとした所をみんなが思い知って、8月にそれを修正してきたと。
さすがガンバだなと思いました。


(湘南)
本当に良い守備から攻撃も実はカウンターだけではなくて
パスワークも面白いものを見せてくれましたし
可能性は感じるんですけど、最後のフィニッシュの所ですよね。
ここの1つのアイデアだったり、1つの精度という所に関して
いつも言うんですけど湘南のような規模のクラブというのは
そこで「決定力のある選手が誰か出てきてくれ」という所で
上手くなって出てきてくれることに越したことはないんですけど
それを待つのではなくてチャンスを決定的なシーンに繋げていく
精度を上げる努力をみんなでやっていくと。
2回の決定的なシーンで点が取れないのであれば
5回創れば取れるんじゃないかと。
それぐらいの意気込みでアグレッシブに攻撃を続けて欲しいですよね。


最後の10分くらい、山田直輝が入ってからは攻撃のバリエーションも増えたので
こういう時間があと10分続けばわからないなという感じは受けました。
それに遠藤は球際の強さもそうですけど
囲まれてもしっかりボールをフィードできていますし
1つまた自信を得たなという気がします。


もちろん2トップであろうが1トップ2シャドーであろうが
彼らのやろうとしている守備はそんなに変わらないと思います。
ただ、思いのほかガンバの守備ラインにスキがなかったと。
こういう時にどういうアイデアを出していくかという所で
今日は課題を突き付けられた試合でもあったと思います。
どのチームも簡単ではないんですけど
特にモビリティやあるいはカウンターを重視する湘南としては
引かれた相手に対してクロス以外のいくつかの選択肢というのは
最後の10分で見せてくれたような攻撃を
もっと長い時間見せられれば良いですよね。


曺監督のインタビューを聞いてみて
彼が一番大事にしている「腰が引けることなく」というか
相手の嫌な所にどんどん入って行くという意味ではやり続けていますし
そのやり続けた結果が、特にこの3試合は強豪相手に互角か
あるいは互角以上に戦ったという手応えはあると思うんですよね。
手応えがあると同時にクオリティの差というのを
おそらく曺監督は一番感じていると思うので
これに対してその差をどう埋めていくかというそれこそが
選手であったり監督の力を伸ばしていくエネルギーになっていると思うので
今彼らは本当に良い経験をしているなと話を聞いていて思いました。
良い試合をすることはできる中で、勝ち点3を取ることの難しさというのは
ずっと思い知ってきていると思うんですよね。
その中で川崎に逆転で勝ったというのは非常に大きいですし
1つ1つの成功体験と課題に真摯に向き合う姿というのは
外で見ていても非常に感じるチームなので
こういうチームは応援したくなりますよね。


湘南のクラブ規模を考えたら本当に良くやっていますし
何よりも自分たちのサッカーを貫く中で
戦うごとに自信を得て行っているというのは
本当に貴重な1シーズンを過ごしていますよね。
残留争いという言葉からは程遠い所にいるという所が称賛されるべき所で
もちろん選手も監督ももっと高い所を目指していると思いますけど
そのチャレンジングな姿というのは周りから見ていても素晴らしいですね。


【Jリーグブログ的データ】
J1-2nd第9節
ガンバ大阪 1-0 湘南ベルマーレ

入場者数:14,985人 天候:曇、弱風
気温:25.8度 湿度:74%
主審:三上正一郎 
副審:蒲澤淳一、清水崇文
第4の審判員:植田文平


《得点者》
<G大阪>
9'倉田秋①(アシスト:パトリック)


《選手寸評》
(G大阪)
GK東口順昭...数回あった枠内シュートはすべてセーブ。代表選手にふさわしい安定感
DF米倉恒貴...それほど上がる回数は多くなかったが1本のクロスで怖さを突き付けた
DF丹羽大輝...2トップにも1トップ2シャドーにもきっちり対応。立ち姿に自信が漲る
DF岩下敬輔□...時折危ういファウルが散見も概ね安定。2点目のチャンスは生かしたかった
DF藤春廣輝...オーバーラップのタイミングに迷いも。持ち味の攻撃性を打ち出したい
MF今野泰幸...これぞ中盤の狩人。ほとんどのルーズボールは彼の足元にあった
MF遠藤保仁...中盤での細かいスキルが生きる展開。周りの時間を止めるような落ち着きも
MF大森晃太郎...米倉とのバランスも良好。豊富な運動量が攻守の安定をもたらした
(→DFキム・ジョンヤ...終盤でのクローザー起用にしっかり応える)
MF倉田秋①...ギャップで受ける場面はほとんど反転してチャンスに。今季初ゴールで勝利に貢献
(→MF井手口陽介...限られた出場機会を考えればもう1つインパクトが欲しい)
MF宇佐美貴史...ゴールはなかったがエリア付近で持ったらやはり怖い。守備の献身性も見せた
FWパトリック□...終盤は疲労を隠せなかったがポストでの時間創出は1つのポイントに
(→MF阿部浩之...シュートへの意欲にゴールが欲しい気持ちを滲ませた)


《選手寸評》
(湘南)
GK秋元陽太...失点シーンは悔しい股抜き。駆け引きで倉田に上回られた印象
DF遠藤航...オーバーラップした時には必ずチャンスに絡む。代表が楽しみなパフォーマンス
DFアンドレ・バイア...守備ではほぼ破綻なし。2度のチャンスは枠外と東口に阻まれた
DF三竿雄斗...オーバーラップは少なくなかったが最後の部分のクロス精度が伴わず
MF古林将太...宇佐美を守備に関わらせたがほとんどのクロスが相手に引っ掛かる
MF石川俊輝...中盤で相手に食らい付いて潰す場面も。定位置を掴みつつある
(→MF山田直輝...シビアなゾーンでも状況が見えている。2度の惜しいチャンスを創出)
MF永木亮太...中盤で絶大な存在感。間違いなく代表に呼んで欲しい選手の1人
MF菊池大介...前半は米倉にうまく抑え込まれ後半の配置転換も奏功しなかった
(→FW藤田祥史...最終盤のパワープレー移行もCBの2枚に封殺された)
MF菊地俊介...ミドルも含めてシュートへの意識は高かったが後半の決定機は沈めたかった
FW大槻周平...2トップの一角でスタートするもボールへの関与はかなり限られた
(→MF可児壮隆...ギャップで受けて左右に配球。終盤は最もボールに触っていた)
FW高山薫...特に前半はなかなかボールを引き出せず推進力になり切れなかった


再放送スケジュールは
8月31日(月)午後10:00~深夜0:15 J SPORTS 3
9月4日(金)午後2:45~午後5:00 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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