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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
J1-2nd第4節
サンフレッチェ広島×横浜F・マリノス@エディオンスタジアム広島
解説:玉乃淳 実況:下田恒幸 インタビュアー:君﨑滋
【サンフレッチェ広島 森保一監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、前半は五分の試合の中で終了間際にPKと
運も味方したような印象もありますが、いかがでしょうか?
A、そうですね。運も味方に付けて勝つというのは大切なことだと思います。
ただしPKをもらいましたけど、それまでにもペナルティエリアに入って
相手にとって危険な攻撃、嫌な攻撃というのは仕掛けることができていましたし
今日は本当に特に戦術的な我慢比べの展開だったと思いますけど
これまで我々はそういう戦い方もしてきましたし
相手の構えた状況を見てどうやって崩していくという部分で
数的優位を創りながらCKを取って、水本のシュートでそこからPKに繋がっていて
意図的に相手を崩しながらPKをCKから奪って
前半終了間際に得点を奪えたのは良かったと思います。
Q、偶然ではなく必然で、それだけでの準備をこの1週間はしてきたし
試合もキックオフからずっとそういうことができていたということですね。
A、必然かどうかはわからないですけど
相手が前から出てきてハイプレスを掛けてきても
今日みたいにリトリートしてブロックを作っても
相手の出方によって自分たちの戦い方を変えていくということは
選手が我慢強く、落ち着いて冷静に試合運びをしてくれた結果の
前半のPKだったかなという風に思います。
PKで得点にならなくても戦い方として悪くはなかったと思いますし
後半どうなっていたかはわからないですけど
我々がホームで勝つべく試合を進めるという部分では
選手が良いプレーの選択をしてくれながら戦えたかなとは思います。
Q、後半マリノスが圧力を掛けてくる中で、
良いタイミングの追加点が取れましたね。
A、そうですね。1点先制して相手が出てくる所で
相手のボールを奪ってカウンターからの得点だったと思いますし
そこは1点リードして、ただ単純に逃げ切るというだけではなくて
もちろん相手には点を与えないようにバランスを考えながら
かつ攻撃を仕掛けて追加点を奪いに行くということが
できた2点目だったかなと思います。
Q、これで10戦負けなしのクラブ新記録達成、
そして年間勝ち点でも首位に立ってサポーターは大いに沸き上がっておりましたが
そのサポーターへ向けて一言お願いします。
A、今日も夏場のタフな消耗戦になりましたけど
サポーターの皆さんの応援のおかげで
選手が最後まで走り抜くことができたという風に思っております。
サポーターの皆さんにまずは日頃の応援を感謝したいと思います。
そして、今日は広島ではスポーツのイベント、花火大会と
色々なイベントがある中で、我々の応援にマリノスのサポーターも含めて
1万5千人以上の多くのサポーターが来ていただけたことを
本当に感謝したいと思います。
そういうサポーターの皆さんにホームで勝ち点3を届けることができて
良かったと思います。
Q、次の試合も1人でも多くの方に来て欲しいですね。
A、そうですね。選手は本当に一生懸命ひたむきに頑張っていると思いますので
是非選手の頑張りをエディオンスタジアムに
直接見に来ていただければと思っています。
【横浜F・マリノス エリク・モンバエルツ監督インタビュー(試合後・中継後)】
Q、今日の試合は前半は五分と五分の戦いだったと思いますが
終了間際のPKが痛かったですね。
A、我々は前半非常にゲームをコントロールしていて
良いパフォーマンスをしていたんですけど
やはり47分のCK、CKからPKを与えてしまって
あそこがやはり自分たちのシナリオを非常に難しくしてしまいました。
前半が良かっただけに残念です。
Q、後半の立ち上がりも横浜の選手たちは
アグレッシブに攻撃を仕掛けていましたが
2失点目もタイミングが良くなかったですね。
A、やはりゲームのシナリオが非常に難しかったです。
広島は1-0でリードして、守備ラインを低くしました。
そして我々はリスクを取らざるを得なかったんですけど
そこから1つミスがあってカウンターを受けました。
そのカウンターというのもやはり広島の武器ですので
我々にも今日勝つチャンスはあったんですけど
シナリオが非常に難しくなってしまいました。
Q、今おっしゃったように良い内容のサッカーをしながら
なかなか結果が付いてこないという運の悪さも感じられますか?
A、もちろん結果が欲しい所なんですけど
前半広島の方はロングシュートが数本あって
最後にCK、そしてPKからの得点となりました。
本当に前半の我々は悪くなかったんですけど
これ以上我々に前半できることはありませんでした。
そういう中で1-0とリードされてしまって、
我々がボールを支配している時に得点に結び付ける所が
今後できなければ結果という所が難しくなります。
Q、サポーターはマリノスの底力を信じています。
サポーターに一言お願いします。
A、このまま応援を続けて欲しいですし
今のこの悪い流れを何とか断ち切って
もう一度上の方に上がって行きたいと思います。
【玉乃淳氏のレビュー】
(広島)
広島強しですね。
この暑さの中でこの戦い方だと強さを増しますよね。
1回引かれてしまうと得点できる可能性も少ないですし
先制してしまうと広島には引きこもる強さがありますから。
今日は野津田が先発でしたけど、それで途中から浅野が入ってきて。
試合によっては2人が途中で入ってきたりとか
色々なバリエーションがありますしね。
また、森﨑浩司も素晴らしかったですね。
試合のコントロールという意味では役割以上のプレーを見せてくれました。
ドウグラス選手は佐藤寿人選手にPKを譲ってもらったんですね。
12年連続二桁ゴールが掛かっているPKを本人自ら譲るというのは
逆に12年連続二桁ゴールを取れるゆえんなんでしょうかね。
人間性というか心の深さというか。
凄いですね。考え方の次元が違います。
毎年選手が抜けた後でも力が保たれているというか
それ以上の団結力と言うんですかね。
入った選手の順応力も高いですし、
順応させる雰囲気がサポーターも含めてあるんでしょう。
戦い方もしたたか以外の何物でもないですよね。
あとは足元が上手いというのは絶対条件で
またみんな上手くなったんでしょうね。
この広島のスタイルでプレーし続けることによって
明らかに1人かわして局面を変えたりとか、
グングンボールを運べる力というのは群を抜いていますよね。
監督のインタビューは「PKがなくても我々がこの試合を制していたよ」という
自信が漲るようなコメントでしたね。
ピッチの中で選手たちが判断していると。
フォーメーションだったり持ち運びだったりを瞬時の判断でしている訳ですから
もう監督の考え方というのは浸透しているということですよね。
(横浜FM)
前半はボールを持たされているのではなくて
しっかりボールを持って対等に戦っていた中でPKを与えてしまった
あそこのシーンに尽きるのかなと。
この広島相手にそれだけはやってはいけないというか
たらればにはなってしまうんですけどね。
ラフィーニャは後半頭くらいから
出てきても良かったんじゃないかなと思います。
存在感がありましたよね。
彼はサイドハーフでも面白いかもしれません。
今日みたいに相手を背負って苦しい中でやるのはツラいと思うので
いかにペナの近くでフリーで持てるかという所を考えると
さらに魅力あふれるサッカーになるのかなと。
監督のインタビューをお聞きしても
まだ悩みは深いかなという感じですかね。
この試合に関して言うとあのPKですべてが決まってしまったと。
このメンバーですからもっとできると思いますね。
不運な判定を取られることは試合を重ねるごとにあると思うので
それを引っ繰り返すぐらいの力はあると思いますし
得点の形が欲しいですよね。
どう取るのか、誰がフィニッシャーなのか、
どの時間帯で取りに行くのかというのを考えたいですね。
中村俊輔を中盤に置いているので下平と小林祐三をもっと
ガンガン上げていくようなスタイルを採ってもいいのかなと。
得点にこそ繋がらなかったですけど
良い流れになっているのはサイドバックの高い位置からのクロスで
次の展開というのは光っていたので
中澤とファビオが強いですから怖がらずに中央は数的同数で守って
リスクを冒して攻めて行けば、魅力もあるし結果も付いてくるのかなと。
そうなれば元々タレントもいるチームですから
「絶対またスタジアムに行きたいな」と皆さんも思うはずですよね。
監督が示す方向性1つでガラッと変わるんじゃないかなと思っています。
【Jリーグブログ的データ】
J1-2nd第4節
サンフレッチェ広島 2-0 横浜F・マリノス
入場者数:15,174人 天候:晴、弱風
気温:26.6度 湿度:76%
主審:山本雄大
副審:手塚洋、聳城巧
第4の審判員:角田裕之
《得点者》
<広島>
45+2'ドウグラス⑧(PK)
54'ドウグラス⑨(アシスト:ミキッチ)
《選手寸評》
(広島)
GK林卓人...守備機会自体が多くなかったが足元も含めて安定感は抜群
DF佐々木翔...PK獲得はやや幸運な面も。徐々に特殊な3バックにも順応しつつある
DF千葉和彦...ビルドアップでの落ち着きはもちろん対人での強さも。出色のパフォーマンス
DF水本裕貴...先制に繋がったミドルこそが彼の持ち味の1つ。代表定着も当然視野に
MFミキッチ...縦への姿勢は常に対面の相手を心身共に疲弊させる。アシストも見事の一言
MF森﨑和幸...2点目を生み出すカウンターの基点になった潰しが結果的に試合を決めた
MF青山敏弘...基本的にはバランスをとりつつも佐藤を狙ったスルーパスは鳥肌モノ
MF柏好文...縦への推進力と右足での左クロスはチームの大きな武器。代表に呼んで欲しい1人
FWドウグラス⑧⑨□...得点感覚が冴え渡る。この位置で起用し続けた指揮官の慧眼も見逃せない
FW佐藤寿人...決定機こそ訪れなかったが裏を狙い続けて相手のラインを押し下げた
(→FW浅野拓磨...ボールを持った時の期待感がスタジアム問わず醸成されつつある)
FW野津田岳人...FKも壁に直撃するなどなかなかリズムに乗り切れなかった
(→MF森﨑浩司...フィニッシュへの意欲もちらつかせながらゲームを締め切った)
《選手寸評》
(横浜FM)
GK飯倉大樹...失点は2点ともノーチャンス。ファインセーブも少なくなかった
DF小林祐三...インサイドへ絞っての攻め上がりは彼特有もその機会は限られた
DF中澤佑二...後半に浅野を外へ追い出した1対1の駆け引きは見応え十分だった
DFファビオ...個でやられる場面は少ないが組織を束ねる統率力はやや物足りない
DF下平匠...オーバーラップやパス出しにはセンスも周囲と噛み合わない場面が多々
MF中町公祐...バランス維持に腐心も動きの少ない展開で攻撃に関われなかった
(→FW伊藤翔...早い時間帯での起用も決定機を生み出すまでには至らず)
MF中村俊輔...あのエリアでは持ち味が出て来ないか。失点に繋がるボールロストも
MF藤本淳吾...前半は左足が冴え渡り攻撃を牽引し続けた。完全に復調した印象。
MF三門雄大□...幅広く動いて2つのポジションを全うしたがPK献上が試合の趨勢を決定付けた
MF兵藤慎剛...運動量という持ち味がアタックに直結せずに後半で途中交替
(→FWラフィーニャ...重め残りもその技量は見せた。早くコンディションを戻したい)
FWアデミウソン...いつも通り上手いしチャンスには絡むがいつも通り最後の局面で怖さがない
再放送スケジュールは
7月27日(月)深夜0:00~深夜2:15 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!
土屋
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